本記事は、YouTube動画『世界情勢に左右されず安定して伸びる銘柄が知りたい』の内容を基に構成しています。
地政学リスクで株価が揺れる時代に必要な考え方
イラン情勢、ホルムズ海峡封鎖リスク、円安や円高、関税問題など、近年の株式市場は世界情勢の影響を大きく受けやすくなっています。
投資家にとって怖いのは、企業そのものの業績が悪くなったわけではないのに、海外のニュースや地政学リスクによって持ち株が急落してしまうことです。
特に、10年単位で資産形成をしてきた人にとって、1日の急落で大きく資産が減るのは精神的にも大きな負担になります。
そこで今回の動画では、世界情勢に左右されにくく、安定して右肩上がりを目指せる銘柄を見抜く考え方と、具体的な日本株が紹介されました。
なぜ「安定成長株」が重要なのか
株式市場では、毎年のように大きな急落局面が起きています。
しかも、その理由は毎回同じではありません。ある年は地政学リスク、ある年は金利上昇、また別の年は為替や金融不安が原因になります。
つまり、次の急落を完全に予測することは非常に難しいのです。
だからこそ重要になるのが、急落を避けようとするのではなく、急落相場でもブレにくい銘柄を選ぶという考え方です。
動画内では、その判断材料として「リスクリターン比」のような考え方が紹介されています。これは、単に株価が上がっているかどうかではなく、どれくらい安定して上昇しているかを見るための指標です。
ただし、この数値を個人投資家が自力で全銘柄について計算するのは簡単ではありません。過去半年分の株価データを集め、年率換算したリターンと変動幅を計算する必要があるためです。
そこで動画では、ExcelとAIを使って日本株全体を分析し、その中から安定性の高い銘柄を絞り込んだと説明されています。
三菱HCキャピタル:26期連続増配の大型リース株
最初に紹介されたのは、三菱HCキャピタル、証券コード8593です。
三菱HCキャピタルは、リース業界を代表する大型企業です。リースとは、企業や個人に設備や機械などを貸し出し、その使用料を受け取るビジネスです。
同社の強みは、航空機、船舶、不動産、モビリティ、環境関連など、幅広い分野に事業を分散している点です。1つの業界が不調になっても、他の分野で補えるため、業績が急激に崩れにくい構造になっています。
動画内では、株価は約1408円、100株で約14万円ほどと紹介されています。大型株でありながら、個人投資家でも比較的投資しやすい価格帯です。
PERは12.6倍、PBRは1.06倍とされ、極端な割高感はない水準です。PERは会社の利益に対して株価が何倍まで買われているかを見る指標で、一般的には低いほど割安と見られます。PBRは会社の純資産に対して株価が何倍かを見る指標です。
三菱HCキャピタルの大きな魅力は、26期連続増配という実績です。リーマンショックやコロナショックを乗り越えながら、長期にわたって配当を増やし続けてきた点は、安定株として非常に大きな評価材料です。
また、2026年3月期は最終利益1600億円、EPS111.1円、配当45円が見込まれているとされ、増益・増配の流れが続く可能性が示されています。
一方で、動画では注意点として信用倍率の高さも指摘されています。信用倍率が21.89倍と高く、短期的な買いが集まりすぎている可能性があるため、焦って飛びつくよりも押し目を待つ戦略が現実的だと説明されています。
ヤマダホールディングス:5万円台で買える生活密着型の優待株
次に紹介されたのは、ヤマダホールディングス、証券コード9831です。
ヤマダホールディングスは、家電量販店「ヤマダデンキ」で知られる企業です。ただし、現在は家電販売だけでなく、住宅、金融、環境事業などにも事業領域を広げています。
動画内では、株価は約521円、100株なら約5万2000円で購入できると紹介されています。少額から投資しやすい点は、個人投資家にとって大きな魅力です。
PBRは0.54倍とされ、純資産に対してかなり低い水準で評価されていることが分かります。自己資本比率も48.1%とされ、財務の健全性も一定程度あると説明されています。
ヤマダホールディングスの特徴は、配当だけでなく株主優待もある点です。100株保有で年間1500円分の買い物優待券がもらえるとされ、家電だけでなく、食料品、美容、健康食品、医薬品、介護用品などにも使える点が紹介されています。
配当利回りは3.26%とされており、優待を含めると実質的な利回りはさらに高まります。
一方で、2026年3月期の営業利益予想は大幅減益とされています。ただし、動画ではこれを単純な悪材料ではなく、在庫の一括処分による一時的なコストと説明しています。
つまり、短期的には利益が落ち込むものの、在庫整理を進めることで、将来の回復につながる可能性があるという見方です。
信用倍率は2.84倍とされ、三菱HCキャピタルと比べると過熱感は小さいと説明されています。PBRの低さ、配当・優待の総合利回り、将来の業績回復期待を考えると、長期目線で注目できる銘柄として紹介されています。
ベルシステム24ホールディングス:不景気にも強いBPO関連株
3つ目に紹介されたのは、ベルシステム24ホールディングス、証券コード6183です。
同社はコールセンターやBPO事業を手掛ける企業です。BPOとは、ビジネス・プロセス・アウトソーシングの略で、企業の業務の一部を外部に委託するサービスを指します。
コールセンター運営、人事、経理、ITサポートなど、企業にとって負担の大きい業務を引き受けるビジネスです。
この分野は、企業がコスト削減を進める局面でも需要が生まれやすいため、不景気にも比較的強いと説明されています。
動画内では、株価は約1482円、配当利回りは4.05%と紹介されています。4%を超える配当利回りは、安定収入を重視する投資家にとって魅力的な水準です。
また、伊藤忠グループのデジタル事業群に属している点も大きな特徴です。伊藤忠という強力な親会社の後ろ盾があることで、事業面の安定感や将来的な再編期待もあると説明されています。
ROEは11.36%とされ、一般的に優秀とされる8%を上回っています。これは、自己資本を効率よく使って利益を生み出している会社だと見ることができます。
配当は4期連続で60円を維持しており、増配ではないものの、安定した配当姿勢が評価されています。
注意点としては、すでに株価が上昇しており、高値圏にあることです。動画では、1400円台まで押す場面があれば拾いたい銘柄として紹介されています。
みずほリース:銀行と商社を背景に持つ21期連続増配株
最後に紹介されたのは、みずほリース、証券コード8425です。
みずほリースは、みずほフィナンシャルグループと丸紅という強力なバックを持つ総合リース会社です。銀行の顧客基盤と、商社のグローバルネットワークを活用できる点が大きな強みです。
航空機、不動産、環境エネルギーなど、専門性の高いリース事業を展開しており、企業を金融面から支える役割を担っています。
動画内では、株価は約1412円、時価総額は3991億円、PERは8.8倍、PBRは0.96倍と紹介されています。
PER8.8倍という低さは割安感がありますが、その背景として自己資本比率9.9%という数字が誤解されやすい点が説明されています。
リース会社は、銀行などから資金を調達し、その資金で設備や物件を購入して貸し出すビジネスです。そのため、一般企業と比べて借入が大きくなりやすく、自己資本比率が低く見えることがあります。
しかし、これはリース業界では珍しい構造ではなく、単純に危険と判断するのは早いという説明です。
みずほリースの大きな魅力は、21期連続増配です。2005年に3.6円だった配当が、現在では47円まで増えており、2026年3月期も増配が見込まれていると紹介されています。
また、配当性向は30.4%とされ、無理なく配当を出している点も評価されています。配当性向が高すぎないということは、今後も増配余地が残されている可能性があるということです。
直近では、航空機リースを手掛けるエアキャッスルが好調で、利益に貢献していると説明されています。金利上昇という逆風がある中でも利益を伸ばしている点は、事業の強さを示す材料とされています。
動画では、1350円付近まで下がる場面があれば、長期目線で拾いたい銘柄として紹介されています。
安定株を見るときに重要な指標
今回の動画では、いくつかの投資指標が出てきました。初心者にとっては難しく感じるかもしれませんが、意味を理解すると銘柄選びがかなり分かりやすくなります。
PERは利益に対する株価の割安度を見る指標
PERは、株価が1株あたり利益の何倍まで買われているかを示す指標です。
一般的には、PERが低いほど割安と見られます。ただし、業種によって平均水準が異なるため、単純に低ければ必ず良いとは限りません。
今回のような安定株を見る場合は、PERが極端に高すぎないかを確認することが重要です。
PBRは純資産に対する株価の水準を見る指標
PBRは、会社の純資産に対して株価が何倍まで評価されているかを示す指標です。
PBRが1倍を下回ると、理論上は会社の純資産よりも安く株が買われている状態とされます。
ただし、PBRが低い理由が業績不振なのか、単なる市場の見落としなのかを見極める必要があります。
ROEは会社の稼ぐ効率を見る指標
ROEは、自己資本を使ってどれだけ効率よく利益を出しているかを見る指標です。
一般的には8%以上なら優秀とされることが多く、今回紹介されたベルシステム24やみずほリースは高いROEを示していました。
配当利回りと連続増配は長期投資で重要
安定株を選ぶうえで、配当利回りと連続増配の実績は非常に重要です。
一時的に配当利回りが高くても、業績が悪化して減配されれば意味がありません。むしろ、長期にわたって配当を増やし続けている企業の方が、安定感があります。
三菱HCキャピタルの26期連続増配、みずほリースの21期連続増配は、その意味で大きな強みといえます。
まとめ:派手さよりも安定性を重視する時代へ
今回の動画では、世界情勢に左右されにくい安定成長株として、三菱HCキャピタル、ヤマダホールディングス、ベルシステム24ホールディングス、みずほリースの4銘柄が紹介されました。
共通しているのは、派手なテーマ株ではなく、地味でも事業基盤がしっかりしている点です。
短期的に大きく上がる銘柄を追いかける投資は、当たれば大きい一方で、急落時のダメージも大きくなります。一方で、安定した収益力、配当、財務、事業分散を持つ企業を長期で保有する投資は、精神的にも続けやすい方法です。
特に、地政学リスクや為替、金利、関税など、外部要因で相場が揺れやすい時代には、株価の値動きだけでなく、企業そのものの安定性を見ることが重要になります。
もちろん、今回紹介された銘柄も絶対に安全というわけではありません。株式投資である以上、株価下落や業績悪化のリスクはあります。
しかし、相場が荒れるたびに不安になって売買を繰り返すよりも、根拠を持って安定成長株を選び、長期で保有する姿勢は、これからの資産形成において大きな武器になるといえるでしょう。


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