日銀とアメリカの金融政策を徹底解説!12月利上げの可能性と今後の展望

今回は「日米の金融政策」の動画のご紹介です。

第一生命経済研究所の藤城氏による解説を元に、日銀が12月に利上げをする可能性、個人消費や賃金の動向、そしてアメリカの政策金利の今後の見通しについてわかりやすくまとめました。具体的なデータやグラフも交えて、初心者でも理解できる内容に仕上げました。

著:田渕直也
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目次

日銀が12月に利上げする可能性は80%

藤城氏は、日銀が12月に利上げを行う確率を**70〜80%と予測しています。その根拠となる主な理由は以下の通りです:

  1. 物価上昇
    日銀の目標である2%を大きく上回る物価上昇が続いています。
  2. 賃金の上昇
    名目賃金が数年ぶりの上昇率を記録しており、この傾向は来年も続くと予想されています。
  3. 為替レート
    為替は150円を超えた水準で推移しており、輸入物価の上昇を通じて国内物価に影響を与えています。
  4. 個人消費の好転
    日銀のデータによれば、個人消費が緩やかに増加基調にあるとされています。GDPの約6割を占める個人消費が安定していることで、日本経済全体が持ちこたえる見通しです。

個人消費と賃金の実態

藤城氏は、賃金が上昇している一方で、実質賃金(賃金上昇率から物価上昇率を差し引いたもの)の伸びが弱いことを指摘しています。そのため、多くの人が「生活が良くなっている」という実感を持ちにくい状況が続いています。

  • 名目賃金は上昇しているが、物価も上がっているため、実質賃金は停滞気味。
  • 若い世代や中小企業では賃上げが顕著。一方で、中高年層では賃上げが限定的。
  • 個人消費は緩やかに増加しており、これが利上げの判断材料になっています。

日銀の政策金利とインフレ

現行の政策金利は歴史的に低い水準にありますが、物価と賃金が高まる中で「政策金利が低すぎる」という声が高まっています。

  • 過去の例:1990年代前半では、賃金・物価・政策金利が同じ動きをしていた。
  • 現在:高インフレ下で政策金利が低い状態が続いており、これが異常とされています。

12月の利上げが実施されれば、政策金利は0.25%上昇すると予想されています。さらに、来年末には1%程度まで引き上げられる可能性があります。


玉木減税の影響

藤城氏は、103万円の壁を撤廃する政策(いわゆる「玉木減税」)が経済に与える影響についても言及しました。

  • 税収減少:基礎控除の引き上げにより、7〜8兆円の税収が減る見込み。
  • 消費の押し上げ:減税分が消費に向かえば、国内経済を底上げし、インフレ圧力が高まる可能性がある。

これにより、金利引き上げの条件がさらに整うと考えられています。


日経平均と為替の見通し

藤城氏は、日銀の利上げが株価に大きな悪影響を及ぼす可能性は低いと考えています。

日経平均株価

  • 現在のインフレと企業の資本効率改善が追い風となり、日経平均株価は4万2000円を超える可能性があると予想。

為替

  • 為替は、150〜155円の範囲内で推移する可能性が高い。
  • アメリカの政策やトランプ前大統領の影響も見逃せません。

アメリカの政策金利とインフレの行方

一方、アメリカの政策金利については、2023年末にかけてさらなる利上げが行われると予測されています。しかし、来年の半ばまでには利下げが進み、3.75〜3.5%程度に落ち着く見込みです。

  • トランプ政策の影響
    • 減税やエネルギー投資の拡大が、インフレ圧力を高める可能性。
    • 不法移民の流入制限により、賃金インフレが進行。

これらの要因が、再びインフレを加速させる可能性があり、アメリカの政策金利は利上げに転じる可能性も示唆されています。


結論

日銀の12月利上げは非常に高い確率で実施される見込みです。背景には、物価や賃金の上昇、個人消費の好転があり、政策金利が低すぎるという指摘もあります。

さらに、アメリカの金融政策やトランプ前大統領の影響も、日本の経済や為替に間接的な影響を及ぼすでしょう。

今後も日米の金融政策に注目しつつ、投資や資産形成に役立つ情報を収集していきましょう。

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