SpaceX史上最大IPOは本当に買いなのか?401k・NASDAQ・ETFへの影響と投資家が知るべきポイントを徹底解説

本記事は、YouTube動画『Wall Street Just Forced Your 401k To Buy The Biggest IPO In History (SpaceX)』の内容を基に構成しています。

目次

SpaceXが史上最大規模のIPOを実施へ

2026年6月12日、宇宙開発企業SpaceXが株式市場に上場する予定だと動画では解説されています。

その企業価値は約1.77兆ドルとされており、これは世界でも最大級のIPOとなります。

一方で、投資家の間では大きな議論が起きています。

なぜなら、SpaceXは巨額の評価額を持ちながらも利益を出していないとされているからです。

通常であれば、多くの投資家は「赤字企業にこれほどの評価額を付けるのは高すぎるのではないか」と考えます。

しかし動画では、「実際には多くの人が意識しない形でSpaceX株を買うことになる可能性がある」と指摘しています。

その購入者とは、個別株を買う投資家だけではありません。

401kやETF、インデックスファンドを保有している一般投資家も含まれるというのです。

なぜ一般投資家もSpaceXを買うことになるのか

多くのアメリカ人は以下のようなファンドを通じて資産運用を行っています。

  • 全米株式インデックス
  • S&P500連動ファンド
  • NASDAQ100連動ファンド

こうしたファンドは自動的に指数構成銘柄を購入します。

つまり、SpaceXが指数に採用されれば、投資家自身がSpaceX株を買うつもりがなくても、保有しているETFや投資信託を通じて間接的に購入することになります。

動画では、これが今回のIPOにおける大きなポイントだと説明されています。

S&P500への採用は見送り

まず注目されたのがS&P500への採用です。

S&P500に採用されるためには複数の条件があります。

動画で紹介されている主な条件は以下の通りです。

企業価値が一定以上であること

これは問題ありません。

1.77兆ドルという評価額は十分すぎる規模です。

利益を出していること

ここが大きな問題です。

SpaceXは利益面で基準を満たしていないと説明されています。

株式の10%以上が市場で流通していること

SpaceXはIPO時点で3〜4%程度しか市場に放出しない予定です。

この条件も満たしません。

上場後12か月以上経過していること

IPO直後のため当然ながら条件を満たしていません。

つまり4つの条件のうち3つを満たしていないことになります。

動画によれば、2026年6月4日にS&P Dow Jones Indexは正式に「SpaceXをS&P500に採用しない」と発表したとのことです。

そのため、少なくとも当面はS&P500ファンドへの組み入れは行われません。

NASDAQ100と全米株式指数では事情が異なる

一方でNASDAQ100や全米株式指数では状況が異なります。

動画では、SpaceXはこれらの指数への組み入れに成功したと説明されています。

NASDAQ100には上場後15営業日程度で組み入れ予定とされており、全米株式指数についてはさらに早く、5営業日程度で反映される可能性があるとされています。

これにより、

  • QQQ
  • VTI
  • 各種NASDAQ連動ETF
  • 401kのインデックスファンド

などを通じて、投資家資金が自動的にSpaceXへ流入する可能性があります。

SpaceXの株価を支える「フロート調整」という仕組み

ここで多くの投資家が疑問に思うのが、

「1.77兆ドルもあるならETFの大部分を占めるのではないか」

という点です。

しかし実際はそう単純ではありません。

指数採用では「Float Adjusted Weighting(浮動株調整後時価総額)」が使われています。

これは企業価値だけではなく、市場で実際に売買可能な株数も考慮する仕組みです。

Microsoftの場合

公開流通比率は99%以上です。

Nvidiaの場合

約95%です。

Amazonの場合

約90%です。

SpaceXの場合

わずか3〜4%です。

つまり企業規模は巨大でも、市場で売買できる株数が極端に少ないため、指数内での比率は当初かなり小さくなります。

なぜ公開株比率を低くしたのか

動画では、この点について非常に興味深い説明がされています。

SpaceXの初期投資家や関係者は、過去に非常に安い価格で株式を取得しています。

上場後しばらくすると、こうした関係者が株を売却する可能性があります。

もし最初から大量の株を市場へ放出していた場合、

供給過多

売り圧力増加

株価下落

という流れになりかねません。

そこで最初は3〜4%だけを市場に放出し、株価を高く維持しながら徐々に流通株を増やしていく戦略を取っているのではないかと動画では分析しています。

IPO投資が危険と言われる理由

動画ではIPO投資そのもののリスクについても詳しく解説されています。

IPOはInitial Public Offeringの略で、新規株式公開を意味します。

一般投資家はIPOに夢を抱きがちですが、実際には非常に難しい投資分野です。

Amazonの例

1997年に上場しました。

上場後7年間赤字でした。

さらにITバブル崩壊時には株価が95%下落しました。

しかしその後、世界最大級の企業へ成長しました。

Teslaの例

2010年に上場しました。

2020年まで約10年間赤字でした。

それでも現在は世界有数の企業です。

Uberの例

2019年に上場しました。

数年間にわたり巨額赤字を計上しましたが、その後収益改善に成功しました。

Pets.comの例

ドットコムバブル期の有名企業です。

期待だけで高評価を受けましたが、その後倒産しました。

つまり、

赤字だから失敗する

わけでもなく、

赤字だから成功する

わけでもありません。

SpaceXがAmazonになるのか、Pets.comになるのかは誰にも分からないというのが動画の結論です。

IPO初日の上昇率は平均18.4%

1980年から2020年までのデータでは、IPO銘柄の初日平均上昇率は約18.4%だったそうです。

これだけ聞くと魅力的に見えます。

しかし実際には一般投資家はその恩恵を十分に受けられないケースが多いのです。

なぜなら、

IPO価格100ドル

初値120ドル

で始まるケースがあるからです。

一般投資家が購入できるのは120ドルからになります。

つまり18.4%の上昇分は既に消えているのです。

ここがIPO投資の難しい部分です。

IPOの64%は1年以内にS&P500を下回る

さらに動画では興味深い統計も紹介されています。

1980年から2020年のデータでは、

IPO銘柄の64%

が上場後1年以内にS&P500をアンダーパフォームしたそうです。

理由は単純です。

上場後に四半期決算が公開され、

  • 売上
  • 利益
  • キャッシュフロー
  • 将来性

が市場によって厳しく評価されるからです。

期待だけで上昇していた銘柄が現実を突きつけられる時期とも言えます。

SpaceXで401kは危険になるのか

動画後半では、多くの投資家が抱く不安にも触れています。

「SpaceXが暴落したら401kも暴落するのでは?」

という懸念です。

しかし動画では、この考え方は長期投資家にとって危険だと説明されています。

なぜならSpaceXは指数内でまだ小さな比率しか持たないからです。

仮に株価が大幅下落したとしても、NASDAQ100や全米株式指数全体への影響は限定的です。

さらに長期投資の本質は、

1社の値動き

ではなく

数十年単位の資産形成

にあります。

長期投資家が取るべき姿勢

動画で繰り返し強調されていたのは「ABB」という考え方です。

ABBとは

Always Be Buying

の略です。

つまり、

定期的に買い続ける

ということです。

市場には常に、

  • IPOブーム
  • AIブーム
  • 暴落
  • 景気後退
  • 金融危機

が存在します。

しかし長期的に資産を築いてきた投資家は、短期的なニュースに振り回されず積立投資を継続してきました。

SpaceXのIPOも市場全体から見れば1つのイベントに過ぎません。

それを理由に401kやインデックス投資をやめるべきではないというのが動画の主張です。

まとめ

SpaceXのIPOは企業価値1.77兆ドルという史上最大級の上場として大きな注目を集めています。

S&P500への採用は見送られましたが、NASDAQ100や全米株式指数への組み入れによって、多くの投資家は意識しないままSpaceX株を保有する可能性があります。

ただし、公開株比率が3〜4%と非常に低いため、当初の指数への影響は限定的です。

また、歴史的に見るとIPOは短期的な値動きが激しく、上場後1年以内に市場平均を下回る銘柄も少なくありません。

SpaceXが将来Amazonのような成功企業になるのか、それとも期待先行で終わるのかは現時点では誰にも分かりません。

重要なのは、1社のIPOに振り回されて投資方針を変えるのではなく、自分自身の長期的な投資戦略を維持することです。長期投資家にとって本当に大切なのは、短期的な話題ではなく、継続的な資産形成であるという点が、この動画の最大のメッセージと言えるでしょう。

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