日経平均6万8000円を維持、AI・半導体株に明暗 キオクシア2万円とソフトバンク6370円が焦点

本記事は、YouTube動画『10月2日の日本株マーケット解説』の内容を基に構成しています。

10月2日の日本株市場では、日経平均株価が3営業日ぶりに反落しました。前日までAI・半導体関連株を中心に大きく上昇していた反動もあり、幅広い銘柄に利益確定売りが出ています。

一方で、AI・半導体関連株がすべて売られたわけではありません。ソフトバンクグループや東京エレクトロンが大きく下落する一方、キオクシアやアドバンテストは上昇しました。

動画では、こうした「AI関連株の内部格差」に加え、週明けの日本株市場を左右する重要材料として米国の雇用統計を挙げています。

目次

日経平均は0.94%安の6万8309円

10月2日の日経平均株価は、前日比647円安、0.94%下落の6万8309円となり、3営業日ぶりに反落しました。

前日までの日経平均は大きく上昇しており、その中心となっていたのがAI・半導体関連株でした。しかし、この日は短期的な上昇に対する利益確定売りが出たことで、調整する展開となりました。

TOPIXも0.99%安の4091ポイントとなっています。

動画では、日経平均とTOPIXがほぼ同じ下落率になった点にも注目しています。最近は、日経平均が上昇してTOPIXが下落する、あるいはその逆になる場面も少なくありませんでした。

しかし、この日は日経平均とTOPIXがそろって約1%下落しており、大型株だけではなく、中型株や小型株も含めて幅広い銘柄が売られた1日だったと説明されています。

東証プライム市場では、値上がり銘柄が215銘柄だったのに対し、値下がり銘柄は1306銘柄となりました。

33業種のうち上昇したのも4業種のみで、数字から見ても市場全体に売りが広がったことが分かります。

ソフトバンクと東京エレクトロンだけで日経平均を559円押し下げ

この日の日経平均下落の大きな要因となったのが、ソフトバンクグループと東京エレクトロンです。

動画によると、この2銘柄だけで日経平均を約559円押し下げました。

日経平均全体の下落幅が647円だったため、単純計算では下落幅の約86.4%をこの2銘柄で占めたことになります。

その一方で、アドバンテストは日経平均を約220円押し上げました。

つまり、この日の特徴は「AI・半導体株が全面安になった」ということではありません。

同じAI・半導体関連銘柄の中でも、

ソフトバンクグループや東京エレクトロンは下落し、アドバンテストやキオクシアなどは上昇するという形で、銘柄ごとの明暗が分かれました。

動画では、この点を現在の相場を見るうえで重要な変化として取り上げています。

日本株は「AI一色」から複数テーマが動く相場へ

前日までは、何が上がって何が下がっているのかを比較的分かりやすく説明できる相場でした。

大きなテーマはAI・半導体関連株で、それ以外の銘柄との差が目立っていたためです。

しかし10月2日は、少し状況が変わりました。

非鉄金属はAI・半導体関連の部材需要を背景に買われました。

また、直近まで売られていた鉱業や石油・石炭製品には買い戻しが入りました。

一方、証券やその他金融、銀行などの金融関連株には売りが出ています。不動産株も金利上昇が逆風となり、弱い動きとなりました。

つまり、

「AI・半導体」
「原油」
「金利」

という複数の材料によって、業種ごとの強弱が分かれる相場になったということです。

動画では、このようにテーマが分散する状況について、重要イベントを前に市場が様子見姿勢を強めている可能性があると説明しています。

米雇用統計が日本株にも大きく影響する理由

今回の動画で特に重要視されているのが、米国の雇用統計です。

米国の雇用統計そのものは米国経済の指標ですが、現在の日本株市場では非常に重要な材料になっています。

理由は、雇用統計が米国金利の見通しに影響するためです。

米国の雇用が予想以上に強ければ、金融政策が引き締め方向に傾くとの見方から金利が上昇する可能性があります。

金利上昇は、AIや半導体など成長期待の高い銘柄の株価評価に逆風となることがあります。

さらに米金利が動けば、ドル円相場にも影響します。

円高が進めば、日本の輸出企業にとってマイナス材料になりやすいため、日本株全体にも影響が及びます。

動画では、現在の日本株は以前よりも米国の雇用統計やインフレ率、金利の動きを意識する必要がある相場になっているとしています。

日経平均「6万8000円維持」が重要と見る理由

動画では、この日の下落自体については、前日まで大きく上昇した反動による調整という見方を示しています。

そのうえで重要視しているのが「6万8000円」です。

日経平均は一時大きく上昇し、6万6000円台から6万7000円台、さらに6万9000円近辺まで短期間で上昇しました。

このため、6万7500円から6万8000円付近では、長期間株を保有している投資家が比較的少ない状態だと動画では分析しています。

そこで6万8000円を明確に割り込むと、次の節目として6万7500円や6万7000円付近まで下落しやすくなる可能性があるとしています。

逆に、この日の終値で6万8000円を維持できたことについては、週明け以降に再び上昇を目指すための下地になったとの見方です。

2カ月間のもみ合いから上放れした日経平均

動画では、日経平均が7月以降、約2カ月にわたって6万6000円前後でもみ合ってきた点にも注目しています。

狭いレンジで長期間推移したあと、そのレンジを上方向へ抜けたことで、今後の相場についても上方向を想定しています。

これは動画内での分析であり、将来の株価上昇を保証するものではありません。

雇用統計が強すぎた場合などには、再び6万6000円付近まで押し戻される可能性もあるとしています。

つまり、基本シナリオとしては上昇方向を見ながらも、米国の重要経済指標によって短期的な下落が起こる可能性も考慮しているということです。

キオクシアは全面安の中で1.05%上昇

この日の市場で強さを見せた銘柄の1つがキオクシアです。

日本株市場全体がほぼ全面安となる中、キオクシアは1.05%上昇し、1万9300円となりました。

動画では、上昇率そのものよりも「1万9000円台を維持できたこと」を重要視しています。

株価が1万9000円付近で1日売買されたことで、この価格帯で株を保有する投資家が増えました。

そのため、1万9000円付近が今後の下値を支える価格帯として機能する可能性があるという見方です。

キオクシアは2万円を狙えるのか

動画では、キオクシアについて1万9000円から2万500円付近まで、過去に高値で購入して現在売却したいと考えている投資家が比較的少ないと分析しています。

そのため、上値の売り圧力が比較的小さい可能性があるという考え方です。

特に注目されている価格が1万9426円です。

この価格帯にある売り圧力は比較的薄いとされており、1万9426円を上回れば2万円まで上値が軽くなる可能性があるとしています。

ただし、重要イベントの結果によって相場が下落した場合には、1万8000円付近まで押し戻される可能性も挙げられています。

キオクシアの過去データでは方向感はほぼ五分五分

動画では、キオクシアについて過去データを使った分析も紹介しています。

時価総額上位100社を対象に、直近4営業日連続で上昇し、4営業日前と比較して8.5%以上上昇したケースを調べています。

該当したケースは2704回。

そのうち上昇したケースが1310回、下落したケースが1362回で、勝率は49.03%でした。

上昇した場合の平均利益率は3.78%、下落した場合の平均下落率は3.80%だったとされています。

つまり、過去データだけで見ると、現在のキオクシアに明確な方向性は確認できず、ほぼ五分五分という結果です。

動画内でも、以前の分析では上昇確率が高いデータが出ていたものの、今回は「どちらに動くか分からないデータ」と説明しています。

キオクシアの想定レンジは1万8567円~2万30円

この過去データをもとにした5営業日後の想定では、平均シナリオが1万9285円とされています。

下落シナリオでは1万8567円付近、上昇シナリオでは2万30円付近です。

この範囲内に収まる確率について、動画では92%としています。

さらに値動きが大きくなったケースとして、

急落シナリオは1万6937円、好調シナリオは2万1871円としています。

ただし、この極端なシナリオに該当する確率については3.7%程度としており、基本的には1万8567円から2万30円付近の範囲を中心に想定しています。

キオクシアは約93%の保有者が含み益

需給面についても、キオクシアは良好な状態にあると分析されています。

直近30日間に購入した投資家のうち、含み益になっている割合は92.99%です。

前日は87.12%だったため、含み益の投資家がさらに増えたことになります。

推定含み損益率も8.99%まで上昇しています。

一般的に、含み損を抱えている投資家が多い価格帯では、株価が戻った時に「やれやれ売り」が出やすくなります。

しかし、含み益の投資家が多ければ、そのような売り圧力は比較的小さくなります。

そのため動画では、1万9426円を突破できれば2万円まで上昇する余地があるとみています。

ソフトバンクグループは5.83%下落

一方、大きく下落したのがソフトバンクグループです。

前日まで大きく上昇していた反動もあり、この日は5.83%下落しました。

動画では、短期上昇後の利益確定売りに加えて、米雇用統計を前にしたポジション解消も影響した可能性があるとみています。

株価は6300円付近まで下落しました。

ソフトバンクは6370円が重要な分岐点

ソフトバンクグループについて最も重要な価格として挙げられているのが6370円です。

直近1カ月間で株を購入した投資家の中では、6370円付近で保有している人が最も多いと分析されています。

そのため、株価が6370円を超えると、この価格帯で保有している投資家の多くが含み益に変わります。

含み益になれば売り急ぐ投資家が減る可能性があり、需給面が改善しやすくなるという考え方です。

逆に6200円台などへ下落すると、6370円付近で購入した投資家の含み損が拡大します。

そうなると損失を抑えるための売りが増え、さらに株価を押し下げる可能性があります。

そのため、週明けに6370円を回復できるかどうかが重要なポイントになるとしています。

ソフトバンクの需給は急速に悪化

ソフトバンクグループは、この日の下落によって需給面も悪化しました。

含み益で保有している投資家の割合は、前日の89.64%から57.71%まで低下しています。

推定含み損益率も10.34%から3.57%まで低下しました。

動画では、まだ極端に悪い状態ではないものの、これまでの良好な需給から中立的な状態へ近づいたと分析しています。

だからこそ、6370円を再び上回り、含み益の投資家を増やせるかどうかが重要になるわけです。

週明けの日本株で見るべき3つのポイント

動画では、週明け以降の日本株市場を見るうえで、まず米国の雇用統計を最重要材料として挙げています。

雇用統計によって米国金利が動けば、ドル円相場や半導体関連株にも影響します。

その動きを受けて、週明けの日本株市場も方向性を決めていく可能性があります。

また、日経平均については6万8000円を維持できるかが重要です。

ここを割り込むと、短期間で大きく上昇した反動から利益確定売りが強まる可能性があります。

さらに、AI・半導体関連株の内部格差が縮小するかどうかにも注目しています。

今回のように東京エレクトロン、アドバンテスト、キオクシア、ソフトバンクグループで値動きが大きく異なる状態から、再びAI・半導体株全体へ資金が入るのかが焦点となります。

AI関連株以外にも資金が広がるかが重要

動画の最後では、日本株市場全体が本格的な上昇トレンドへ移行するためには、AI・半導体関連株だけでは不十分だという点にも触れています。

直近の日本株上昇は、主にAI・半導体関連株が主導していました。

しかし、日本株市場全体が強い上昇トレンドを形成するためには、東証プライム市場の幅広い銘柄へ資金が入る必要があります。

そのため週明け以降は、日経平均だけではなく、東証プライム市場の値上がり銘柄数や値上がり比率にも注目する必要があるとしています。

まとめ

10月2日の日本株市場は、日経平均が0.94%安の6万8309円となり、3営業日ぶりに反落しました。

ただし、動画では今回の下落を、前日までの急上昇に対する利益確定売りを中心とした調整とみています。

日経平均では6万8000円を維持できるかが重要なポイントです。

AI・半導体関連株では銘柄ごとの差が広がり、ソフトバンクグループと東京エレクトロンが下落する一方、キオクシアやアドバンテストは強い動きを見せました。

キオクシアについては1万9000円を維持し、1万9426円を突破できれば2万円が意識されるとの分析です。一方、過去データでは上昇・下落の確率はほぼ五分五分となっており、明確な方向性が出ているわけではありません。

ソフトバンクグループについては6370円が重要な価格帯となっています。この水準を回復できるかどうかが、需給改善とその後の株価を考えるうえで1つの焦点になります。

そして、日本株市場全体にとって最大の材料となるのが米国の雇用統計です。

雇用統計を受けた米国金利、ドル円、半導体株の動きを確認したうえで、週明けの日経平均が6万8000円を維持できるか、さらにAI・半導体株以外にも買いが広がるかが、次の相場を見る重要なポイントとなりそうです。

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