本記事は、YouTube動画『SSD価格が約6.5倍、キオクシア株急落の理由と第2波の条件』の内容を基に構成しています。
企業向けSSD価格が急騰しているにもかかわらず、キオクシアの株価は高値から約55%下落しています。
一見すると、「SSD価格が上がれば半導体メーカーの利益も増え、株価も上がるはず」と考えたくなります。しかし、株式市場は現在の価格水準だけを見て動いているわけではありません。
動画では、SSD価格、キオクシアが実際に顧客へ販売する際のASP、長期供給契約であるLTA、製品ミックス、業績見通し、そして信用需給までを分解しながら、キオクシア株の下落が「利益ピーク」を先取りしているのか、それとも次の利益拡大局面を市場が過小評価しているのかを分析しています。
企業向けSSD価格は約6.5倍に上昇
まず現在のNANDフラッシュ市場では、企業向けSSD価格が非常に大きく上昇しています。
動画で紹介された30TBクラスのTLC企業向けSSDの代表価格は、2025年第3四半期の3,460ドルから、2026年第3四半期には2万2,600ドルまで上昇しました。
約6.5倍です。
QLCタイプについても2,768ドルから1万8,080ドルまで上昇しており、こちらも約6.5倍となっています。
通常であれば、NANDフラッシュを製造する企業にとって極めて強い追い風です。
実際、キオクシアの第1四半期の営業利益は1兆2,700億円まで拡大しました。
ところが株価は逆方向に動いています。
6月22日の11万2,700円から8月21日の終値付近まで約52%下落し、8月24日には一時5万320円まで売られました。
高値からの下落率は約55%に達しています。
SSD価格が歴史的な高水準にあるにもかかわらず、なぜ株価はこれほど下がっているのでしょうか。
「2万2,600ドル」をそのままキオクシアの売上に当てはめてはいけない
まず注意したいのは、2万2,600ドルという価格が、そのままキオクシアの販売価格を意味するわけではないことです。
これは企業向けSSD市場における代表的な価格データの1つであり、キオクシアが実際に顧客へ平均いくらで販売したかを示すASPとは異なります。
また、動画では、この価格指標は特定の企業向けストレージ市場を観測したもので、過去の価格が後から修正された例もあると説明しています。
したがって、「SSD価格が6.5倍だから、キオクシアの売上や利益も6.5倍になる」と単純に考えることはできません。
一方で、価格上昇そのものが特定のデータだけに表れているわけではありません。
より広いNANDフラッシュの契約価格を見ると、第3四半期は前四半期比10~15%上昇、企業向けSSDに限れば20~25%上昇すると予想されています。
つまり、価格上昇そのものはまだ続いています。
株式市場が警戒しているのは「価格」ではなく「上昇速度」
ここが今回の動画の重要なポイントです。
企業向けSSD価格はまだ上がっています。
しかし、上昇率は鈍化しています。
第2四半期の企業向けSSD価格は約48~53%上昇していた一方、第3四半期の見通しは20~25%です。
つまり、価格そのものは高値を更新していても、価格上昇の勢いは明らかに弱くなっています。
株式市場が警戒するのは、利益の絶対額だけではありません。
たとえば利益が100から300へ増えている局面では、市場はその先の400、500まで期待します。
しかし、利益が300から350程度しか増えなくなると予想され始めれば、利益が過去最高であったとしても、株価は先に下落することがあります。
つまり、
「SSD価格は高い」
という事実と、
「キオクシア株が下がる」
という現象は、必ずしも矛盾していません。
株価は現在ではなく、数四半期先の利益成長率が鈍化する可能性を先取りしているからです。
SSD価格の推移にも変化が表れている
動画では、SSD価格の具体的な推移も紹介されています。
TLC企業向けSSDの代表価格は、
3,460ドル → 7,765ドル → 1万7,500ドル → 1万8,900ドル → 2万2,600ドル
と上昇しています。
確かに高値更新は続いています。
しかし、初期の急騰局面と比べれば、伸び方は小さくなっています。
ここで重要なのは、「価格が下がった」のではないという点です。
高い価格が定着する局面と、価格がさらに何倍にも上昇していく局面は別物です。
株式市場は、後者の急成長局面が終了する可能性を先に織り込み始めていると考えられます。
キオクシアは価格上昇を実際に利益へ転換している
ただし、キオクシアにとって強気材料もあります。
それは、NAND価格の上昇を実際の利益へ変換できていることです。
第1四半期の売上高は1兆7,671億円、営業利益は1兆2,700億円でした。
さらにSSD・ストレージ部門の売上高は、前四半期の6,300億円台から1兆1,747億円へ増加し、約96%の増収となりました。
会社側も、生成AI需要の強さ、大幅なASP上昇、ビット出荷量の増加などが売上を押し上げたと説明しています。
単純計算すると、第1四半期の営業利益率は約72%です。
製造業としては極めて高い水準であり、価格上昇が売上だけでなく利益率の改善にもつながっていることが分かります。
会社計画では第2四半期にさらに利益が増える可能性
さらに注目されるのが会社の上期見通しです。
上期の売上高見通しは4兆571億円、営業利益見通しは3兆600億円です。
ここから第1四半期実績を差し引くと、第2四半期単独では売上高が約2兆3,900億円、営業利益が約1兆8,900億円になる計算です。
第1四半期の営業利益1兆2,700億円と比較すると、約49%増加する計算になります。
営業利益率も単純計算で約79%です。
もし株価が「第1四半期で利益ピークを迎えた」と判断して下落しているのであれば、会社側の見通しとは方向が一致していません。
少なくとも会社計画上、第1四半期から第2四半期に利益が急減する形にはなっていないのです。
ただし、約1兆8,900億円という数字は会社が第2四半期単独の営業利益として正式に公表した数字ではありません。
上期営業利益見通しから第1四半期実績を差し引いた単純計算です。
そのため、費用計上などによって実際の数字は変わる可能性があります。
それでも、第2四半期決算は非常に重要です。
第1四半期よりさらに利益が増えれば、「すでに利益ピークを迎えた」という市場の見方に疑問が生じることになります。
市場は第2四半期より、その先を見ている
とはいえ、第2四半期の業績が良ければすべて解決するわけではありません。
株式市場が見ているのは、その利益を第3四半期、第4四半期、さらに2027年まで維持できるのかという点です。
企業向けSSD市場では、AIサーバー需要が引き続き強い状態にあります。
動画によると、主要NANDメーカーの売上は前四半期比で約77%増加しており、キオクシアだけでなくSKハイニクス系、マイクロン、サンディスクなど幅広いメーカーの業績が拡大しています。
つまり現在の好況は、キオクシアだけに発生している特殊な現象ではなく、NAND業界全体のスーパーサイクルと見ることができます。
キオクシアだけが価格決定力を持っているわけではない
一方で、競争も激しくなっています。
キオクシアのNAND売上は前四半期比で約80%増加しましたが、市場シェアは13.6%へわずかに低下しました。
マイクロンは約99%増、SKハイニクス系は約90%増と、キオクシア以上の伸びを見せた企業もあります。
つまり、現在の利益拡大はキオクシアだけが圧倒的な価格決定力を持っている結果ではありません。
業界全体で供給が不足し、NAND価格が押し上げられている側面が大きいと考えられます。
次の局面では、市場全体が好調かどうかだけでなく、キオクシアがAI向けなど付加価値の高い製品比率を増やし、競合より高い利益率を維持できるかが重要になります。
NANDメーカーが増産すれば価格上昇は鈍化する
供給側にも変化が起きています。
企業向けSSDは利益率が高いため、NANDメーカー各社が生産能力を企業向けに振り向け始めています。
供給が増えれば、これまで供給不足を背景に実現できていた大幅な値上げは難しくなります。
実際、第3四半期の企業向けSSD契約価格の上昇率は20~25%程度に鈍化すると見込まれています。
価格自体はまだ下がっていません。
しかし顧客側のコストへの抵抗感が強くなり、緊急発注なども徐々に減る可能性があります。
SSDが高くなりすぎれば「需要破壊」が起きる
もう1つ重要なのがHDDとの価格差です。
AI用途では高速なSSDが重要ですが、すべてのデータをSSDへ保存する必要があるわけではありません。
GPUの処理を止めないための高性能領域ではSSDが必要でも、長期間保存するだけのデータであれば、安価なHDDを使う方が合理的です。
動画では、30TBクラスのTLC SSDとHDDの容量当たり価格差が18.6倍、別の分析でもQLC企業向けSSDとHDDの1GB当たり価格差が約15倍まで広がっていると説明しています。
ここまで価格差が広がれば、企業はSSDを全く買わなくなるのではなく、
「SSDが必要な部分だけSSDを使う」
という最適化を進める可能性があります。
これが動画でいう「需要破壊」です。
AI需要そのものが崩壊しなくても、SSD価格が上がりすぎることで利用範囲が限定され、結果的に価格上昇が止まる可能性があります。
実際の販売価格を左右する「LTA」とは
ここでもう1つ重要になるのがLTAです。
LTAとはLong Term Agreementの略で、長期供給契約を意味します。
キオクシアはデータセンター・エンタープライズ向けの比率を中長期で60%程度まで高め、複数年のLTAを通じて売上の予見性を高める方針を示しています。
重要なのは、LTAを単純な固定価格契約と考えてはいけないことです。
契約ごとに価格決定方法、数量、価格改定時期などは異なる可能性があります。
そのため市場価格が20%上がったとしても、キオクシアの顧客向けASPが同時に20%上がるとは限りません。
反対に、市場価格が下落した場合も、LTAや製品構成によって実際のASPがすぐに同じ幅だけ下落するとは限りません。
利益を見るなら市場価格よりASPが重要
そのため、次回のキオクシア決算を見る際には、外部のSSD市場価格だけではなく、キオクシアの実現ASPが前四半期からどのように変化したかを見る必要があります。
さらに、製品の中身も重要です。
TLCは性能や耐久性を重視する分野に適しており、QLCは1セル当たりの記録容量を増やせるため、大容量化やビットコスト低下に向いています。
AI推論、高IOPS、大容量といった付加価値が評価されれば、単純なNANDビット価格以上の価値を取れる可能性があります。
つまり、
市場価格 → LTA → 製品ミックス → ビットコスト
という複数の要素を通過した後に、最終的な利益が決まると考える必要があります。
CM10とLC9が「利益第2波」を生み出す可能性
キオクシアが価格サイクル依存から抜け出すために重要なのが、AI向け高付加価値製品です。
動画では、その候補としてCM10シリーズと大容量QLC SSDが紹介されています。
CM10シリーズは7月30日に限定顧客向けのサンプル出荷を開始しました。
PCIe 6.0対応のSSDで、AI推論やコンテキストキャッシュなどを想定し、GPUの近くへ高速にデータを供給する用途を狙っています。
AIインフラではGPU性能が高くなるほど、GPUへ必要なデータを素早く供給するストレージ性能も重要になります。
そのため、単純なNAND価格とは別に、高性能SSDとして付加価値を取れる可能性があります。
一方、大容量QLC SSDでは245.76TBという非常に大きな容量を持つ製品が主要顧客による評価・検証段階に入っています。
高性能TLCと超大容量QLCという2つの方向から、AI・データセンター市場を狙う戦略です。
新製品だけで巨大な利益を説明するのはまだ早い
ただし、過度な期待は禁物です。
CM10はまだ限定顧客向けのサンプル出荷段階です。
サンプル出荷から顧客認証、正式採用、量産、実際の売上計上までには時間がかかります。
また超大容量QLC SSDも、HDDとの価格差が広がれば、すべてのデータ保存用途をSSDへ置き換える経済合理性は低下します。
したがって現時点では、第2四半期の巨大利益をCM10などの新製品だけで説明するのは早すぎます。
現在は、
「NAND価格上昇によって稼ぐ段階」
から、
「AI向け高付加価値製品によって高い利益率を維持する段階」
へ移行できるかを見る局面だといえます。
株価55%下落は業績だけでは説明できない
キオクシア株の急落には、業績以外の要因もあります。
その1つが信用取引の需給です。
8月14日時点の信用買い残は約1,110万株、売り残は約76万9,100株で、信用倍率は15.73倍でした。
前週の23.79倍からは改善しましたが、依然として買い残が売り残を大幅に上回っています。
株価が下落すると信用買いの損切りが出やすく、それがさらに株価を押し下げる構造が残っています。
約8,000億円の自社株買いが終了
もう1つ非常に重要なのが自社株買いです。
キオクシアは8月3日から10日までに1,613万3,000株、総額約8,000億円の自社株買いを完了しました。
株数の上限は3,000万株でしたが、金額上限の8,000億円に先に到達し、わずか6営業日で終了しました。
総額を取得株数で単純に割ると、平均取得価格は約4万9,586円です。
8月24日の安値5万320円は、この平均取得価格より約1%高い程度の水準まで下落しました。
ただし、4万9,586円が株価の絶対的な底になるわけではありません。
なぜなら、自社株買いはすでに終了しており、会社が今後も同じ規模で市場から株を買い続けるわけではないからです。
それでも、会社自身が約8,000億円を投入した価格帯と現在の市場価格が近づいていることは、需給面では注目すべきポイントです。
半導体株全体の売りもキオクシアを押し下げた
キオクシア株の下落はSSD市場だけで説明できません。
7月には半導体株全体の急落や、同業のサンディスク株下落、特許訴訟など、NAND価格とは別の材料も重なりました。
特許訴訟に関連する約36億円については、第1四半期に引当計上されています。
つまり、高値から約55%下落した理由を、
「SSD価格がこれから下がるから」
という1点だけで説明することはできません。
価格上昇率の鈍化、信用買い残、半導体セクター全体のリスクオフ、自社株買い終了による巨大な買い需要の消失など、複数の要因が重なっています。
利益第2波かピークアウトかを判断する3つのポイント
動画では今後を判断するため、特に3つの数字が重要だとしています。
第2四半期の営業利益
まず、第2四半期の営業利益です。
会社の上期見通しから逆算すると約1兆8,900億円となります。
これを達成し、第1四半期の1兆2,700億円を明確に上回るのであれば、「すでに利益ピーク」という見方は弱くなります。
反対に、第2四半期利益が大きく下振れする場合、市場が先にピークアウトを織り込んでいた可能性が高まります。
SSD・ストレージ売上高
第1四半期のSSD・ストレージ売上高は1兆1,747億円でした。
第2四半期もここから増えるのであれば、単にSSD価格が高いだけでなく、AI向け出荷量や製品ミックスも業績を支えている可能性があります。
逆に、市場価格が高止まりしているにもかかわらず売上高が減少する場合、数量減少や製品ミックス悪化が始まっている可能性があります。
営業利益率
第1四半期の営業利益率は約72%でした。
上期会社計画から逆算した第2四半期は約79%です。
価格上昇率が鈍化しても70%台の高い利益率を維持できれば、利益第2波の可能性があります。
一方で売上成長が止まり、営業利益率が60%台前半以下へ急低下する場合、市場が警戒している利益ピークアウトに近づくことになります。
2027年にはNAND供給過剰のリスクも
さらに長期的には、2027年の供給増加も警戒材料です。
動画で紹介された調査では、製造プロセスの進化によるビット供給増加、新しい生産能力、弱いコンシューマー需要などが重なり、2027年後半にはNAND供給が需要を上回り、価格に下押し圧力がかかる可能性が指摘されています。
株式市場は第2四半期だけでなく、2026年後半の高値維持から2027年の供給正常化まで先回りして織り込んでいる可能性があります。
ただし、AIサーバー向け企業SSD需要が想定以上に伸び、新製品の採用が進めば、増加した供給を高付加価値用途が吸収する可能性もあります。
供給が増えるという理由だけで、利益ピークを断定することもできません。
強気・中立・弱気の3シナリオ
動画の内容を整理すると、今後は大きく3つのシナリオに分けられます。
強気シナリオでは、企業向けSSD価格が高値圏を維持し、第2四半期営業利益が約1兆8,900億円へ近づきます。さらにSSD・ストレージ売上高が伸び、AI向け高付加価値製品の構成比も上昇します。
中立シナリオでは、SSD価格の上昇自体は止まり始めるものの、絶対価格は高い状態を維持します。LTAによってASPの変動も緩和され、急成長から「巨額利益の維持」へ移行します。
弱気シナリオでは、企業向けSSD契約価格が横ばいから下落へ転じ、数量も減少します。その結果、SSD・ストレージ売上高が減少し、営業利益率も大きく低下します。
重要なのは、価格上昇率が鈍化しただけでは弱気シナリオ確定ではないことです。
価格が高い状態を維持しながらコスト低下や製品ミックス改善によって高利益率を維持できれば、利益も高止まりする可能性があります。
NVIDIA決算も企業向けSSD需要を判断する材料
動画では、外部要因としてNVIDIAの決算も注目材料として挙げられています。
見るべきなのはNVIDIAの株価そのものではなく、データセンター売上高やAIインフラ投資の継続性です。
AIサーバー投資が続けば、企業向けSSD需要にとって大きな追い風になります。
一方、AIサーバー全体のコスト上昇によって顧客が投資採算を厳しく見るようになれば、SSD価格の高さはキオクシアにとって利益拡大要因であると同時に、需要を抑える要因にもなります。
5万円前後の株価をどう見るべきか
8月24日に一時5万320円まで下落したキオクシア株ですが、この価格をファンダメンタルズ上の「底」と断定することはできません。
ただし、会社自身が約8,000億円の自社株買いを行った平均取得価格約4万9,586円に非常に近い点は特徴的です。
一方、その自社株買いはすでに終了しています。
したがって5万円前後は、
「会社自身も大量に買った価格帯」
ではありますが、
「今後も会社が買って支えてくれる価格帯」
ではありません。
株価反転を判断するには、株価だけでなく、信用買い残が再び増えていないか、売り残がどう変化しているか、そして第2四半期の増益が本当に実現するかを合わせて確認する必要があります。
今後のキオクシア決算で確認したい4つの数字
動画では、最終的に確認するべきポイントを4つに整理しています。
第2四半期営業利益が約1兆8,900億円へ近づくか、SSD・ストレージ売上高が1兆1,747億円からさらに増えるか、実現ASPが上昇を続けるか、そして営業利益率が70%台を維持できるかです。
加えて、CM10がサンプル出荷から認証、正式採用、量産へ進めるか、大容量QLC SSDの顧客採用が増えるかも重要です。
これらはNAND価格サイクルが一巡した後、キオクシアの利益を支えられる製品ミックスを構築できるかを見る材料になります。
まとめ
企業向けSSD価格が約6.5倍になっているという事実だけを見て、「キオクシアの利益はまだ伸びるから株価も上がる」と考えるのは単純すぎます。
しかし一方で、株価が高値から約55%下落したというだけで、「キオクシアの利益ピークはすでに終わった」と判断するのも早いといえます。
会社の上期計画から逆算すると、第2四半期営業利益は約1兆8,900億円となり、第1四半期の1兆2,700億円をさらに上回る計算です。企業向けSSDの契約価格も、現時点ではまだ上昇が見込まれています。
ただしSSD価格の上昇率は明確に鈍化しています。
メーカー側の供給も増え始め、顧客側の価格抵抗も強まっています。
つまり今後を左右するのは、「SSD市場価格がいくらか」だけではありません。
キオクシアがその市場価格を実際のASPへどこまで反映できるのか、SSD・ストレージ売上高を伸ばせるのか、70%台という高い営業利益率を維持できるのか、そして第2四半期に約1兆8,900億円規模の営業利益を実現できるのかが重要になります。
価格が高いこと自体ではなく、その高い価格をどれだけ利益へ変換できるか。
次回決算では、この点こそがキオクシアの「利益第2波」と「ピークアウト」を分ける最大のポイントになりそうです。


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