本記事は、YouTube動画『暗号資産にどう投資するべきか?ビットコイン・株式・不動産・自己投資を徹底議論』の内容を基に構成しています。
暗号資産、とりわけビットコインは、短期間で大きなリターンを生み出してきた一方、過去には価格が70%以上下落する局面を何度も経験しています。
それでも、長期的にビットコインを保有するべきだと考える投資家は少なくありません。一方で、S&P500やNASDAQ100などの株価指数、配当株、不動産、金などへ分散した方が安全だという意見もあります。
今回の動画では、暗号資産への集中投資を支持する立場と、株式や不動産を組み合わせる分散投資を重視する立場から、投資のリターン、暴落時の心理、年齢によるリスク許容度、キャッシュフロー、自己投資の重要性などが幅広く議論されています。
単純に「ビットコインを買うべきか」という話ではありません。投資で最も重要な時間の考え方や、暴落時に資産を売らないための仕組み、少額の資金をどこに使うべきかという、資産形成全体に関わる内容です。
ビットコインは何度も70%以上暴落してきた
ビットコインへの投資を考えるうえで、最初に理解しておかなければならないのが、極めて大きな価格変動です。
動画内では、ビットコインが過去に何度も70%以上下落していることが指摘されています。
株式市場も暴落することがあります。たとえば2020年の世界的な市場混乱では、米国株式市場が約30%下落するなか、ビットコインは一時的に約50%下落しました。
2022年にも、S&P500が年間で約20%下落した一方、ビットコインは約60%下落したと説明されています。
つまり、株式市場が悪化する局面では、ビットコインも下落する可能性が高く、しかも株式以上に大きく値下がりする傾向があります。
価格が70%下落するということは、100万円の投資資金が一時的に30万円まで減少する可能性があるということです。
この下落に耐えられるかどうかは、単に投資知識の問題ではありません。収入、生活費、年齢、家族構成、借金、緊急時の現金など、その人の生活状況によって大きく変わります。
S&P500でも投資家が損をする理由
S&P500は、米国を代表する約500社で構成される株価指数です。
長期投資の代表的な対象として知られており、過去の長期間では比較的安定した成長を続けてきました。しかし、S&P500に投資すれば誰でも利益を得られるわけではありません。
動画では、多くの投資家がS&P500に投資しているにもかかわらず、損をしてしまう理由として、暴落時のパニック売りが挙げられています。
相場が上昇しているときは、長期保有を続けることは難しくありません。しかし、市場が20%、30%と下落すると、投資家の心理は大きく変化します。
「これ以上下がったらどうしよう」
「今のうちに売った方がよいのではないか」
「市場はもう回復しないのではないか」
このような不安が強まり、最も価格が下がったところで売却してしまう人もいます。
その後、市場が回復すると、安値で売った投資家だけが損失を確定し、上昇の恩恵を受けられなくなります。
投資対象がS&P500であっても、ビットコインであっても、途中で売却してしまえば長期的な成長を享受できません。
そのため動画では、投資先の選択だけでなく、暴落時にも保有を続けられる仕組みが重要だと語られています。
リターンの高さは下落リスクの裏返し
動画内では、S&P500とビットコインのリスクとリターンが比較されています。
発言者の説明によると、一般的な弱気相場におけるS&P500の平均的なドローダウンは約25%であり、そのリスクを受け入れる代わりに、長期的には一定のリターンが期待できます。
一方、ビットコインは平均的な下落幅がより大きく、場合によっては70%程度下落します。しかし、過去の成長率は株式市場よりもはるかに高かったと主張されています。
ここでいうドローダウンとは、資産価格が直近の高値からどれだけ下落したかを示す数字です。
たとえば100万円だった資産が70万円に下落した場合、ドローダウンは30%です。100万円が30万円になった場合は70%になります。
高いリターンが期待できる投資対象ほど、一般的には価格変動も大きくなります。
重要なのは、高いリターンの数字だけを見るのではなく、そのリターンを得るまでにどれほど大きな下落を経験する可能性があるのかを理解することです。
ビットコインは長期保有すればよいのか
暗号資産への集中投資を支持する発言者は、ビットコインの長期的な成長を重視しています。
ビットコインは、短期的には何度も暴落してきましたが、長期間で見ると右肩上がりの傾向を続けてきました。
そのため、価格が下落しても売却せず、長期保有することが重要だという考え方です。
さらに、ビットコインは単なる投機商品ではなく、利用者の増加によって価値が高まるネットワーク型の技術であると説明されています。
ネットワーク型のサービスは、利用者が増えるほど利便性や価値が高まりやすい特徴があります。
Google、Amazon、Facebookなども、利用者や取引量の増加によって企業価値を拡大させてきました。ビットコインも同じように、利用者、企業、金融機関、政府などの参加が増えることでネットワークの価値が高まるという主張です。
ただし、長期的に上昇する可能性が高いとしても、投資家自身が途中の暴落に耐えられなければ意味がありません。
理論上は長期保有が正しくても、生活費が不足したり、失業したり、住宅購入資金が必要になったりすれば、下落中に売却せざるを得ない場合があります。
利益は売却するまで確定しない
動画では、資産価格の上昇による含み益と、実際に受け取れるキャッシュフローの違いについても議論されています。
ビットコインを3,000ドルで購入し、その価格が数万ドルまで上昇した場合、投資家には大きな含み益が生まれます。
しかし、その利益は売却するまで銀行口座には入りません。
価格画面に表示される評価額は大きくても、日々の食費や住宅費、旅行費用などに使うためには、ビットコインを売却して現金化する必要があります。
これに対して、配当株や賃貸不動産は、保有しているだけで定期的な現金収入を生み出す可能性があります。
動画内の発言者の1人は、保有していたビットコインの一部を売却し、その資金で賃貸不動産を購入したと説明しています。
ビットコインは大きな含み益を生み出しましたが、賃貸不動産に変えることで、毎月銀行口座に家賃収入が入る状態を作ったということです。
この考え方は、資産価格の成長を重視する投資と、安定的なキャッシュフローを重視する投資の違いを示しています。
配当株は保有するだけで現金を受け取れる
配当とは、企業が得た利益の一部を株主へ還元する仕組みです。
企業は利益を得た場合、その現金を社内に保有したり、新しい店舗や設備、人材、研究開発へ再投資したりできます。
もう1つの選択肢が、株主へ現金を分配することです。これが配当です。
たとえば、企業の株式を保有しており、その企業が配当を支払えば、株主は株式を売却しなくても現金を受け取れます。
動画では、マクドナルドのように大きな利益を生み出している企業を例に、企業が利益を再投資する場合と、株主へ配当する場合が説明されています。
配当利回りが4%の場合、100万円を投資すれば、単純計算では年間4万円の配当収入になります。
ただし、4%の配当だけで生活費を賄うためには大きな元本が必要です。
年間400万円の配当収入を得ようとすれば、税金などを考慮しない単純計算でも1億円程度の投資資金が必要になります。
そのため、配当投資は短期間で生活を変える方法ではありません。
動画では、10年間にわたって投資を継続する「犠牲の10年」という考え方が紹介されています。
30代から配当資産を積み上げれば、40代には車や住宅費の一部を配当収入で支払える可能性があるという長期的な考え方です。
暗号資産を担保にした借入には注意が必要
暗号資産を売却せず、保有資産を担保にして融資を受ける方法もあります。
また、暗号資産の種類によっては、ステーキングによって報酬を得られる場合があります。
ステーキングとは、対象となる暗号資産を一定期間預けたり、ネットワークの運営に参加したりすることで、報酬を受け取る仕組みです。
しかし、暗号資産を担保に借金をすると、価格下落時のリスクが大きくなります。
たとえば、100万円分のビットコインを担保に50万円を借りたとします。
その後、ビットコインの価格が70%下落すると、担保価値は30万円まで減少します。
借入額が担保価値を上回れば、追加の担保を求められたり、強制的にビットコインを売却されたりする可能性があります。
これは株式の信用取引で発生する追証や強制決済に近い仕組みです。
暴落時に保有を続けたいと考えていても、借金を利用していると強制的に売却される可能性があります。
そのため動画では、ビットコインの購入に借金を使うことは推奨しないという意見で一致しています。
不動産も必ず値上がりするわけではない
ビットコインと同様に、不動産についても「長く保有すれば価格は上がる」と考える人がいます。
しかし、2008年の金融危機では、米国を中心に住宅価格が大きく下落しました。
住宅価格が下落すると、住宅ローン残高が不動産の価値を上回ることがあります。この状態は、一般に住宅ローンが「水面下にある」と表現されます。
ローン返済ができなくなれば、金融機関に住宅を差し押さえられる可能性もあります。
また、不動産市場は人口動態や都市構造の変化からも影響を受けます。
動画では、都市部からの人口移動、世代間の資産格差、若い世代が高額な住宅を購入できない問題、低価格住宅の不足などが指摘されています。
不動産は土地や建物という実物資産ですが、地域によって需要が大きく異なります。
人口が減少する地域では、長期間保有しても価格が上昇しない可能性があります。一方、人口や雇用が増える地域では、住宅価格や家賃が上昇することもあります。
不動産だから安全、暗号資産だから危険と単純に分けることはできません。
集中投資と分散投資はどちらが正しいのか
動画内では、暗号資産への集中投資と、複数の資産へ分散する投資について意見が分かれています。
暗号資産への集中投資を支持する立場では、若い人が少ない資金を分散しても、人生を変えるほどの利益にはなりにくいと考えます。
特に住宅価格が上昇し、若者が住宅を購入しにくくなっている環境では、ある程度大きなリスクを取ることは合理的だという意見です。
一方、分散投資を重視する立場では、株式、不動産、暗号資産、金などを組み合わせます。
株式が下落しても不動産があり、不動産が下落しても株式があり、暗号資産が暴落してもポートフォリオ全体への影響を限定できるという考え方です。
すべての資産が同時に下落する可能性はありますが、資産ごとに値動きや収益源が異なるため、1つの投資対象へ全資産を集中するよりもリスクを抑えやすくなります。
動画では、分散投資を行う理由について「自分自身の判断ミスに備えるため」と説明されています。
投資家は、自分が将来を正確に予測できないことを認める必要があります。
株式が正しいと思っても、予想外の出来事で市場が暴落する可能性があります。暗号資産が成長すると考えても、規制や技術の変化によって価値が低下する可能性があります。
分散投資は、自分の予想が外れたときに資産全体が壊滅することを防ぐ方法です。
ビットコインにはどのようなリスクがあるのか
動画では、ビットコインを保有している発言者からも、複数のリスクが指摘されています。
代表的なリスクは、政府による規制です。
各国政府が暗号資産の売買や保有、送金、課税に関するルールを変更すれば、需要や価格に影響する可能性があります。
また、量子コンピューターなどの新しい技術が、暗号技術やネットワークの安全性に影響する可能性もあります。
さらに、利用者がビットコインへの関心を失う可能性も否定できません。
ビットコインの価値は、利用者や投資家が価値を認め、売買を続けることで成立しています。
これらのリスクが現実になった場合、ビットコイン価格が長期的に低迷する可能性があります。
そのため、ビットコインを保有する場合でも、利益の可能性だけでなく、価格が大幅に下落した場合の生活への影響を考える必要があります。
年齢によって取れるリスクは異なる
動画の重要な論点の1つが、投資における「時間」です。
金融市場では、価格ばかりが注目されます。しかし、投資家が何歳で、あと何年間投資を続けられるかも重要です。
25歳の投資家と50歳の投資家では、同じ70%の損失でも意味が異なります。
25歳であれば、失敗して資金を失ったとしても、働いて収入を得ながら再び資産を形成する時間があります。
動画では、若い時期には失敗して実家へ戻ったり、生活を立て直したりすることが何度か可能だと説明されています。
しかし、50歳で老後資金の70%を失った場合、回復するための時間は限られます。
退職まで10年程度しかなければ、再び同じ資産額を積み上げることは簡単ではありません。
一般的に、若い人ほど長期的な投資期間を確保できるため、価格変動の大きい資産を保有しやすくなります。
一方、年齢が上がり、資金を使う時期が近づくほど、現金や債券などの安定資産を増やす必要があります。
ただし、若いから全財産を暗号資産へ投資してよいという意味ではありません。
近い将来に使う予定のある資金や、生活を維持するための資金まで投資してしまえば、暴落時に売却を迫られる可能性があります。
1,000ドルしかない場合は何に投資するべきか
動画では、投資に使える資金が1,000ドルしかない場合、何に使うべきかという質問が出ています。
一般的に、S&P500の長期平均リターンを年10%前後と仮定すると、1,000ドルを投資して1年間で得られる利益は約100ドルです。
100ドルの利益は有益ですが、収入や生活を大きく変える金額ではありません。
そのため発言者の1人は、資金が少ない段階では金融商品よりも自分自身へ投資すると答えています。
具体的には、本を購入したり、オンライン講座を受講したり、新しい技能を身につけたりすることです。
過去にはGoogle広告の運用方法を学び、その知識を企業へ提供することで副収入を得た経験が紹介されています。
Google広告を理解している人が少なかった時代には、その知識を持っているだけで企業に価値を提供できました。
現在であれば、同じような機会がAI分野に存在する可能性があります。
AIの知識が新しい収入源になる可能性
動画では、少額資金の有効な使い道として、AIに関する知識や技能の習得が挙げられています。
多くの企業は、AIを使えば業務を効率化できると理解し始めています。しかし、具体的な導入方法や活用方法を理解していない企業も少なくありません。
そのため、若い世代がAIツールの使い方を学び、企業との知識差を埋めることで、仕事や事業の機会を得られる可能性があります。
たとえば、ChatGPTなどの生成AIを使った文章作成、データ整理、顧客対応、広告作成、業務自動化などです。
動画では、AIに関する主要な書籍を10冊読むだけでも、知識量では上位層へ入れる可能性があるという意見も示されています。
もちろん、本を読んだだけで専門家になれるわけではありません。
しかし、基本的な仕組みを理解し、実際の業務で活用できれば、AIを知らない企業や個人に対して価値を提供できます。
1,000ドルを金融市場へ投資して年間100ドルを得るよりも、技能を身につけて年間収入を数千ドル増やせれば、その後に投資へ回せる金額も大きくなります。
資産形成では投資収益より収入が重要な時期がある
投資を始めたばかりの時期は、運用利回りよりも入金額の方が資産形成に与える影響が大きくなります。
100万円を年10%で運用した場合、1年間の利益は10万円です。
一方、副業や転職、技能習得によって年間収入を50万円増やし、その全額を投資に回せれば、資産形成の速度は大きく上がります。
元本が小さい段階では、投資商品を細かく選ぶよりも、収入を増やして投資額を増やす方が効果的な場合があります。
動画では、同じ技能でも、提供する相手や業界を変えるだけで報酬が大きく変わることが指摘されています。
たとえば、同じ営業能力でも、一般の商品を販売する仕事と、金融業界で高額な商品を扱う仕事では、得られる報酬が異なる可能性があります。
自分が持つ技能を、より高く評価される市場へ移すことも収入を増やす方法です。
1,000ドルでも長期投資には意味がある
一方で、少額投資には意味がないというわけではありません。
動画では、1971年に1,000ドルをS&P500へ投資し、配当を再投資しながら長期間保有した場合、現在では約33万ドル相当になっていたという試算が紹介されています。
これは年平均10%前後の複利成長が、長期間続いた場合の力を示す例です。
複利とは、投資によって得た利益を再び投資し、元本だけでなく利益にも新たな利益がつく仕組みです。
最初の数年間は資産の増加が小さく見えます。しかし、運用期間が20年、30年、40年と長くなるにつれ、利益が利益を生む効果が大きくなります。
さらに、最初の1,000ドルだけでなく、毎年1,000ドル、毎月1,000ドルと積み立てれば、最終的な資産額は大きくなります。
少額資金を自己投資へ使う考え方と、早い時期から金融資産へ投資する考え方は、必ずしも対立するものではありません。
一部を自己投資に使い、少額でも積立投資を始める方法もあります。
S&P500と個別株を半分ずつ保有する考え方
動画では、1,000ドルをどのように配分するかについて、半分をS&P500、残りの半分を個別株へ投資するという案も示されています。
S&P500は、米国を代表する企業へ幅広く分散できます。
個別株はS&P500よりも価格変動が大きくなりますが、成長企業を選ぶことができれば、市場平均を上回るリターンを得られる可能性があります。
ただし、個別株投資には企業分析が必要です。
売上高、利益、財務状況、競争力、経営陣、業界の成長性などを確認しなければなりません。
企業研究を楽しめる人にとっては個別株が向いている可能性がありますが、投資に時間をかけたくない人にはインデックス投資の方が現実的です。
投資方法は、期待リターンだけでなく、投資家本人の関心や性格にも左右されます。
10,000ドルなら90%をインデックスへ投資する案
投資資金が10,000ドルある場合、動画内では90%をインデックスファンド、10%を投機的な資産へ配分する考え方が紹介されています。
90%をS&P500などへ投資することで、長期的な市場成長を取り込みます。
残りの10%は、暗号資産や個別の成長株など、価格変動が大きい資産へ投資します。
この方法であれば、投機的資産が大きく上昇した場合にはポートフォリオ全体の収益を押し上げます。
一方、投機的資産が大幅に下落しても、全体の90%は比較的分散されたインデックス資産に残ります。
動画では、まず資産10万ドルをできるだけ早く作ることを目標にする考え方も示されています。
資産額が大きくなると、投資先の選択肢や生活上の柔軟性が増えるためです。
ただし、短期間で10万ドルを作ろうとして過度なリスクを取れば、反対に資産を失う可能性があります。
S&P500よりNASDAQ100を選ぶ考え方
暗号資産への集中投資を支持する発言者は、株式へ投資するのであればS&P500よりNASDAQ100を選ぶと説明しています。
NASDAQ100は、NASDAQ市場に上場する非金融企業のうち、時価総額の大きい約100社で構成される株価指数です。
テクノロジー企業の比率が高く、Microsoft、Apple、Amazonなどの大手企業が含まれます。
世界は今後もデジタル化が進む可能性が高いため、テクノロジー企業が多いNASDAQ100は、S&P500よりも高い成長を期待できるという考え方です。
動画では、NASDAQ100が長期的に年18%程度で成長してきたという数字が示されています。
この成長率が続けば、資産が増える速度はS&P500よりも速くなります。
たとえば年10%で資産が2倍になるまでには約7年かかりますが、年18%なら約4年から5年程度で2倍になる計算です。
ただし、NASDAQ100は下落時の値動きも大きくなります。
NASDAQは過去に約78%下落した
NASDAQ100やテクノロジー株への投資では、2000年前後のITバブル崩壊を無視できません。
動画では、当時NASDAQが高値から約78%下落したと説明されています。
一方、S&P500の下落幅は約40%でした。
NASDAQへ1,000万円を投資していた場合、一時的に220万円程度まで資産が減少する計算です。
さらに、NASDAQが以前の高値を回復するまでには約15年かかったとされています。
長期的なリターンが高かったとしても、15年間にわたって元の価格へ戻らない状態に耐えるのは簡単ではありません。
途中で住宅購入、結婚、教育費、失業、病気などがあれば、資産を売却しなければならない可能性があります。
したがって、過去の平均リターンだけを見て投資先を決めるのではなく、最大下落幅と回復までの期間を確認することが重要です。
70%下落しても積み立てを続けられるか
NASDAQやビットコインで高いリターンを得るには、大幅な下落中も投資を続ける必要があります。
動画では、暴落時にドルコスト平均法を利用する考え方が紹介されています。
ドルコスト平均法とは、毎月500ドルなど、一定額を定期的に投資する方法です。
価格が高いときには少ない数量を購入し、価格が安いときには多くの数量を購入できます。
その結果、長期的な平均購入価格を抑えられる可能性があります。
一括投資した直後に市場が暴落した場合でも、毎月の積み立てを続ければ、安い価格で追加購入できます。
市場が回復したときには、最初に一括投資しただけの場合よりも早く、ポートフォリオ全体が利益へ戻る可能性があります。
動画内の発言者は、2022年の暗号資産下落局面で積極的に買い増しを行い、市場全体が以前の高値を回復する前に、自身のポートフォリオが過去最高額へ戻ったと説明しています。
ただし、ドルコスト平均法は、投資対象が長期的に回復することを前提としています。
価値が下がり続ける資産を買い続ければ、損失が拡大します。
そのため、単に価格が下がったから買うのではなく、長期的な価値が維持されているかを確認する必要があります。
積立投資は感情を取り除く仕組み
定期積立の大きな利点は、投資判断から感情をある程度取り除けることです。
人は、価格が上昇しているときにはさらに買いたくなり、価格が下落しているときには売りたくなる傾向があります。
しかし、理論上は価格が安いときに買い、高いときに売る方が有利です。
人間の感情は、その反対の行動を促すことがあります。
毎月決まった日に自動的に購入する設定をしておけば、市場が上昇していても下落していても、同じ行動を続けられます。
動画では、パニックが売られ過ぎを生み、売られ過ぎが投資機会を生み、その投資機会が利益につながるという考え方も紹介されています。
暴落を損失としてだけ見るのではなく、長期的に価値が高まる資産を安く購入できる機会と考えるわけです。
ただし、実際に70%の含み損を抱えながら積み立てを続けるには、一定の投資知識と心理的な準備が必要です。
最も成績がよい証券口座は亡くなった人の口座という話
動画では、米国で最も運用成績のよい証券口座は、亡くなった人の口座だという有名な話も紹介されています。
所有者が亡くなった後に放置され、売買が行われていない口座が、頻繁に取引する投資家より高い成績を残したという内容です。
この話の真偽や調査条件は別として、動画内では「余計な売買をしないこと」の重要性を示す例として使われています。
投資家が頻繁に判断すると、感情に左右される機会も増えます。
値上がりした資産を追いかけて高値で購入したり、値下がりした資産を恐れて安値で売却したりする可能性があります。
長期的な投資計画を作り、自動積立や定期的なリバランスを利用すれば、感情による判断を減らせます。
重要なのは、将来の自分が必ず冷静に行動できると考えないことです。
人間は暴落時に恐怖を感じます。その前提に立ち、パニック時にも計画を守れる仕組みを作る必要があります。
暗号資産は投機なのか技術投資なのか
暗号資産への集中投資を支持する発言者は、暗号資産を単なる投機対象ではなく、新しいインターネットの基盤へ投資する行為だと説明しています。
ビットコインは、デジタルゴールドや担保資産としての役割を持つ可能性があります。
一方、イーサリアムなどの暗号資産やブロックチェーンは、インターネット上で価値を移転するための新しいインフラになる可能性があります。
従来のインターネットは、情報を送ることには適していました。しかし、仲介者なしでお金や所有権を移転するには制約があります。
ブロックチェーン技術を利用すれば、インターネット上で資産を発行し、移転し、取引できる可能性があります。
動画では、暗号資産の利用者数が初期のインターネットよりも速い速度で増えているという主張も示されています。
ただし、暗号資産市場には非常に多くのプロジェクトが存在し、そのすべてが成功するわけではありません。
技術的に優れていても利用者を獲得できない場合があります。詐欺的なプロジェクトや、運営が停止するプロジェクトもあります。
暗号資産へ分散する場合でも、単に多数の銘柄を購入すれば安全になるわけではありません。
政府や企業がビットコインを保有する時代
動画では、ビットコイン市場が個人投資家だけのものではなくなっていることも強調されています。
政府、資産運用会社、金融機関、企業などがビットコインへの関心を高めているという説明です。
国家がビットコインを準備資産や戦略資産として保有する動きが広がれば、市場の需要構造は変化します。
個人の投機商品だった段階から、企業や国家が関与する地政学的な資産へ変化する可能性があります。
一方で、国家の関与が強まれば規制も強化される可能性があります。
政府が保有するから必ず価格が上昇するわけではなく、税制、取引規制、金融政策などの影響を受ける点には注意が必要です。
通貨価値の低下と資産価格の上昇
暗号資産やNASDAQへの投資を支持する立場では、法定通貨の価値が長期的に低下することが重要な背景として挙げられています。
政府や中央銀行が通貨供給量を増やすと、現金1単位あたりの購買力が低下する可能性があります。
同じ商品を購入するために、以前より多くのお金が必要になる状態です。
この環境では、現金を保有するだけでは実質的な資産価値が低下する可能性があります。
一方、株式、不動産、金、ビットコインなど、供給に制限がある資産や、利益を生み出す資産は、通貨価値の低下に対する防衛手段になる可能性があります。
動画では、通貨価値の低下を上回るリターンを生み出してきた代表的な資産として、NASDAQと暗号資産が挙げられています。
ただし、これらの資産は短期的な価格変動が大きく、常にインフレ率を上回るわけではありません。
2030年以降は経済の仕組みが変わる可能性
動画後半では、AIとロボットが経済へ与える影響について議論されています。
従来の経済成長は、主に人口増加、生産性向上、債務拡大によって支えられてきました。
働く人が増えれば、生産や消費が増加します。
1人あたりの生産性が高まれば、同じ人数でも多くの価値を生み出せます。
さらに、政府、企業、個人が借金を増やせば、短期的には支出や投資を拡大できます。
しかし、日本、中国、欧州、米国などでは人口の高齢化が進んでいます。
人口増加率が低下し、働く世代の比率が減れば、経済成長率も低下しやすくなります。
また、2008年の金融危機以降、多くの国で債務が増加しました。経済成長だけでは債務を十分に返済できず、通貨供給量の拡大が続く可能性があります。
ところが、AIエージェントやロボットが人間の代わりに経済活動を行うようになると、従来の人口と生産性の関係が変わります。
AIが自動的に商品を開発し、販売し、別のAIへ仕事を依頼する世界では、経済活動の主体が人間だけではなくなります。
その結果、従来の経済モデルでは説明できないほど生産性が上昇する可能性があります。
AIエージェント同士の決済に暗号資産が使われる可能性
動画では、将来のAIエージェントが活動するためには、計算能力、エネルギー、決済手段が必要になると説明されています。
AIエージェントが別のAIエージェントへ仕事を依頼する場合、その対価を支払う仕組みが必要です。
人間が銀行口座やクレジットカードを使うように、AIにも自動的に価値を送受信できる仕組みが必要になります。
従来の金融システムは、本人確認や営業時間、国境、仲介者などの制約があります。
ブロックチェーンやステーブルコインは、AI同士が自動的に少額決済を行うためのインフラとして利用される可能性があります。
ステーブルコインとは、米ドルなどの法定通貨と価格が連動するよう設計された暗号資産です。
ビットコインそのものが日常決済に使われるかどうかとは別に、ブロックチェーン技術がAI経済の決済基盤として使われる可能性があるという主張です。
ただし、AIが普及した将来にどのブロックチェーンや暗号資産が使われるかは分かりません。
現在人気のある暗号資産が、20年後も主要な地位を維持している保証はありません。
仕事だけでは富を築きにくいという主張
動画の最後では、現代の経済システムにおいて、仕事だけで大きな富を築くことは難しいという考え方が示されています。
教師、トラック運転手、医師、会社員、経営幹部など、職業によって収入は異なります。
しかし、働くことによって得られる収入には限界があります。
さらに、仕事を辞めたり、病気で働けなくなったりすれば、給与収入は止まります。
一方、株式、不動産、事業、暗号資産などの資産を保有していれば、自分が働いていない時間にも価値が増えたり、収入を生み出したりする可能性があります。
この考え方では、資産形成の目的は単に口座残高を増やすことではありません。
自分の労働だけに依存せず、資産から収入や成長を得られる状態を作ることが目的です。
ただし、どの資産を保有しても必ず利益が得られるわけではありません。
株式は暴落し、不動産価格は下落し、暗号資産は70%以上下落する可能性があります。
だからこそ、投資先の選択だけでなく、時間、収入、現金、分散、積み立て、心理管理を組み合わせることが重要です。
投資前に生活防衛資金を確保する
動画全体の議論から読み取れる重要な前提が、投資を続けるための現金を確保することです。
失業や収入減少が起きたときに現金がなければ、価格が下落している資産を売却しなければなりません。
そのため、高リスク資産へ投資する前に、一定期間の生活費を現金で確保する必要があります。
必要な金額は、雇用の安定性、家族構成、住宅ローン、保険、毎月の支出などによって異なります。
一般的には、最低でも数カ月分の生活費を現金として確保してから投資を始める考え方があります。
投資に使う資金は、近い将来に使う予定のないお金であることが重要です。
住宅購入資金、学費、税金、生活費などをビットコインやNASDAQへ投資すると、必要になった時期と暴落が重なる可能性があります。
自分に合った資産配分を決める
動画内では複数の資産配分が提案されています。
暗号資産へ集中する方法、NASDAQと暗号資産を組み合わせる方法、S&P500を中心にする方法、株式、不動産、暗号資産、金へ分散する方法などです。
どの方法が正しいかは、投資家の状況によって異なります。
25歳で安定収入があり、今後30年以上投資を続けられる人と、60歳で数年後から資産を取り崩す人では、適切な配分は異なります。
また、70%の含み損に耐えられると思っていても、実際に経験すると不安に耐えられない可能性があります。
投資経験がない人は、最初から高リスク資産へ全額投資するのではなく、小さな金額から始め、自分がどの程度の値動きに耐えられるかを確認する方法があります。
暗号資産を保有する場合でも、ポートフォリオ全体の5%や10%など、損失が生活に影響しない範囲から始める考え方があります。
一方、高いリスクを受け入れられる人は、NASDAQや暗号資産の比率を高めることもできます。
重要なのは、他人の成功例をそのまま再現しようとしないことです。
暗号資産へ全財産を投資して成功した人でも、すでに住宅や事業収入、現金などを持っている可能性があります。
同じ投資比率でも、背景にある生活状況が異なれば、実際のリスクは大きく変わります。
まとめ
今回の動画では、ビットコイン、S&P500、NASDAQ、配当株、不動産、金、自己投資など、さまざまな資産形成の方法が議論されました。
ビットコインは、過去に非常に高いリターンを生み出してきた一方、70%以上の暴落を何度も経験しています。
S&P500は比較的分散された投資先ですが、暴落時にパニック売りをすれば、長期的な成長を受け取ることはできません。
NASDAQ100はS&P500を上回る成長を記録してきましたが、ITバブル崩壊時には約78%下落し、以前の高値を回復するまで約15年を要しました。
配当株や賃貸不動産は定期的なキャッシュフローを生み出す可能性がありますが、生活を支えられるほどの収入を得るには大きな元本と長い時間が必要です。
資金が少ない段階では、本や講座、AIなどの技能へ投資し、収入を増やすことが効果的な場合もあります。
そして、どの資産を選ぶ場合でも、最も重要なのは時間と心理です。
価格が下落したときに売却しなくて済むよう、生活防衛資金を確保し、借金を使わず、定期積立などの仕組みを作る必要があります。
若い投資家は長い運用期間を活用して一定のリスクを取れますが、年齢が上がるほど、資産を守る視点が重要になります。
投資で高いリターンを得るためには、同時に大きな価格変動を受け入れなければなりません。
大切なのは、最も上昇しそうな資産を当てることだけではありません。
暴落が起きても生活を維持し、投資を継続できる資産配分を作ることです。
暗号資産、株式、不動産、金のどれを選ぶ場合でも、自分の収入、年齢、投資期間、生活費、心理的な耐久力を踏まえたうえで判断する必要があります。


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