本記事は、YouTube動画『【週刊アクティブ】モメンタム株を捨ててバリュー株にシフトし始めた某アクティブファンド戦略!ズボラ株投資』の内容を基に構成しています。
日経平均株価が7万円を突破し、歴史的な高値圏へと到達する中、機関投資家やアクティブファンドがどのような売買を行っているのかに注目が集まっています。
個人投資家にとっても、プロの資金がどこへ向かっているのかを知ることは今後の投資判断を行う上で重要なヒントになります。
今回は野村成長アクティブファンドの最新売買動向を分析しながら、現在の市場で起きている「モメンタム株からバリュー株への資金移動」について詳しく解説します。
週刊アクティブとは何か
週刊アクティブは、プロ投資家の売買動向を追跡し、その戦略を分析する企画です。
今回取り上げられているのは野村の成長アクティブファンドです。このファンドは日本株の成長企業へ積極的に投資するアクティブファンドとして知られており、その売買動向から機関投資家の考え方を読み取ることができます。
特に日経平均が大きく上昇した局面では、どの銘柄を買い増しし、どの銘柄を売却したのかが非常に興味深いポイントになります。
先週の投資判断はどうなったのか
前週の時点では、野村成長アクティブファンドは富士通、日立製作所、オービックなどのIT関連銘柄へ資金を移していました。
さらに新規でジャパンマテリアルと三浦工業を組み入れていました。
一方で、電線株として注目されていた藤倉を既に売却しており、この判断が後から振り返ると興味深い結果となりました。
IT関連銘柄は現在底固めの局面
富士通、日立製作所、オービックはいずれも大きく下落した後の底値圏で推移しています。
現状では重要な下値ラインを維持しており、ここから反発できるかどうかが今後の焦点となっています。
もし下値を維持できれば反転上昇の可能性がありますが、逆に割り込んでしまえば新たな安値を探る展開になる可能性もあります。
野村成長アクティブファンドは、こうした底値圏で積極的に買い増しを続けている点が特徴的です。
ジャパンマテリアルは好調な推移
先週新規採用されたジャパンマテリアルは高値更新となりました。
買い付けタイミングとしては非常に優秀であり、押し目をうまく捉えた投資だったと考えられます。
一方の三浦工業については大きなレンジ相場の下限付近で買い付けているものの、現在はまだ横ばい推移となっています。
ファンド全体の資産は大幅増加
6月18日時点のデータを見ると、ファンド資産は大きく増加しました。
増加額は約2.2億円で、上昇率は約5.88%となっています。
高値更新相場らしく、多くの保有銘柄が大幅上昇しました。
特に目立ったのは村田製作所です。
株価が約30%上昇したことで、保有資産額ベースでは約8600万円ものプラス効果をもたらしました。
さらにエバラ製作所、日本精工、ソフトバンクグループなども大きく資産増加に貢献しています。
村田製作所は高値更新
村田製作所は移動平均線に支えられながら力強い上昇を続けています。
チャート的には高値更新を果たしており非常に強い動きです。
ただし、直近では窓を開けて上昇しているため、仮に翌営業日以降に窓を開けて下落した場合は「アイランドリバーサル」と呼ばれる天井パターンが形成される可能性があります。
現時点では強気相場ですが、短期的には注意が必要な局面ともいえます。
今週の売買動向
今週は新規採用が1銘柄、削除が2銘柄でした。
新規採用は近電
新規採用されたのは近電です。
近電は電気設備工事を主力とする企業ですが、直近で急騰しています。
背景には大和証券による投資判断引き上げがあります。
投資判断は「3」から「1」へ2段階格上げされ、目標株価も5500円から1万200円へとほぼ倍増しました。
自社株買いによるEPS改善や業績予想の上方修正が評価された形です。
野村成長アクティブファンドも、この材料を受けて投資を開始した可能性が高いと考えられます。
削除されたのはエア・ウォーターと古河電気工業
一方で削除されたのはエア・ウォーターと古河電気工業でした。
特に古河電気工業は興味深いケースです。
ファンドは藤倉に続いて古河電気工業も売却しており、電線株から撤退した形となりました。
しかしその後、古河電気工業はストップ高を記録しています。
結果論ではありますが、この上昇を取り逃したことになります。
積極的に買い増している銘柄
今週の特徴は、割安株や出遅れ株への積極的な資金投入です。
買い増し率が大きかった銘柄は以下の通りです。
- ダイキン工業
- 日本電子
- ラサ工業
- ジャパンマテリアル
- いすゞ自動車
- 第一生命ホールディングス
- 三浦工業
- パン・パシフィック
- 鹿島建設
- 日立製作所
- 住友商事
- KDDI
- 豊田通商
- 伊藤忠商事
- 富士通
- ジャストシステム
これらに共通しているのは、既に大きく上昇した銘柄ではなく、比較的出遅れている銘柄や押し目局面にある銘柄であることです。
ダイキン工業
ダイキン工業は横ばい相場から上昇トレンドへ移行した後の最初の大きな押し目で買い増されています。
テクニカル的には理想的な押し目買いに近い形です。
日本電子とラサ工業
日本電子とラサ工業はどちらも長期レンジ相場の下限付近で買われています。
ファンドは下落したところを拾う逆張り的な投資を行っているように見えます。
いすゞ自動車
自動車関連は市場全体では苦戦していますが、いすゞ自動車は底値圏で安定した値動きを見せています。
ファンドは反発局面を先回りして仕込んでいるようです。
半導体株からの撤退が鮮明に
今回の売買で最も注目すべきポイントは、半導体関連株の売却です。
大きく売却された銘柄は以下の通りです。
- アドバンテスト
- 東京エレクトロン
- 住友電気工業
- ファーストリテイリング
- ディスコ
- 日本高周波鋼業
- 日本発条
特にアドバンテストと東京エレクトロンはAI関連相場を牽引してきた代表的な銘柄です。
それにもかかわらず、ファンドは大幅な売却を進めています。
モメンタム株からバリュー株へ
今回の売買全体を振り返ると、野村成長アクティブファンドは明らかに投資スタイルを変化させています。
これまで市場を牽引してきた半導体株やAI関連株といったモメンタム銘柄を利益確定し、その資金を割安株や出遅れ株へ移しているように見えます。
自動車株や商社株、建設株、通信株などへの買い増しがその象徴です。
つまり、「すでに上がった銘柄を売り、まだ上がっていない銘柄を買う」という資金ローテーションを進めているのです。
なぜ今バリュー株なのか
株式市場では一定期間ごとに主役が交代します。
AIや半導体関連株が大きく上昇した後は、利益確定売りが入りやすくなります。
その一方で、割安なまま放置されていた銘柄には新たな資金が流入しやすくなります。
機関投資家はこうした資金循環を意識して投資を行うため、個人投資家よりも早い段階でポジション調整を行います。
今回の野村成長アクティブファンドの行動も、その典型例と考えられます。
まとめ
日経平均が史上最高値を更新する中、野村成長アクティブファンドは大きなポートフォリオ変更を実施しました。
これまで相場を牽引してきた半導体株や電線株を売却し、その一方でダイキン工業、日本電子、いすゞ自動車、第一生命、商社株などの割安株や出遅れ株を積極的に買い増しています。
現在の市場では、AI関連や半導体関連といったモメンタム株から、バリュー株への資金シフトが始まっている可能性があります。
もちろん今後も半導体関連株が上昇を続ける可能性はありますが、少なくともプロの投資家の一部は次の投資テーマを探し始めていることがうかがえます。
個人投資家にとっても、既に大きく上昇した銘柄だけを見るのではなく、まだ市場から注目されていない割安銘柄へ目を向けることが重要な時期に入っているのかもしれません。


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