【損切り注意】大口は月初・月末に大きく仕掛けてくる【月末リバランス・月末フロー】

今回の動画では、月末や月初における大口投資家(機関投資家)の動きについて詳しく説明した動画を紹介します。

大口投資家は、月末特有の流れに従って注文を行うため、普段のトレンドやテクニカル分析が通用しなくなるケースが多く、初心者トレーダーにとってはこの動きに巻き込まれて損失を被ることがあるというテーマが中心です。

著:柳生大穂, 編集:有限会社バウンド, イラスト:伊藤キイチ, その他:大井大輔, その他:多田野洋子, その他:小西慎吾, その他:伊達京子, その他:大石恭平, その他:東山いづみ
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目次

月末フローとは?

月末フローという言葉は、特に月末に見られる注文の流れを指します。例えば、月初から中旬にかけて続いていたトレンドが月末になると突然逆行することがあります。これは、月末には機関投資家が大量の注文を出すため、相場が大きく動き、これまでのトレンドやテクニカル分析が機能しにくくなるためです。

この動画で特に強調されているのは、月末にトレードを行う際のリスクです。初心者トレーダーが大きな損失を出す原因の多くが、この月末の特殊な値動きに対処できていないことにあります。

月末の値動きの特徴

大口投資家が月末に行う注文は、ほとんどが機械的なもので、相場観に基づいていません。これにより、以下のような動きがよく見られます:

  • 急激な上昇・下降:短期間で大きく上昇したかと思えば、すぐに反転し、上髭のような形で値動きが戻るケースがよくあります。
  • 乱高下:株式市場の影響も強く受けるため、特にアメリカ株の動きに連動してFX市場も大きく変動します。

たとえば、6月末であればアメリカ株はS&P500指数が下落しているとすると、ドル円もその影響を受けやすくなります。

実際、2024年6月のアメリカ株の値動きを確認すると、半年間で大きく下がっていることがわかります。

機関投資家の注文の仕組み

機関投資家は、一般的なトレーダーと異なり、決められたルールに基づいて運用を行います。

たとえば、年金を運用する「GPIF」(年金積立金管理運用独立行政法人)や保険会社などは、運用資金を株式や債券に一定の割合で振り分け、資産のバランスを保つために機械的に注文を出します。

ポートフォリオ運用:GPIFの例では、外国株、日本株、外国債券、日本債券にそれぞれ25%ずつ資金を振り分けます。月末に株価が大きく下落した場合、例えば外国株が25%から20%に下がってしまったとします。この場合、機関投資家は外国株を買い増しし、再び25%に戻すためにリバランスを行います。

このリバランスが月末に集中するため、通常のテクニカル分析が通用しなくなるわけです。

月末フローの影響を受けやすい時期

特に注意が必要なのは四半期末や半期末、年度末です。

1年を3か月ごとに区切った四半期末(3月末、6月末、9月末、12月末)では、特に大きな値動きが見られます。

たとえば、6月末は第2四半期末であり、さらに海外投資家の半期末も重なります。このように複数の要因が重なると、乱高下が起こりやすくなります。

月末にトレードする際の対策

初心者トレーダーが月末に大きな損失を出さないためには、以下の対策が重要です。

  1. カレンダーを確認する:月末が近づくときには、必ずカレンダーにアラートを設定し、注意深く値動きを監視することが大切です。特に、月末最終の2営業日が重要です。
  2. 逆張りを避ける:急激な値動きに対して逆張りを行うのは危険です。例えば、50pipsの値動きを期待していたところが、一気に100pips動くこともあり得ます。その際に逆張りを行ってしまうと、大きな損失を被る可能性があります。
  3. リバランスに注意:機関投資家がリバランスを行うタイミングを理解し、その流れに逆らわないようにすることが重要です。大きな値動きが発生した場合、それがリバランスによるものであるかどうかを判断し、その流れに合わせたトレードを行いましょう。
  4. 月初に新しいフローが入る:月末を過ぎると、新しいトレンドが形成される可能性が高いため、月初に大きなポジションを取るのも一つの手です。

最後に

この動画で学んだ内容を実践すれば、大口投資家の動きを理解し、無駄な損失を防ぐことができます。

特に月末や月初のトレードはリスクが高いため、十分な知識と慎重な判断が求められます。これらの知識を活用して、今後のトレードに役立てていきましょう。

初心者にとって月末のトレードは難しいかもしれませんが、この動画で紹介されたポイントを押さえることで、月末フローを上手に乗り切ることが可能です。

知っておきたい専門用語集

  • 月末フロー:月末に特有の注文の流れや値動きを指す。機関投資家のリバランスや大規模な注文が集中するため、普段のテクニカル分析やトレンドが通用しづらくなる。
  • リバランス:機関投資家が運用資産の割合を一定に保つため、月末に行う調整。下がった資産を買い増し、上がった資産を売却することでバランスを取る。
  • GPIF(年金積立金管理運用独立行政法人):日本の公的年金を運用する機関。主に株式や債券に分散投資し、ルールに基づいて資産を管理している。
  • 四半期末:3月末、6月末、9月末、12月末を指す。1年を4つに分けた期間の末尾で、大きな値動きが起こりやすい。
  • 半期末:1年を半分に分けた6月末と12月末を指す。特に機関投資家やファンドの決済が集中し、値動きが激しくなる。
  • ファンダメンタルズ:経済指標や企業の業績など、相場の基本的な要因を指す分析手法。月末には機能しづらくなることが多い。
  • テクニカル分析:過去の価格やチャートの動きから将来の価格変動を予測する手法。月末の特殊な値動きでは通用しないことが多い。
  • ポートフォリオ運用:機関投資家が資産を複数の投資先に分散させる運用方法。GPIFの場合、外国株式や日本株式などに25%ずつ分けている。
  • スポット末:月末最終営業日の2日前に行われる注文。スポット取引の受け渡しが2営業日後となるため、月末に受け渡しを行うためにはこの日に注文が必要となる。
  • ロンドンフィックス:ロンドン市場の決済時間。特に月末の値動きが大きくなるタイミングで、ユーロやポンドなどが大きく動くことが多い。
  • 月末アラート:月末に向けたトレードの警戒を促すためにカレンダーに設定する通知。
著:柳生大穂, 編集:有限会社バウンド, イラスト:伊藤キイチ, その他:大井大輔, その他:多田野洋子, その他:小西慎吾, その他:伊達京子, その他:大石恭平, その他:東山いづみ
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