本記事は、YouTube動画『地獄ナンピンか売出し暴落か!?入金力は限界』の内容を基に構成しています。
株価が大きく下落した銘柄を見ると、「ここは買い場なのではないか」と考えたくなることがあります。
一方で、株価が下がっているのには当然理由があります。安くなったからという理由だけで買い続ければ、いわゆる「ナンピン地獄」に陥る可能性もあります。
今回の動画では、10月5日の株式市場を振り返りながら、大きく下落したインフロニア・ホールディングスと、下落が続く野村不動産ホールディングスのどちらを買うか迷ったという投資判断が紹介されています。
さらに、建設株や不動産株、ワールド、バイク王など複数の個別銘柄についても触れながら、高配当株を選ぶ際に何を見るべきなのかが語られています。
インフロニアと野村不動産、どちらを買うかで迷った
この日、投稿者が特に購入を迷ったのが、インフロニア・ホールディングスと野村不動産ホールディングスの2銘柄でした。
インフロニアは株式の売り出しを材料に大幅下落。一方の野村不動産も、直近で株価の下落が続いていました。
どちらも株価下落によって配当利回りが上昇しており、高配当株を好む投資家にとって気になる水準になっていたというのが今回のテーマです。
ただし、両社が下落している理由はまったく異なります。
インフロニアは株式需給の悪化が意識された下落であるのに対し、野村不動産は不動産市場や金利環境への警戒などを背景に、株価がじわじわと下落している状況です。
インフロニアが約14%下落した理由
まず取り上げられたのが、準大手ゼネコンのインフロニア・ホールディングスです。
この日の株価は約14%下落しました。
大きな材料となったのが、株式の売り出しです。
動画では約4782万株が売り出され、最大で株数が約20%増加する可能性があると説明されています。
株式数が増加すれば、既存株主から見れば1株あたりの価値が薄まる「希薄化」が意識されやすくなります。
また、大量の株式が市場に出てくることで株式需給が悪化する可能性もあります。
こうした懸念から、株価が大きく売られたという見方です。
買収に伴う資金負担も背景
動画では、今回の資金調達について、会社による買収に伴う借入金の返済などに充てられるとの説明にも触れています。
つまり単純に資金を集めるだけではなく、企業買収を通じた成長戦略の一環と見ることもできます。
一方で、買収によって本当に企業価値が高まるかどうかは、今後の業績を確認しなければ分かりません。
そのため市場では、「成長投資」と見る投資家と、「株式希薄化を伴う負担」と見る投資家で評価が分かれやすい状況といえます。
株価急落で配当利回りは約5.67%に
株価が大きく下落したことで、インフロニアの配当利回りは動画内では約5.67%まで上昇したとされています。
投稿者は、仮に株数が1.2倍になったと単純に考えた場合でも、
5.67% ÷ 1.2 ≒ 4.7%
程度になると説明しています。
もちろん、実際の配当利回りは今後の配当額や株価によって変化するため、単純にこの計算だけで判断することはできません。
それでも、急落によって高配当株としての魅力が高まったことは、購入を迷った大きな理由だったようです。
さらに投稿者自身、建設株をほとんど保有していないため、ポートフォリオの分散という意味でもインフロニアには魅力を感じていました。
もう1つ迷ったのが野村不動産
もう1つ候補となったのが野村不動産ホールディングスです。
この日は約1.2%下落しました。
数字だけを見るとインフロニアほど大きな下落ではありませんが、日経平均が大きく上昇する中で下落していたため、相対的には弱い動きだったと動画では捉えています。
チャートも右肩下がりとなっており、権利落ち後も株価の下落が続いていました。
株価は900円付近から下落し、850円を割り込む水準まで下がったとされています。
その結果、配当利回りは約5.2%まで上昇しました。
野村不動産には長期的な増配実績がある
投稿者が野村不動産を評価している理由の1つが、これまでの配当実績です。
動画では、野村不動産について約15年間にわたり増配を続けてきたと説明しています。
一方、インフロニアは現在の企業体制になってからの実績期間がまだそれほど長くありません。
そのため、単純に配当実績の長さで比較すると、野村不動産の方が安心感を感じやすいという見方です。
ただし、不動産業界には懸念材料もあります。
首都圏の不動産価格が高騰している一方で、在庫の増加や販売率の低下などが意識され始めているという指摘もあります。
さらに金利上昇は、不動産会社にとって資金調達コストや住宅購入者の住宅ローン負担の増加につながります。
そのため、高配当だからといって単純に安心できるわけではありません。
最終的に購入したのは野村不動産
悩んだ末、投稿者が実際に購入したのは野村不動産でした。
ただし本人も、「これは本当に正しい判断なのか」と疑問を感じていると率直に話しています。
なぜなら、投稿者自身が普段重視している投資ルールから考えれば、インフロニアを選ぶ方が合理的だったからです。
投稿者は基本的に分散投資を心掛けており、同じ銘柄を何度も買うことを原則として避けています。
さらに、不動産株についてはすでに保有比率が高くなっていました。
その意味では、
まだ保有していない銘柄であること
保有比率の低い建設業であること
配当利回りが高いこと
という条件を考えれば、インフロニアの方がポートフォリオ全体のバランスは取りやすかったことになります。
それでも最終的には野村不動産を選びました。
合理性だけでは決められない投資判断
動画の中で興味深いのが、投稿者自身が今回の判断について、「最後は勢い、感性、勘のようなものだった」と認めている点です。
投稿者は普段、分散投資によって平均的なリターンを狙う比較的合理的な投資スタイルを意識しています。
ただし、そもそも株主優待や高配当株への投資そのものについて、完全な合理性だけを追求しているわけではないとも説明しています。
純粋に効率だけを考えれば、低コストのインデックスファンドを長期保有するという選択肢もあります。
それでも個別株を選ぶのは、投資そのものを楽しみたいという理由もあるということです。
投資では数字や理論だけではなく、投資家自身の価値観や楽しさも意思決定に影響するという、人間的な側面が表れています。
「ナンピン地獄」が成功体験になっている危険性
今回の動画では、「ナンピン」に対する投稿者自身の心理も詳しく語られています。
投稿者は、これまで株価が下落した銘柄を買い増していく、いわゆる「ナンピン地獄」に何度も陥ってきたといいます。
ところが結果的には、その多くがその後回復して利益につながりました。
過去には三菱UFJフィナンシャル・グループ、ENEOS、アステラス製薬、NTTなどを下落局面で買い進めた経験があるとしています。
さらに、みずほフィナンシャルグループについても、過去の安値圏で購入した株価が現在では大きく上昇していると紹介しています。
こうした経験から、「下がった大型株を買い続ければ、そのうち戻るのではないか」という心理が生まれているようです。
ナンピンが成功したのは相場環境のおかげかもしれない
ただし投稿者は、この成功体験を過信してはいません。
これまでナンピンが成功したのは、自分の投資判断が優れていたからではなく、「相場全体が上昇していたからではないか」と振り返っています。
日経平均が大きく上昇する局面では、企業に重大な問題がなければ、一時的に大きく下落した大型株がその後回復するケースもあります。
しかし、相場環境が変われば同じ方法が通用するとは限りません。
ナンピンは取得単価を下げることができますが、企業価値そのものが悪化している場合には、損失をさらに拡大させる可能性があります。
過去の成功体験を、そのまま将来の成功確率と考えないことが重要です。
インフロニアも引き続き購入候補
今回は野村不動産を購入しましたが、インフロニアへの興味がなくなったわけではありません。
投稿者は、配当利回りや業績を評価しており、さらに株価が下落するようであれば購入する可能性があると話しています。
特に、建設業をほとんど保有していないことから、ポートフォリオの分散という意味では魅力を感じているようです。
建設株にも割安感が広がる
動画ではインフロニア以外の建設株についても触れています。
清水建設についても株価が下落しており、規模の大きな企業として注目しています。
また、鹿島建設もこの日は約1%下落したと紹介されています。
そのほか、大林組や大成建設など、建設大手にも株価が安くなっている銘柄があるとしています。
建設株は、高配当バリュー株の代表的なセクターと比較すると、それほど注目していない投資家もいるかもしれません。
しかし投稿者は、建設業も高配当株投資では確認しておきたいセクターの1つだと考えています。
高配当株は利回りだけを見ない
動画では、高配当株を選ぶ際に配当利回りの数字だけを見るべきではないという点も強調されています。
確認したいのは、企業規模や業績、配当方針です。
たとえば、
時価総額が十分に大きいか
業績が安定しているか
連続増配を行っているか
累進配当を採用しているか
DOEを設定しているか
といった点です。
DOEとは「株主資本配当率」のことで、企業が株主資本に対してどの程度の配当を行うかを示す指標です。
利益が一時的に変動しても、一定の株主還元を続けやすいという特徴があります。
高い配当利回りだけを理由に投資すると、業績悪化による減配で想定していた配当が受け取れない可能性があります。
そのため、利回りと企業の安定性をセットで確認することが重要になります。
不動産株は全体的に厳しい展開
動画では、不動産関連銘柄全体の弱さについても紹介されています。
特に住友林業は下落が続き、年初来安値を更新する動きになっているとされています。
一方、株価下落によって配当利回りは約4.3%まで上昇しました。
また、東急不動産ホールディングスも下落が続き、以前は3.7%台だった配当利回りが約4.2%まで上昇したとしています。
東急不動産には株主優待もあり、一定株数以上を保有することで利用できる優待も魅力として挙げられています。
三井不動産のような大型株を淡々と買う選択肢
投稿者自身は、本来であれば三井不動産のような大型不動産株を淡々と買う方が安定した選択ではないかとも話しています。
ただし、三井不動産は野村不動産ほど配当利回りが高くありません。
そのため、目の前に約5%の配当利回りがある野村不動産を見ると、どうしてもそちらに魅力を感じてしまうというのが投資家心理です。
野村不動産も決して財務基盤の弱い企業というわけではありません。
だからこそ、「大型安定株を低い利回りで買うか」「比較的高い利回りの優良株を買うか」という悩みが生まれます。
東急は好決算でも株価下落
不動産関連では東急についても触れられています。
動画では、決算で今期最終利益を5%上方修正し、最高益予想を更新、さらに配当も3円増額したと紹介されています。
一見すると好材料が揃っています。
しかし株価は約4%下落しました。
理由として考えられているのが「材料出尽くし」です。
株価は将来の期待を先に織り込んで動くため、決算内容そのものが良くても、市場の期待を上回れなければ売られることがあります。
好決算=株価上昇とは限らないのが株式市場の難しいところです。
霞ヶ関キャピタルは増益・増配
この日は霞ヶ関キャピタルも決算を発表しました。
動画では、今期利益が39%増加し、7期連続で最高益、さらに35円の増配予定になったと紹介されています。
直近では株価が大きく下落する場面もありましたが、業績自体は成長を続けているとの見方です。
株主優待も新たに設けられており、宿泊関連の優待もあることから、投稿者は今後購入候補として注目しています。
バイク関連企業の決算にも注目
動画ではバイク関連企業の決算についても触れています。
第3四半期累計の経常利益が57%増益となり、直近四半期では約2.5倍の増益だったと紹介されています。
バイク市場はコロナ禍で需要が大きく伸びましたが、その後は特需の反動もありました。
しかし直近の決算を見る限り、業績に改善の兆しが見られる可能性があるとしています。
投稿者自身も過去にバイクを売却した経験があり、中古バイクを安く仕入れて整備し、再販売するビジネスモデルについても触れています。
ただし、仕入れ価格や再販売価格に関する部分は投稿者自身の推測を含むため、企業の実際の利益構造とは分けて考える必要があります。
ワールドは株主優待込みで魅力的
投稿者が保有している銘柄として紹介されたのが、アパレル大手のワールドです。
動画では、上期最終利益は4%増益だったものの、直近四半期では66%減益になったとされています。
そのため、短期的な業績にはやや不安があります。
一方で、株価が下落したことで配当利回りは約4.4%まで上昇しています。
さらにワールドには株主優待があります。
動画内では、200株保有した場合、年間6000円相当の優待が受け取れるケースを例に挙げています。
仮に約30万円で200株を購入できた場合、優待だけで約2%相当となります。
配当利回り約4.4%と合わせれば、単純計算では約6.4%相当になります。
もちろん、優待の価値は実際に利用する人によって異なります。
それでも、ワールドは店舗数が多く、比較的使いやすい優待であることから、投稿者は魅力を感じています。
イオンも下落が続く
イオンについても、直近では株価下落が続いている銘柄として紹介されています。
動画では詳しい分析までは行っていませんが、株主優待銘柄として人気の高い企業だけに、下落局面を注視しているようです。
セクターごとの強弱も確認
この日の市場では、電気機器やガラスなど、半導体関連に近い業種が比較的強かったと振り返っています。
銀行株も上昇しました。
一方で、電気・ガス、鉱業、海運などは弱い動きだったとされています。
また、投稿者はリース株にも注目しています。
芙蓉総合リース、みずほリース、三菱HCキャピタル、リコーリースなど、株価が下落しているリース関連銘柄も高配当株投資の候補として確認しておきたいとしています。
投資では「成功体験」が最大の落とし穴になることもある
今回の動画で特に重要なのは、単なる銘柄紹介だけではありません。
投稿者自身が、「これまでナンピンがうまくいったから、今回も大丈夫なのではないか」という心理を自覚している点です。
投資では、過去に成功した方法ほど繰り返したくなります。
しかし、その成功が本当に投資手法によるものなのか、それとも上昇相場という外部環境によるものなのかを区別するのは簡単ではありません。
特に大型株のナンピンは、企業が倒産しにくいという安心感から続けやすくなります。
しかし、企業の競争力が低下した場合や長期的な業績悪化が始まった場合には、株価が何年も戻らない可能性もあります。
「以前戻ったから今回も戻る」という考え方には注意が必要です。
高配当株投資では配当の持続性を見る
配当利回りが5%を超えてくると、数字だけを見れば非常に魅力的に感じます。
しかし重要なのは、「現在の配当を将来も維持できるのか」という点です。
株価が下落して配当利回りが高くなっている場合、その背景には業績悪化や財務懸念、市場環境の悪化が存在していることがあります。
そのため、高配当株を見る際には、現在の利回りだけではなく、
利益の推移
キャッシュフロー
配当性向
財務状況
増配実績
株主還元方針
などを確認する必要があります。
高配当株投資では「利回りが高い株」を探すのではなく、「配当を継続できる企業を適正価格で買う」という視点が重要になります。
まとめ
今回の動画では、株価が急落したインフロニアと、下落が続く野村不動産という2つの高配当株を中心に、実際の購入判断が紹介されました。
インフロニアは株式売り出しによる希薄化や需給悪化への懸念から株価が約14%下落し、配当利回りが約5.67%まで上昇しました。
一方の野村不動産も株価下落によって配当利回りが約5.2%まで上昇しています。
ポートフォリオの分散という意味ではインフロニアを選ぶ方が合理的だったものの、投稿者が実際に購入したのは野村不動産でした。
その背景には、これまでナンピンした大型株が結果的に回復してきたという成功体験もあります。
ただし本人も、それは自分の投資判断が優れていたというより、日経平均が大きく上昇した相場環境に助けられた可能性が高いと振り返っています。
株価下落は買い場になることもありますが、「安くなった」という理由だけでは十分ではありません。
企業規模、業績、財務、増配実績、DOEなどの株主還元方針、そして株価が下落している理由を確認することが重要です。
特に高配当株では、現在の利回りではなく「その配当が今後も続くのか」という視点を持つことが、長期投資では欠かせないポイントといえるでしょう。


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