本記事は、YouTube動画『キオクシア決算後の株価はどうなる?為替介入・減税・税制から投資の本質まで』の内容を基に構成しています。
キオクシア決算から税制まで幅広く語られた投資対談
今回の動画では、特定のテーマを深掘りする従来の形式ではなく、週末に起きた投資・経済関連の出来事を幅広く取り上げる形で対談が進みました。
中心となった話題は、キオクシアの決算と株価の見通しです。その後、円安を抑えるための為替介入、食料品の消費税減税、インボイス制度、予定納税、企業の資金調達、不動産投資などへ話題が広がっています。
終盤では、投資と麻雀の共通点にも触れられました。投資判断には知識だけでなく、他人の行動を読む力や、不完全な情報の中で決断する力が必要だという考え方が示されています。
キオクシアの好決算後も株価上昇が限定的だった理由
動画の冒頭では、キオクシアの決算発表後の株価について取り上げられました。
キオクシアの株価は決算後に上昇したものの、動画内では「あれだけの決算が出た割には、株価の反応が小さい」との見方が示されています。
ただし、以前のような極端な値動きが落ち着いてきたこと自体は、必ずしも悪いことではないと説明されました。急騰と急落を繰り返す相場は短期投資家にとって刺激的ですが、投資対象としての安定性という意味では、ボラティリティが低下することに一定のメリットがあります。
高値から大きく下落した株価
動画内では、キオクシア株が一時の高値から約3分の1の水準まで下落したことにも触れています。
その後に反発したとはいえ、下落幅全体から見れば戻りは限定的です。そのため、決算後の上昇を見ても「まだ十分に戻っていない」と考える投資家もいます。
動画内では、6万円前後まで戻る可能性はある一方、7万円から8万円付近では再び売り圧力が強まるのではないかという見方が示されました。
ただし、これはあくまで動画出演者の相場観です。実際の株価は、メモリー価格、為替、業績見通し、需給などによって変化します。
ストップ安によって決算をまたがされた投資家
キオクシア株では、決算前のストップ安によって売買できず、意図せず決算をまたぐことになった投資家がいたことも話題になりました。
値幅制限は、株価の急激な変動を抑えるための制度です。しかし、売りたい投資家が売れない状態が続くと、かえって不安を抱える時間が長くなるという問題もあります。
一方で、決算前に空売りしていた投資家については、好決算による急騰で大きな損失を被る可能性が意識されていました。
実際の決算後の反応は、そうした極端な期待ほど強くなかったため、「想定していたほどの踏み上げ相場にはならなかった」という評価も示されています。
株式分割と自社株買いは本当に手放しで好材料なのか
キオクシアは決算にあわせて、株式分割や自社株買いを発表しました。
株式分割は1株当たりの価格を下げ、個人投資家が売買しやすくなる施策です。自社株買いは市場に流通する株式数を減らすため、一般的には1株当たりの価値を高める効果が期待されます。
そのため、いずれも株価にはポジティブな材料と受け止められやすい施策です。
しかし、動画では自社株買いについて、別の見方も示されました。
メモリー市場が本当に長期的な成長局面に入り、設備投資をすれば大きな利益を得られるのであれば、自社株買いよりも新工場の建設や生産能力の増強に資金を使うべきではないか、という考え方です。
自社株買いは株主還元として評価できますが、成長企業にとっては、事業への再投資との比較が重要になります。
サムスンやSKハイニックスによる買収の可能性にも言及
動画内では、キオクシアの企業価値が事業内容に対して低く評価されているのであれば、サムスン電子やSKハイニックスなどの海外大手が買収に動く可能性もあるのではないか、という話も出ました。
ただし、メモリー市場はすでに大手企業による寡占が進んでいます。競合企業による買収には、独占禁止法や各国当局の審査が関係するため、現実には簡単な話ではありません。
それでも、海外大手との時価総額や資金力の差を考えると、キオクシアの企業価値をどのように評価するべきかという問題は残ります。
動画出演者は、キオクシアについて「分からない部分が多い」とし、買いも空売りも行わない姿勢を示しました。
一方で、仮に短期売買を行うのであれば、4万円以下で買い、5万5000円から6万円付近で売るようなレンジ取引が考えられるとの意見も出ています。
キオクシアのIR資料に感じた情報不足
今回の対談で特に長く語られたのが、キオクシアのIRに対する疑問です。
動画出演者は、キオクシアの決算説明資料を読んだうえで、企業規模に対して情報開示の水準が十分ではないと感じたと話しています。
株価の乱高下は企業実態の変化だけでは説明できない
キオクシアの事業そのものが、短期間で3分の1になるほど悪化したわけではありません。
それにもかかわらず、株価が急落したのは、市場参加者の期待が上にも下にも大きく振れたためだと考えられます。
企業の実態が正しく理解されていない場合、投資家は限られた情報から将来を想像するしかありません。その結果、過度な期待と失望が繰り返され、株価の変動が大きくなることがあります。
動画では、キオクシアのIR資料について、投資家が知りたい情報を積極的に伝えようとする姿勢が弱いのではないかとの指摘がありました。
想定為替レート162円への疑問
決算資料で示された想定為替レートが1ドル162円だったことも話題になりました。
一般的な企業の想定為替レートは、155円や160円など、ある程度区切りのよい数字で設定されることが多いとされています。
それに対して162円という細かな水準が使われていたため、どのような考えで設定したのか分かりにくいという疑問が示されました。
キオクシアは円安が業績にプラスになりやすい企業です。そのため、想定為替レートを円安方向に設定することで、業績見通しを少しでも高く見せた可能性も考えられると動画では語られました。
ただし、この点について明確な根拠が示されたわけではなく、あくまで出演者による推測です。
長期契約の比率だけでは収益性を判断できない
キオクシアの資料には長期契約の割合が記載されていたものの、価格の決まり方や契約単価に関する十分な説明がなかったとも指摘されています。
長期契約が多ければ、将来の売上が安定する可能性があります。
しかし、市場価格より安い単価で長期契約を結んでいる場合、メモリー価格が上昇しても利益が増えにくくなります。反対に、有利な価格調整条項が含まれていれば、価格上昇の恩恵を受けられます。
したがって、単に長期契約の比率だけを示されても、投資家は収益への影響を十分に判断できません。
社長の持ち株が0株と記載されている問題
役員の持ち株に関する開示にも疑問が示されました。
資料上では社長の持ち株が0株とされていたものの、実際にはストックオプションを保有していると説明されています。
形式上の保有株数が0株であっても、ストックオプションを行使した場合にどの程度の株式を保有することになるのかを補足すれば、投資家は経営者と株主の利害関係を判断しやすくなります。
動画では、必要最低限の事実だけを記載し、その意味を投資家に説明する姿勢が弱いのではないかとの印象が語られました。
旧東芝的な企業文化が残っているのか
キオクシアは、東芝のメモリー事業を前身とする会社です。
動画では、現在のキオクシアの企業文化について、旧東芝的な「技術中心のサラリーマン企業」の雰囲気が残っている可能性が指摘されました。
技術者が高度な仕事に誇りを持つこと自体は悪いことではありません。
しかし、上場企業である以上、自社の事業内容や競争力、リスクを株主や社会へ分かりやすく説明する責任があります。
自分たちが難しい技術を扱っていることを理由に、外部への説明を最低限で済ませてしまえば、企業価値が正しく評価されにくくなります。
ベインキャピタルの売却をどう見るべきか
キオクシアの主要株主だったベインキャピタルの売却についても議論されました。
一部の投資家は、ベインによる売却が終われば売り圧力がなくなり、株価が上がりやすくなると考えていました。
しかし、動画では、この見方は需給だけに注目しすぎていると指摘されています。
ベインは長期間にわたりキオクシアの内部を見てきた投資ファンドです。事業内容や将来性を一般の個人投資家より詳しく理解している可能性があります。
そのベインが株式を売却したという事実について、単に「売り圧力がなくなった」と前向きに捉えるだけでよいのかという疑問です。
もっと株価が上がると確信しているのであれば、売らずに保有し続ける選択肢もあったはずです。
動画では、相場の上昇に人々を集めた主体が、混雑がピークに達する前に離脱する姿を「バンドワゴン」に例えています。
為替介入は税金の無駄遣いなのか
次のテーマは、円安を抑えるための為替介入です。
動画内では、ドル売り・円買い介入を「税金の無駄遣い」と批判する意見に疑問が示されました。
円安を止めるための介入では、日本政府が保有しているドルを売り、その資金で円を買います。
政府が過去に1ドル100円や120円程度で取得したドルを、より円安の水準で売却するのであれば、円換算では利益が出る可能性があります。
そのため、今回のようなドル売り介入を、単純に税金を投入して損失を出す政策と理解するのは正確ではないという説明です。
ただし、介入によって円安を長期的に止められるかどうかは別の問題です。
為替相場は金利差、貿易収支、海外投資、財政政策など多くの要因で動きます。介入だけで相場の方向を恒久的に変えることは難しいと考えられます。
MMTと財政拡大に対する疑問
動画では、日本政府には隠された資金があり、増税せずに減税や給付を実施できるという主張にも触れました。
こうした議論の背景として、MMT、現代貨幣理論が取り上げられています。
MMTをめぐる一般的な議論では、自国通貨を発行できる政府は、形式的には資金不足で支出できなくなるわけではないと考えます。
しかし、無制限に国債を発行して支出を増やせば、インフレや通貨安が起こる可能性があります。
日本は原油、天然ガス、食料などを海外から輸入しています。円の価値が大きく低下すれば、輸入価格が上昇し、生活コストがさらに高くなります。
国内だけを見れば、政府の負債と民間の資産が対応しているという説明はできます。
それでも、海外から必要な物資を購入する際には外貨が必要です。そのため、自国通貨建て国債であれば、どれだけ増やしても問題がないとは言い切れないというのが動画内の見解です。
食料品の消費税減税に潜む複雑な問題
食料品の消費税を一時的に引き下げる政策についても、さまざまな問題が語られました。
動画では、仮に減税するのであれば、食料品だけを対象にするよりも、消費税全体をシンプルに下げる方が分かりやすいとの意見が示されています。
店内飲食と持ち帰りの税率差
現在でも、持ち帰りと店内飲食では消費税率が異なります。
食料品の税率がさらに下がった場合、コンビニ弁当を持ち帰る場合と、イートインで食べる場合の価格差が一段と大きくなる可能性があります。
高級なデパ地下商品を持ち帰る場合には低い税率が適用される一方、安価な牛丼を店内で食べる場合には高い税率が適用されるという、不公平感も生じます。
外食企業、コンビニ、デリバリーサービス、小売店など、業種ごとの有利・不利も変化します。
仕入れ時に支払った消費税の扱い
食料品の税率を0%にした場合、農家や食品関連事業者が肥料、機械、資材などを購入する際に支払った消費税をどのように扱うのかという問題もあります。
販売時に消費税を受け取らない一方で、仕入れ時には消費税を支払っているため、還付や控除の仕組みが必要になる可能性があります。
制度を変更するたびに、レジ、会計システム、請求書、税務処理も変更しなければなりません。
仮に2年後に元へ戻すのであれば、事業者は短期間に複数回のシステム変更を求められることになります。
消費税は比較的徴収しやすい税金
動画では、消費税そのものについては、税金として比較的よくできた仕組みではないかという意見も出ました。
所得税は所得がなければ発生しません。退職後の高齢者などは、現役世代と比べて所得税の負担が小さくなる場合があります。
一方、消費税は商品やサービスを購入する人が広く負担します。
現金取引などの問題はあるものの、所得税や法人税と比較すると、消費活動に応じて幅広い層から徴収しやすい税金です。
そのため、税負担を軽くするのであれば、消費税より所得税や法人税を下げる方がよいのではないかという考え方も示されました。
インボイス制度と免税事業者をめぐる問題
動画では、インボイス制度についても詳しく語られました。
インボイス制度では、適格請求書発行事業者として登録していない事業者との取引について、買い手側が仕入税額控除を十分に受けられない場合があります。
そのため、発注側の企業にとっては、インボイス登録をしていない個人事業主やクリエイターとの取引が不利になる可能性があります。
動画では、免税事業者が消費税相当額を生活費として受け取ってきたという主張に対し、それは本来、価格や報酬として正面から交渉するべきではないかとの意見が示されました。
消費税分がなくなると生活できないのであれば、報酬を10%引き上げる交渉をするべきだという考え方です。
ただし、実際には発注者との交渉力に差があるため、すべてのフリーランスが簡単に値上げできるわけではありません。
予定納税は中小企業の資金繰りを圧迫する
予定納税についても強い不満が語られました。
予定納税とは、前年の所得や税額を基準として、当年分の税金の一部を前払いする制度です。
国にとっては税収を平準化できるメリットがありますが、企業や個人事業主にとっては、まだ確定していない利益に対して先に税金を支払うことになります。
前年より業績が悪化した場合、資金繰りを圧迫する可能性があります。
動画では、国のキャッシュフローを安定させるために中小企業へ負担を負わせるのであれば、前払いした納税者に割引などのインセンティブを与えるべきではないかとの意見が示されました。
しかし、予定納税を経験する人は全体から見れば少数です。そのため、予定納税の廃止を訴えても、多くの有権者から支持を得にくいという政治的な問題もあります。
高額納税者は少数派なのに保護されないのか
税金の議論から、高額納税者についての話にも発展しました。
現代社会では、性的少数者や宗教的少数者など、少数派の権利を守ることが重視されています。
一方、高額納税者も人数としては少数派ですが、税率を高く設定されることについては、社会から当然と受け止められやすいと指摘されました。
動画では冗談を交えながら、高額納税者の権利を守る政党を作るという話も出ています。
ただし、税制には所得再分配という役割があります。高所得者の負担をどこまで高めるべきかは、公平性、経済成長、社会保障などを踏まえて考える必要があります。
借入金の利息と配当で税務上の扱いが異なる理由
企業の資金調達に関する話も重要な論点です。
企業が銀行や個人からお金を借りた場合、支払利息は一定の条件下で費用として扱われます。そのため、利益を圧縮し、法人税負担を減らす効果があります。
一方、株式を発行して資金を調達し、株主に配当を支払っても、配当は通常、法人税を計算する際の費用にはなりません。
企業は法人税を支払った後の利益から配当を出し、受け取った株主側でも配当課税を受けます。
動画では、この違いによって、株式による資金調達よりも借入による資金調達が税制上有利になっているのではないかとの疑問が示されました。
オーナーが会社へ貸し付ける方法
会社のオーナーが事業資金を提供する場合、増資によって株式を引き受ける方法と、会社へ資金を貸し付ける方法があります。
会社へ貸し付け、適正な利息を受け取る場合、会社側では利息を費用として扱える可能性があります。
一方、出資して配当を受け取る方法では、会社側で配当を費用にできません。
そのため、税務上は貸付の方が有利になる場合があるという説明です。
ただし、実際の税務処理は、金利水準、契約内容、会社と個人の関係などによって異なります。具体的な判断には税理士などの専門家への確認が必要です。
儲かっている企業が不動産を買う理由
借入金の利息を費用にできる仕組みから、企業による不動産投資の話へ進みました。
利益が安定している企業は、借入を利用して不動産を購入することがあります。
借入金の利息は費用となり、建物については減価償却費も計上できます。これにより、課税所得を抑えながら、将来の家賃収入を得られる可能性があります。
本業が好調な間に不動産を購入し、本業が衰退した後も家賃収入で事業や生活を支えるという考え方です。
特にYouTuberなど、収入が永続するとは限らない職業では、好調な時期に安定資産へ資金を移しておくことが重要ではないかと語られました。
また、耐用年数を過ぎた中古資産や、一定年数が経過した自動車などを購入し、短期間で減価償却する方法にも触れています。
ただし、節税だけを目的に不要な資産を購入すれば、手元資金が減ることになります。節税効果だけでなく、資産価値や収益性を確認する必要があります。
税理士や顧問弁護士を利用する意味
税制や契約が複雑化するなかで、専門家へ依頼する重要性についても話されました。
多くの中小企業経営者は、税務処理を税理士へ任せています。
しかし、すべてを専門家任せにすると、経営者自身が制度を理解しないまま、税金を支払うことにもなります。
一方で、税法は非常に複雑で変更も多いため、経営者がすべてを理解するのは現実的ではありません。
そのため、最低限の仕組みを理解しながら、実務は専門家に任せるというバランスが重要です。
顧問弁護士についても、普段は利用する機会が少なくても、契約書の確認やトラブル発生時に相談できる体制を作る意味があります。
AIで契約書を作成できる時代になっても、契約内容が自社に不利ではないか、法律上の問題がないかを専門家に確認する価値は残ります。
現金取引は会計処理を複雑にする
現金で報酬や謝礼を受け取った場合の処理についても話題になりました。
銀行振込や法人カードであれば、取引履歴が残ります。一方、現金は記録を残さなければ、第三者から取引内容を確認できません。
講演やイベントへの参加後、交通費や謝礼として現金入りの封筒を渡されるケースもあります。
少額であっても、仕事の対価として受け取ったのであれば、原則として収入として記録する必要があります。
動画では、金銭を受け取る際には、そのお金が贈与なのか、報酬なのか、貸付なのかを明確にすることが重要だと語られました。
契約や証拠がなければ、後から相手に別の意味を主張される可能性もあります。
円高は日本株に必ずしもマイナスではない
終盤では、為替介入による円高と日本株の関係について議論されました。
一般的には、円安は輸出企業の利益を押し上げるため、日本株にプラスと考えられています。
しかし、動画では、1ドル155円から164円へ円安が進んだ局面でも、日本株が大きく上昇しなかったことが指摘されました。
円安が株高の材料になっていなかったのであれば、円高になったからといって、日本株全体が大きく下落するとは限りません。
むしろ円高によって輸入インフレが和らげば、日本銀行が追加利上げを急ぐ必要がなくなる可能性があります。
金利上昇の懸念が後退すれば、不動産株や金利に敏感な業種には安心材料となります。
為替介入は利上げを避けるための手段か
動画では、政府が為替介入を行った背景について、これ以上の金利引き上げが難しいためではないかとの見方も示されました。
金利を上げれば、国債の利払い負担や、住宅ローン、企業融資などへの影響が大きくなります。
一方、円安を放置すれば、輸入物価が上昇し、生活費が高くなります。
そのため、利上げを避けながら円安を抑える手段として、為替介入が選ばれた可能性があります。
また、ドル売り・円買い介入はドル安要因にもなるため、アメリカとの事前調整が必要です。
動画では、米国側と調整したうえで、効果が出やすいタイミングを選んで介入したのであれば、財務省は限られた手段の中で対応していると評価されました。
投資は将棋より麻雀に近い
動画の最後では、投資と麻雀の共通点が語られました。
将棋や囲碁は、盤面上のすべての情報を両者が確認できる完全情報ゲームです。
一方、麻雀では、自分の手牌は分かっても、他人の手牌は見えません。相手が何を狙っているのかを、捨て牌や行動から推測する必要があります。
現実の経済や株式市場も同様です。
投資家は企業の内部情報、他の投資家の保有状況、政府や中央銀行の次の行動を完全には知ることができません。
限られた情報の中で、自分の目的を達成するために判断しなければなりません。
投資行動には人間性が表れる
動画では、麻雀をしている人を後ろから観察すると、その人の性格が分かるという話も紹介されました。
積極的にリスクを取る人、慎重に守る人、目的は分かるものの最後の詰めが甘い人など、打ち方には個性が表れます。
株式投資でも、どの銘柄を買うか、どこで損切りするか、利益をどこまで伸ばすかによって、その人の考え方が見えてきます。
目先の値動きだけでなく、投資家や企業経営者がどのような動機で行動しているのかを考えることが、市場を見るうえで重要です。
まとめ
今回の動画では、キオクシアの決算を起点として、株価の乱高下、IRの問題、自社株買い、ベインキャピタルの売却などが議論されました。
キオクシアは業績やメモリー市場への期待が大きい一方、投資家が企業の実態を正確に理解するための情報が十分に提供されていない可能性があります。
その情報不足が、過度な期待と失望を生み、株価の大きな変動につながっているのではないかという見方です。
また、為替介入については、ドル売り・円買い介入を単純に税金の無駄遣いと捉えるのではなく、政府が保有する外貨資産の売却として考える必要があります。
食料品の消費税減税についても、家計負担を軽減する効果だけでなく、店内飲食と持ち帰りの格差、事業者の仕入税額控除、システム変更など多くの問題があります。
税制は非常に複雑ですが、その仕組みは企業の資金調達や不動産投資にも大きな影響を与えます。
投資家にとって重要なのは、ニュースの表面的な印象だけで判断しないことです。
企業がなぜ自社株買いを行うのか、大株主がなぜ売却するのか、政府がなぜ為替介入を行うのかを考える必要があります。
投資は、すべての情報が見える将棋ではなく、他人の手が見えない麻雀に近いものです。限られた情報の中で相手の動機を考え、自分が取れるリスクを管理する姿勢が求められます。


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