本記事は、YouTube動画『週間アクティブ|野村の日本成長株アクティブETFの売買動向を分析』の内容を基に構成しています。
2026年10月、日本株市場ではAI・半導体関連株を中心に活発な値動きが続いています。日経平均株価が高値をつけた後に調整する場面も見られるなか、プロの投資家はどのような銘柄を買い、どのような銘柄を売却しているのでしょうか。
今回注目するのは、野村アセットマネジメントが運用する「NEXT FUNDS 日本成長株アクティブ上場投信(2083)」です。
このETFは、運用担当者が企業の成長性などを判断し、投資先や保有比率を調整するアクティブ運用型の商品です。
動画では、このファンドの2026年10月上旬の保有銘柄の変化を追いながら、機関投資家がどの分野に資金を振り向けているのかを分析しています。
特に注目されるのは、フジクラを72%、東京エレクトロンを36%、TDKを28%買い増す一方で、三菱UFJフィナンシャル・グループを82%売却したという動きです。
AI・半導体関連株への投資姿勢を強める一方、金融関連株の保有を縮小していることが、今回の大きな特徴となっています。
なお、以下の売買数量や資産変動額は動画で紹介された数値を基にしています。運用担当者の実際の投資判断理由が公表されているわけではないため、チャートからの分析や売買意図については動画内の見解として紹介します。
野村の日本成長株アクティブETFとは?
日本成長株アクティブETFは、成長が期待される国内企業の株式に投資する上場投資信託です。
一般的な日経平均株価やTOPIXに連動するインデックス型ETFとは異なり、運用担当者が銘柄を選び、保有数量を調整する点が特徴です。
そのため、ファンドの組入銘柄を定期的に確認することで、プロの運用担当者がどのような企業を評価しているのかを考える手がかりになります。
ただし、保有数量が増えたからといって、その銘柄の株価が必ず上昇するわけではありません。また、ETFの売買には資金流出入や運用上の調整なども関係するため、保有銘柄の変化だけで運用担当者の意図を断定することはできません。
今回の動画では、こうしたファンドの保有状況を前週と比較し、売買の特徴を読み解いています。
先週の振り返り:割安株を仕込みながらAI関連株を買い増し
まず、2026年10月1日時点のデータを確認した前回の動画では、新規組入銘柄として横浜ゴムと日本特殊陶業が取り上げられていました。
これに加えて、キオクシアホールディングス、フジクラ、アドバンテスト、東京エレクトロン、ラサ工業など、AI・半導体関連の銘柄が買い増されていました。
つまり、割安感のある銘柄を組み入れながら、AI関連株への投資も拡大していたことになります。
横浜ゴムは下落から反転する動き
横浜ゴムのチャートでは、株価が下値から徐々に上昇する動きが見られました。
動画では、中期移動平均線も下落から反転し始めていると説明されています。
移動平均線は一定期間の株価の平均値を線でつないだもので、相場の方向性を判断する際によく利用されるテクニカル指標です。
中期移動平均線が上向きに変化することは、それまでの下落傾向が弱まり、株価の流れが変化しつつある可能性を示します。
横浜ゴムについては、ファンドが新規に組み入れた後、株価が比較的堅調に推移していると評価されています。
日本特殊陶業は依然として下落トレンド
一方、日本特殊陶業は横浜ゴムと似た形状のチャートであるものの、下落幅が大きかったことから、明確な上昇トレンドへの転換には至っていないと分析されています。
中期移動平均線には横ばいの兆候が見られるものの、長期移動平均線は依然として下向きです。
そのため、短期的な反発が起きても、株価が本格的な上昇トレンドに移行したと判断するには、もう少し時間が必要になる可能性があります。
両銘柄は、下落局面からの回復を期待した投資という点では共通していますが、テクニカル面での改善度合いには差があるといえます。
AI関連株の明暗:キオクシアは下落、アドバンテストは最高値更新
先週買い増されたAI関連株については、今週の株価推移に明暗が分かれました。
キオクシアは他のAI関連株と異なる弱い動き
キオクシアホールディングスは、先週に大きく買い増された銘柄の1つでした。
しかし、動画によると今週の株価は軟調に推移し、ファンドの資産変動にもマイナスの影響を与えています。
他のAI関連株が上昇するなか、キオクシアだけが相対的に弱い値動きを見せたことが取り上げられました。
AI関連株といっても、半導体製造装置、メモリー、電子部品、データセンター関連など、企業によって事業内容は大きく異なります。
そのため、AI市場全体への期待が高まっていても、すべての関連銘柄が同じように上昇するとは限りません。
フジクラは高値更新後の持ち合い局面
フジクラも先週に買い増しが行われた銘柄です。
動画では、一度大きく上昇して高値をつけた後、やや軟調な値動きになっていると説明されています。
チャート上では、株価の値幅が次第に縮小する「三角持ち合い」に近い形状が見られると分析されました。
三角持ち合いとは、高値と安値の幅が徐々に狭くなるチャートパターンです。
一般的には、その後に価格が一定方向へ大きく動く可能性があると考えられていますが、上昇と下落のどちらに進むかは事前には分かりません。
今後、フジクラが持ち合いから上方向へ抜けることができるかが注目点となっています。
アドバンテストは押し目買いが成功した形
アドバンテストについては、ファンドの買い増し後に株価が上昇し、最高値を更新する動きが紹介されています。
特に注目されたのは、ファンドが株価の一時的な下落局面で買い増していたことです。
上昇トレンドの途中で価格が一時的に下がったところを買う手法は「押し目買い」と呼ばれます。
今回のアドバンテストでは、押し目で購入した後に上昇が再開しており、結果として良好なタイミングで買い増しが行われたと評価されています。
ただし、この結果は事後的な評価であり、押し目買いが常に成功することを意味するものではありません。
今週のファンド資産は約2,900万円増加
動画で紹介された今週の資産変動額は、約2,900万円のプラスでした。
ファンドの総資産に対する増加率は約0.72%とされています。
個別銘柄を見ると、上昇した銘柄と下落した銘柄が混在しており、全体では小幅なプラスとなった形です。
特に目立ったのがMonotaROとアドバンテストでした。
動画で紹介された銘柄別の資産変動額では、MonotaROが約2,300万円のプラス、アドバンテストが約1,000万円のプラスとなっています。
一方、キオクシアは株価下落によってマイナスに寄与しました。
MonotaROがファンドの最大保有銘柄に
今回、特に高く評価されていたのがMonotaROです。
MonotaROは、工具や工場用間接資材などをインターネットで販売する企業で、企業向けのネット通販事業を展開しています。
動画によると、前週にファンドの保有銘柄の第1位となっていました。
2026年10月の構成銘柄データでも、MonotaROが上位に位置していることが確認できます。
かぶれん
株価チャートでは、長期間の下落後に底値圏で推移したあと、急上昇する形が紹介されています。
動画では、底値圏での持ち合いを経て移動平均線が上向きになり、現在は「パーフェクトオーダー」と呼ばれる状態になっていると説明されています。
パーフェクトオーダーとは、短期・中期・長期の移動平均線が順番に並んでいる状態です。
上昇トレンドの場合、一般的には短期移動平均線が最も上に位置し、その下に中期、長期の移動平均線が並びます。
この形は上昇トレンドの強さを示すものとして知られています。
MonotaROは、下落から底固め、移動平均線の反転、上昇トレンドへの移行という流れが比較的明確に表れている銘柄として紹介されました。
今週の新規組入は3銘柄、売却は3銘柄
続いて、今週の組入銘柄の入れ替えを確認します。
動画によると、新規組入が3銘柄、全売却が3銘柄となりました。
| 新規組入 | 全売却 |
|---|---|
| 日本発条(ニッパツ) | LITALICO |
| インターネットイニシアティブ(IIJ) | 丸紅 |
| シグマクシス・ホールディングス | 三菱化工機 |
これらの動きからは、ファンドが既存の保有銘柄を見直しながら、新たな投資機会を探している様子がうかがえます。
日本発条は7月の売却後に再エントリー
日本発条は、以前にも同ファンドが保有していた銘柄です。
動画によると、2026年7月中旬ごろに売却した後、今回改めて買い直しています。
チャートを見ると、以前に売却した後に株価が下落し、その後、当時の売却価格付近まで戻ってきたと説明されています。
さらに、直近では株価の方向が上向きに変化し始めていることから、上昇トレンドへの転換を期待した再エントリーではないかと分析されています。
ここで重要なのは、同じ銘柄を保有し続けるのではなく、一度売却した後に改めて買い直している点です。
動画では、下落が続く前に売却し、値動きが改善した段階で再び組み入れたことを評価しています。
こうした売買は、企業の将来性だけではなく、株価の方向性も重視する運用の可能性を示唆しています。
IIJは高値更新、サイバーセキュリティ需要に注目か
インターネットイニシアティブ(IIJ)も、新たに組み入れられた銘柄です。
動画では、株価が直近の高値を更新しており、上昇トレンドの途中にあると説明されています。
IIJは、インターネット接続やネットワークサービス、クラウドなどを手がけるIT企業です。
インターネットイニシアティブ-IIJ
今回の買いについて、動画ではサイバーセキュリティ関連の需要拡大に注目した可能性があると推測しています。
近年は企業の個人情報流出やサイバー攻撃が問題となっており、ネットワークの監視や不正アクセス対策の重要性が高まっています。
特にAIを悪用したサイバー攻撃への懸念が広がれば、企業がセキュリティ対策を強化する動きにつながる可能性があります。
IIJはネットワークやクラウド関連のサービスを提供しているため、こうした分野との関連性が考えられます。
また、動画では中小企業におけるセキュリティ対策の需要にも言及しています。
大企業とは異なり、中小企業では専門のIT担当者を十分に確保できない場合があります。
そのため、外部のクラウド型サービスなどを活用してセキュリティを強化する需要が考えられます。
ただし、動画の解説者自身もセキュリティ事業の詳細を十分に調べていないと述べています。したがって、今回のIIJの組入理由がサイバーセキュリティ需要にあると確認されたわけではありません。
シグマクシスは下落からのトレンド転換狙いか
シグマクシス・ホールディングスも、今回新たに組み入れられました。
同社はITコンサルティングなどを展開する企業グループの持株会社です。
株式会社シグマクシス・ホールディングス
株価チャートでは、大きく下落した後に反転し、移動平均線が上向きに変化する動きが紹介されています。
動画では、短期移動平均線が長期移動平均線を上回る「ゴールデンクロス」が発生し、上昇型のパーフェクトオーダーに近い形になっていると説明されています。
さらに、動画内ではPERが約13倍、配当利回りが約4.38%と紹介され、株価指標からも割安感があるのではないかと評価されています。
PERは株価収益率と呼ばれ、株価が1株当たり利益の何倍まで買われているかを示す指標です。
ただし、PERが低いことだけで割安と判断することはできません。将来の利益成長率や事業リスクなども考慮する必要があります。
配当利回りについても、株価や配当予想の変化によって数値が変わります。
今回のシグマクシスについては、株価下落によって相対的な割安感が生じたところで、テクニカル面にも改善が見られた銘柄として分析されています。
フジクラ72%増、東京エレクトロン36%増などAI関連株を積極買い増し
今回の動画で最も注目されるのが、既存保有銘柄の数量変更です。
ここで重要なのは、「保有比率の変化」と「保有株数の変化」を区別することです。
保有比率は株価の上下によっても変化します。例えば、ある銘柄が値上がりすれば、追加購入していなくてもファンド全体に占める割合が大きくなることがあります。
その一方、保有株数の増減を確認すれば、実際に組入数量が増えたのか減ったのかを把握できます。
動画では、この保有株数の増減を中心に分析しています。
主な買い増し銘柄
| 銘柄 | 保有株数の増加率 |
|---|---|
| フジクラ | +72% |
| 東京エレクトロン | +36% |
| TDK | +28% |
| キオクシアHD | +13% |
| 日本特殊陶業 | +20% |
特にフジクラの72%増は、今回の買い増しのなかでも目立つ数字です。
フジクラは前週にも買い増しされており、2週続けて積極的な組入数量の増加が見られたことになります。
動画によると、フジクラはこの買い増しによってファンドの保有銘柄ランキングで9位まで上昇しました。
東京エレクトロンやTDKについても、株価が一度下落した後に反発し、直近高値を上回るような局面で買い増されています。
これらのチャートから、動画ではAI・半導体関連株が底打ちから次の上昇局面に移行する可能性があると分析しています。
東京エレクトロンとTDKも反発局面で買い増し
東京エレクトロンは、半導体製造装置を手がける日本を代表する企業です。
動画で示されたチャートでは、株価が一度底を打ったような動きを見せ、その後に上昇して直近高値を突破したと説明されています。
ファンドは、この戻り局面で保有数量を増やしていました。
TDKについても似た動きが紹介されています。
株価が下落した後に反発し、過去の高値を上回る動きが確認されたとしています。
こうした動きから、動画では半導体関連株の調整が終了し、新たな上昇局面が始まる可能性に注目しています。
もっとも、直近高値を突破しただけで上昇が継続すると判断することはできません。
高値更新後に再び下落するケースもあるため、今後の株価推移を見極める必要があります。
キオクシアは株価下落中にも追加購入
一方、キオクシアについては、株価が下落しているにもかかわらず、保有数量を13%増やしていました。
これは、上昇している銘柄を買い増す東京エレクトロンやTDKとは異なる動きです。
動画では、キオクシアが今週軟調だったことに触れながら、下落局面でもファンドが保有数量を増やしている点に注目しています。
この動きは、株価下落を一時的なものと見て買い増した可能性も考えられます。
ただし、実際にどのような投資判断に基づいて買い増したのかは確認できません。
三菱UFJを82%売却、金融関連株から資金を移動か
AI関連株の積極的な買い増しとは対照的に、売却された銘柄も多数あります。
主な売却銘柄
| 銘柄 | 保有株数の減少率 |
|---|---|
| ジャストシステム | -42% |
| 日本電子 | -67% |
| 三菱UFJフィナンシャル・グループ | -82% |
| インフロニア・ホールディングス | -53% |
| コナミグループ | -62% |
| エンプラス | -20% |
| パーク24 | -47% |
| 豊田通商 | -25% |
| ユニオンツール | -36% |
| ディスコ | -50% |
これらに加え、動画ではゆうちょ銀行などの売却にも言及されています。
売却対象は幅広い業種にわたっていますが、特に注目されたのが金融関連株の保有縮小です。
三菱UFJの大幅売却は何を意味するのか
三菱UFJフィナンシャル・グループは、保有株数が82%減少したと紹介されています。
これは、従来の保有株数の大部分を削減したことを意味します。
動画では、三菱UFJの株価チャートにも変化が見られると説明されています。
株価が一定の支持線を下回り、中期移動平均線と長期移動平均線の関係にも弱さが見え始めているとしています。
株価が大きく下落する前兆かどうかは分かりませんが、少なくとも動画では、金融関連株の上昇の勢いが弱くなっている可能性が指摘されています。
ただし、三菱UFJの保有削減が金融セクター全体の先行き悪化を意味するとは限りません。
銀行株は金利動向や金融政策、業績見通しなど複数の要因で変動するためです。
ゆうちょ銀行も売却、金融株への慎重姿勢
動画では、ゆうちょ銀行も売却対象となっていたと説明されています。
三菱UFJとゆうちょ銀行の両方で保有株数が減少したことから、ファンドが金融関連株への投資を縮小している可能性が示されています。
一方、フジクラや東京エレクトロン、TDKなどの買い増しが続いていることを踏まえると、金融関連株からAI・半導体関連株へ投資配分を変更しているという見方もできます。
もっとも、同じ資金が直接移動したかどうかまでは、個別銘柄の保有数量だけでは確認できません。
それでも、今回の売買では金融関連株よりもAI関連株を重視する姿勢がうかがえます。
ジャストシステムは上昇局面で利益確定か
売却された銘柄のなかでは、ジャストシステムの動きも取り上げられています。
動画によると、ファンドはジャストシステムの株価が大きく下落した局面から、段階的に保有数量を増やしていました。
その後、株価は底値圏で推移し、今週になって大きく上昇しました。
ファンドは、この株価上昇局面で保有株数を42%減らしたとされています。
動画では、この動きを利益確定とみています。
下落中に少しずつ購入し、株価が反発したところで売却するという流れは、逆張り的な投資が結果的に報われた事例として紹介されています。
ただし、実際の買付単価や売却価格の詳細が示されていないため、確定利益の金額までは分かりません。
日本電子や第一三共の売却から見える慎重な判断
日本電子については、保有株数が67%減少しました。
動画では、株価が大きく下落した後に反発し、その戻り局面で売却した可能性があると分析されています。
ファンドが以前に買い付けた水準や、その後の下落幅についてもチャートを使って説明されていますが、詳細な売買価格は確認できません。
今回の売却は、株価が反発した局面でポジションを整理した可能性があります。
また、第一三共についても売却が行われたと紹介されています。
動画では、第一三共のチャートについて、現段階では明確な上昇シナリオを描きにくいと評価しています。
こうした売却は、必ずしも企業の将来性を否定するものではなく、他の投資機会との比較やポートフォリオ全体の調整による可能性もあります。
プロ投資家の売買から見える3つの特徴
今回のファンドの保有銘柄の変化を整理すると、いくつかの特徴が見えてきます。
1. AI・半導体関連株への投資を継続している
最も明確なのは、AI・半導体関連株を引き続き重視していることです。
フジクラを72%、東京エレクトロンを36%、TDKを28%買い増していることからも、少なくとも今回の期間では積極的な投資姿勢が確認できます。
AI関連株が一時的に調整したとしても、ファンドは保有株数を減らすのではなく、むしろ増やしていました。
動画では、この動きをAI・半導体相場の次の上昇局面への期待と結び付けて分析しています。
一方、ディスコを50%売却するなど、半導体関連株のなかでも銘柄ごとに対応が異なっている点は重要です。
AI関連株を一律に買っているのではなく、投資対象を選別している可能性があります。
2. 株価のトレンド転換を重視している可能性
日本発条やシグマクシスなどでは、下落トレンドから上昇トレンドへの転換が意識されています。
MonotaROでも、底値圏から上昇トレンドに転じる動きが紹介されました。
こうした銘柄に共通するのは、長期間の下落後に移動平均線が上向きとなり、株価の方向性が改善している点です。
動画では、このようなチャート形状を積極的に評価しています。
ただし、ファンドが実際にテクニカル分析を主要な判断材料としているかどうかは、今回の保有データだけでは分かりません。
企業業績や成長性に関する判断と、チャートの改善が結果的に重なっている可能性もあります。
3. 金融株を減らし、成長期待の高い分野を選好
三菱UFJの82%売却や、ゆうちょ銀行の売却は、今回の特徴的な動きでした。
一方で、AI関連株は積極的に買い増されています。
このため、動画では金融関連株から半導体関連株への資金シフトが進んでいる可能性を指摘しています。
金融株と半導体株は、それぞれ株価を動かす主な要因が異なります。
銀行株は金利や金融政策の影響を受けやすく、半導体関連株は設備投資や技術需要、世界景気などの影響を受けます。
今回のファンドの売買は、こうした市場環境の変化に応じた投資配分の見直しという視点からも注目できます。
アクティブETFの保有銘柄を分析する際の注意点
今回のようにファンドの保有銘柄を追跡する方法は、機関投資家の動向を考えるうえで参考になります。
ただし、注意すべき点もあります。
まず、保有株数の増減は、必ずしも運用担当者の強気・弱気判断だけで決まるわけではありません。
ETFでは、設定・交換などに伴う資産の受け渡しや、ファンド全体の資金動向が保有数量に影響する場合があります。
また、特定銘柄を買い増したとしても、その後の株価が上昇するとは限りません。
今回のキオクシアのように、買い増し後に株価が下落するケースもあります。
さらに、売買データから分かるのは、あくまでも保有株数が変化したという事実です。
なぜその銘柄を買ったのか、どの価格で売却するつもりなのか、どの程度の期間保有する予定なのかといった情報は、保有数量だけでは判断できません。
そのため、機関投資家の売買をそのまま追随するよりも、自分自身の投資判断の参考材料として活用することが重要です。
まとめ:野村のファンドはAI・半導体関連株への積極姿勢を維持
今回の日本成長株アクティブETFの保有銘柄の変化では、AI・半導体関連株への買い増しが目立ちました。
特にフジクラの72%増、東京エレクトロンの36%増、TDKの28%増は、同分野への積極的な投資姿勢を示す動きとして注目されます。
また、株価が下落していたキオクシアについても追加購入しており、AI関連株への投資を一律に縮小しているわけではないことが分かります。
一方、三菱UFJフィナンシャル・グループを82%売却するなど、金融関連株では保有数量の削減が見られました。
新規組入では、日本発条、インターネットイニシアティブ、シグマクシス・ホールディングスの3銘柄が追加されています。
これらの銘柄については、株価のトレンド転換やIT関連需要の拡大などが、動画内で注目点として挙げられました。
さらに、MonotaROは株価上昇によってファンドの資産増加に大きく貢献し、保有上位銘柄として存在感を高めています。
今回の売買からは、野村の日本成長株アクティブETFが、AI・半導体関連株を中心に投資を継続しながら、金融株などの保有を縮小し、新たな投資先も模索している様子がうかがえます。
今後の焦点は、AI・半導体関連株が調整局面を抜けて再び上昇するのか、そして今回買い増した銘柄が実際にファンドの運用成果につながるのかという点です。
機関投資家の売買動向は、相場の将来を保証するものではありません。しかし、市場のどの分野に注目が集まっているかを知るうえで、有用な手がかりの1つになるでしょう。


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