新NISAで1億円は可能?50代・60代でも20〜25年で到達した過去データと資産を増やす考え方

本記事は、YouTube動画『新NISAで1億円を作る方法』の内容を基に構成しています。

「新NISAを使って1億円の資産を作る」。そう聞くと、若い世代ならともかく、50代や60代からでは現実的ではないと考える人も多いかもしれません。

実際、年利5%や7%といった一般的な利回りを使ってシミュレーションすると、50歳から投資を始めて1億円に到達するまでにはかなり長い時間が必要です。

しかし動画では、一定の利回りを仮定するのではなく、過去のS&P 500の値動きを使って計算したところ、異なるタイミングから投資を始めても、おおむね20~25年程度で1億円に到達するケースがあったと紹介されています。

重要なのは、「過去に1億円になった」という結果そのものだけではありません。

資産形成では、長い期間それほど増えない時期が続いた後、数年間の大きな上昇によって資産額が一気に膨らむことがあります。その「大きく上昇する期間」がいつ訪れるかは誰にも分からないため、できるだけ早く市場に資金を置いておくことが重要だというのが、動画の中心的なメッセージです。

今回は、新NISAの1,800万円という投資枠を活用したシミュレーションをもとに、長期投資で資産がどのように増えていくのか、そして資産形成で重要になる「入金力」について詳しく見ていきます。

目次

新NISAで1億円を作るには元本が重要

資産形成についてよく言われるのが、「できるだけ早く元本を大きくすることが重要」という考え方です。

新NISAでは、生涯にわたって利用できる非課税保有限度額が1,800万円となっています。

動画では、この1,800万円をできるだけ早い段階で投資し、その後は追加投資をせずに運用を続けた場合、資産がどのように増えていくのかをシミュレーションしています。

想定しているのは、毎月30万円を5年間積み立てる方法です。

30万円×12か月×5年間なので、元本は合計1,800万円になります。

まずは、一般的な資産形成シミュレーションでよく使われる年利5%と7%で計算しています。

年利5%なら1億円到達にはかなり時間がかかる

毎月30万円を5年間積み立て、年利5%で運用した場合、動画の試算では5年後の資産額は約2,040万円になります。

仮に50歳から投資を開始した場合、55歳時点で約2,040万円です。

ここから追加投資をせず、そのまま運用すると、

65歳で約3,300万円、75歳で約5,420万円、85歳で約8,830万円になるとされています。

つまり、50歳から年利5%で運用を始めた場合、1億円に到達するのはかなり先になります。

「50代から新NISAで1億円」という話を聞いたときに、「現実的ではないのではないか」と感じるのも無理はありません。

年利7%でも1億円は80歳前後

では、もう少し高い年利7%で運用できた場合はどうでしょうか。

毎月30万円を5年間積み立てると、動画の試算では5年後に約2,150万円になります。

そこから追加投資をせずに運用した場合、

65歳で約4,230万円、75歳で約8,320万円、85歳で約1億6,300万円になる計算です。

この推移であれば、1億円に到達するのはおおむね80歳前後になります。

若い世代であれば十分な運用期間を確保できますが、50代や60代から投資を始める人にとって、「80歳になって1億円」という結果は少し遅いと感じるかもしれません。

ところが動画では、ここから別の角度で検証を行っています。

一定利回りではなく過去のS&P 500の値動きで検証

年利5%や7%というシミュレーションには、大きな特徴があります。

毎年同じ割合で資産が増えていくという前提になっていることです。

しかし、実際の株式市場はそのようには動きません。

20%以上上昇する年もあれば、大きく下落する年もあります。数年間ほとんど資産が増えないこともあれば、短期間で急激に上昇することもあります。

そこで動画では、一定の利回りを使うのではなく、過去のS&P 500の実際の騰落率を使ったシミュレーションを紹介しています。

投資開始時期についても、

2000年1月、2001年1月、2002年1月、2003年1月、2004年1月という5つのパターンを想定しています。

その結果、動画では1億円に到達するまでにかかった期間がおおむね21~25年だったとしています。

つまり、過去の値動きをそのまま当てはめると、一定利回りによる単純計算よりも早く1億円に到達するケースがあったということです。

2000年から投資を始めた場合の資産推移

動画では、具体的な資産推移についても紹介されています。

まず2000年1月から毎月30万円の積み立てを開始し、2004年12月まで60か月積み立てます。

投資元本は1,800万円です。

この時点で資産額は約1,953万円になったとされています。

ここから積み立てをやめ、そのまま運用します。

10年間運用すると、約1,953万円が約3,326万円になります。

さらに5年間経過すると、約4,730万円になります。

ところが、その後の2019年から2024年頃にかけて資産が大きく増え、最終的には約1億2,500万円まで拡大したと説明されています。

注目したいのは、資産が一定のペースで増えているわけではない点です。

2000年から約20年間運用しても、資産額は5,000万円に届いていません。

ところが最後の数年間で急速に増加し、一気に1億円を超えています。

2001年から投資したケースでも最後に大きく増加

2001年1月から投資を始めた場合も、似たような結果になります。

5年間の積み立て終了時点では、約2,026万円です。

その約10年後には約3,404万円となり、さらに5年後には約5,363万円まで増えます。

そして2025年頃には約1億4,800万円まで増加したとされています。

このケースでも特徴的なのは、長い期間をかけて少しずつ増えた後、最後の数年間に資産が急激に増加していることです。

2002年スタートでは約7,450万円から1億4,600万円へ

2002年1月から投資を始めた場合、5年間の積み立て終了時点では約2,306万円です。

そこから約10年間運用して約3,563万円となり、さらに5年後には約7,450万円まで増加します。

そして2021年から2025年頃にかけて、約7,450万円から約1億4,600万円へと、ほぼ2倍に増えたと紹介されています。

ここでも同じ特徴が見られます。

資産は一直線に増えているわけではありません。

長い間ゆっくり増えた後、ある期間に急激に膨らんでいます。

資産形成では「最後の5年間」が大きな意味を持った

動画が特に強調しているのが、この最後の数年間です。

2000年から投資を始めても、2001年から始めても、2002年から始めても、最終的には2020年代前半の株価上昇によって資産額が大きく押し上げられました。

つまり、資産形成の成果は毎年均等に生まれるとは限りません。

20年間でゆっくり資産が増え、その後の5年間で大きく伸びることもあります。

動画では、このような時期を「稲妻が光る瞬間」と表現しています。

「稲妻が光る瞬間」を逃さないことが長期投資では重要

ここで重要なのは、「最後の5年間がたまたま良かっただけ」と考えるかどうかです。

もちろん、実際に2020年代前半の株式市場が好調だったことは事実です。

しかし動画では、長期投資を続けていれば、確率的にこのような大きな上昇局面に遭遇する可能性があると考えることが重要だと説明しています。

問題は、その上昇がいつ来るのか誰にも分からないことです。

明日かもしれません。

1年後かもしれません。

10年後かもしれません。

だからこそ、上昇が始まってから投資しようとするのではなく、あらかじめ市場に資金を置いておく必要があります。

株価が大きく上昇する局面が訪れたとき、すでに1,000万円や2,000万円が運用されていれば、資産額の増加も大きくなります。

逆に、市場から離れていれば、その恩恵を受けることはできません。

なぜ新NISAの1,800万円を早く埋めることが重要なのか

動画では、この考え方から「新NISAの1,800万円をできるだけ早く埋めることが重要」と結論づけています。

これは単純に早く投資した方が複利期間を長く確保できるという理由だけではありません。

株価が大きく上昇する時期がいつ来ても、その恩恵を受けられる状態を作っておくという意味もあります。

例えば100万円しか投資していない状態で株価が2倍になれば、資産は200万円です。

一方、2,000万円を投資している状態で2倍になれば4,000万円になります。

同じ上昇率でも、投資元本が大きければ資産額の増加幅は大きくなります。

そのため、資産形成では利回りだけを見るのではなく、「どれだけの元本を市場に置いているか」も非常に重要になります。

投資をしないことにもリスクがある

動画では、投資をしない状態を「下りエスカレーターを登ること」に例えています。

労働によって収入を得て、銀行預金だけで資産を増やしている場合でも、数字上のお金は増えるかもしれません。

しかし、物価が上昇すると同じ金額で買える商品やサービスは少なくなります。

つまり、お金そのものが減っていなくても、実質的な購買力が低下する可能性があります。

そのため、動画では投資を「登りエスカレーター」に例えています。

もちろん、投資をすれば必ず資産が増えるわけではありません。市場環境によっては大きく下落することもあります。

それでも長期的に資産形成を目指すのであれば、現金だけではなく、株式など成長が期待できる資産を保有することを検討する必要があるという考え方です。

資産を早く増やす人は「投資額を先に決める」

動画後半では、資産形成における入金力についても解説しています。

資産がなかなか増えない人は、

「収入が増えたら投資額を増やそう」

と考える傾向があるとしています。

一方、資産を早く増やそうとする人は、

「まず投資額を増やす」

と決め、そのためにどうやって収入や支出を改善するのかを考えるという考え方です。

例えば、毎月10万円を投資すると先に決めます。

すると、その10万円を確保するために、支出を見直したり、収入を増やしたりする必要が出てきます。

「余ったら投資する」のではなく、「先に投資額を確保して、残ったお金で生活する」という発想です。

いわゆる先取り投資に近い考え方といえるでしょう。

まず取り組みやすいのは固定費の見直し

投資額を増やすために最初に取り組みやすいのが節約です。

特に動画では、固定費の見直しを勧めています。

例えば保険料や通信費などは、一度見直せばその後も継続的に支出を減らせる可能性があります。

仮に毎月1万円の固定費を削減できれば、年間では12万円です。

毎月2万円なら年間24万円になります。

これを投資に回せば、長期では大きな差につながる可能性があります。

毎日の食費を細かく削るよりも、まず大きな固定費を見直した方が効率的な場合も多いという考え方です。

節約には限界があるため収入を増やすことも重要

一方で、節約だけで投資額を増やし続けることには限界があります。

収入以上に節約することはできません。

家賃、光熱費、食費など生活に必要な支出もあるため、削減できる金額にはどうしても上限があります。

そこで動画では、収入そのものを増やすことも重要だと説明しています。

本業の収入を増やす方法もありますが、副業で月1万円や2万円の収入を得るだけでも、投資額を増やす効果があります。

毎月2万円を追加で投資できれば、年間24万円です。

これを10年間続ければ、投資元本だけでも240万円増えることになります。

運用益まで含めれば、さらに差が広がる可能性があります。

好きなことを収入につなげるという選択肢

動画では、副業についても「必ずしもアルバイトをする必要はない」としています。

例えばスポーツを教える、勉強を教える、パソコンを教える、料理を作る、ダンスを教えるなど、自分が得意なことや好きなことを収入につなげる方法もあります。

会社員として雇用される働き方と異なり、自分で小さな仕事を作ることができれば、年齢に関係なく続けられる可能性もあります。

月1万円でも2万円でも収入が増えれば、その分を新NISAの投資資金に回すことができます。

特に50代や60代の場合、投資期間だけで若い世代と競うことは難しいため、「どれだけ入金額を増やせるか」は重要なポイントになります。

過去20~25年で1億円になったから将来も同じとは限らない

ここで注意しておきたいのは、今回紹介されている数字はあくまで過去のS&P 500の値動きを使った結果だということです。

2000年代以降には、ITバブル崩壊、リーマン・ショック、コロナショックなど大きな下落がありました。

一方で、その後には米国株が大きく上昇した時期もあります。

特に2020年代前半の株価上昇が、今回のシミュレーション結果に大きく影響しています。

そのため、「新NISAに1,800万円投資すれば必ず20~25年で1億円になる」という意味ではありません。

将来の株式市場が過去と同じリターンになる保証はなく、1億円に届かない可能性もあります。

反対に、より早く到達する可能性もあります。

長期投資で重要なのは、未来のリターンを正確に予測することではなく、さまざまな市場環境を経験しながら投資を継続できる仕組みを作ることです。

大きな上昇局面は事前には分からない

今回の動画から読み取れるもう1つの重要なポイントは、「大きく儲かる時期を事前に予測することは難しい」ということです。

株式市場では、長期間ほとんど上昇しない時期もあります。

そのような期間が続くと、「投資をしていても意味がない」と感じることもあるでしょう。

しかし、その後わずか数年間で資産が大きく増えることがあります。

問題は、その転換点を事前に正確に予測することが非常に難しいことです。

そのため長期投資では、市場の上昇を予測して売買するよりも、市場に居続けること自体が重要になる場合があります。

動画でいう「稲妻が光る瞬間」とは、まさにこの予測できない大きな上昇局面を指しています。

まとめ

今回の動画では、新NISAの1,800万円を使って1億円を目指す資産形成について解説されています。

年利5%や7%という一定利回りで計算すると、50代から1億円を目指すにはかなり長い時間が必要です。

しかし、過去のS&P 500の実際の値動きを使って計算すると、2000年代前半から投資を開始したケースでは、おおむね20~25年程度で1億円に到達した例が紹介されています。

その背景にあったのが、運用期間の最後に訪れた大きな株価上昇です。

資産形成では毎年均等に資産が増えるとは限りません。長期間あまり増えなかった後、数年間で一気に資産が増えることもあります。

だからこそ、大きな上昇がいつ訪れても恩恵を受けられるよう、できるだけ早い段階から市場に資金を置いておくことが重要だというのが動画の主張です。

そして資産形成のスピードを上げるためには、運用利回りだけではなく入金力も重要です。

「収入が増えたら投資する」のではなく、まず投資額を決め、そのために固定費を見直したり、収入を増やしたりするという発想です。

ただし、今回の1億円到達シミュレーションは過去の市場環境を前提としたものであり、将来も同じ結果になるとは限りません。

新NISAは非常に有効な資産形成の仕組みですが、「1,800万円投資すれば1億円になる」と考えるのではなく、長期間にわたって分散投資を継続し、大きな下落局面にも耐えられる投資計画を作ることが重要です。

結局のところ、長期投資で大切なのは、未来の「稲妻」がいつ光るのかを当てることではありません。

その瞬間がいつ訪れても資産形成の恩恵を受けられるよう、早い段階から投資を始め、できる範囲で元本を積み上げ、長く市場に居続けることが重要なのです。

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