テクニカル分析だけで10億円は可能?テスタ氏が語るデイトレードの現実と投資手法の変化

本記事は、YouTube動画『テクニカル分析だけで勝てるのか?テスタ氏が語る相場観と投資手法』の内容を基に構成しています。

株式投資で継続的に利益を上げるためには、企業業績や経済環境を調べるファンダメンタルズ分析が必要なのでしょうか。それとも、株価チャートだけを見るテクニカル分析でも十分に勝つことができるのでしょうか。

動画では、著名投資家のテスタ氏が、テクニカル分析だけで資産を築くことの可能性や、デイトレードで使用していた指標、現在の投資スタイルについて語っています。

テスタ氏は、かつてローソク足と移動平均線を中心としたデイトレードで資産を増やしてきました。しかし、現在はデイトレードから距離を置き、ファンダメンタルズを重視した投資へと変化しています。

この記事では、動画で語られた内容を整理しながら、テクニカル分析の可能性と限界、銘柄ごとにチャートの意味が変わる理由について詳しく解説します。

目次

ファンダメンタルズを考慮せずテクニカル分析だけで勝てるのか

動画の冒頭では、「ファンダメンタルズを一切考慮せず、完全にテクニカル分析だけで勝つことは可能か」という質問が寄せられました。

これに対しテスタ氏は、自身が資産10億円程度に達するまではテクニカル分析を中心に取引していたとして、10億円ほどであれば十分に可能だと答えています。

非常に印象的な発言ですが、これはテクニカル分析を学べば誰でも簡単に10億円を稼げるという意味ではありません。

テスタ氏は長期間にわたり、数多くの銘柄と値動きを観察しながら、実際の売買を繰り返してきました。その中で身につけた判断力や経験があったからこそ、比較的シンプルなチャート分析でも利益を積み上げられたと考えられます。

テクニカル分析:株価や出来高など、過去の市場データから将来の値動きを予測する分析方法です。

一方のファンダメンタルズ分析では、売上高、利益、財務状況、成長性、業界環境などを調べ、企業の価値を判断します。

テスタ氏の経験からは、少なくとも短期売買において、企業の細かな業績を深く調査しなくても利益を上げられる可能性があることが分かります。

日本株はバブルなのか

続いて、最近の日本市場がバブルなのかという質問が取り上げられました。

テスタ氏は、日本市場全体がバブルというよりも、日経平均株価という指数の構造を考える必要があると指摘しています。

日経平均株価は、日本を代表する225銘柄で構成されていますが、すべての銘柄が同じ割合で指数に影響するわけではありません。株価水準の高い値がさ株の影響が大きくなる仕組みです。

そのため、一部の値がさ株が大幅に上昇すると、日本企業全体が同じように上昇していなくても、日経平均株価は大きく押し上げられます。

値がさ株:1株当たりの株価が高く、日経平均株価の動きに大きな影響を与えやすい銘柄です。

テスタ氏は、株価水準の高い一部の銘柄が上がりすぎた結果、日経平均株価も大きく上昇していると説明しています。

一方、東証株価指数であるTOPIXは、東京証券取引所に上場する幅広い企業の時価総額を基に算出されます。日本株全体の状況を判断する場合、日経平均株価だけでなく、TOPIXなども確認する必要があります。

動画では、日本市場全体が一様に過熱しているというより、一部の銘柄に資金が集中する「局地的なバブル」に近いのではないかという見方が示されています。

同じチャートでも銘柄によって意味が変わる

テスタ氏は、現在でもテクニカル分析を中心にデイトレードやスイングトレードで勝つことは現実的だと話しています。

市場の基本的な仕組みが大きく変わったわけではないため、チャートを利用した取引そのものが通用しなくなったわけではありません。

ただし、テクニカル分析だけを機械的に使えばよいわけではないとも説明しています。

例えば、ソフトバンクグループとメタプラネットで全く同じチャートの形が現れたとしても、その後の値動きが同じになるとは限りません。

株価チャートの形が同じでも、銘柄にはそれぞれ異なる特徴があります。

企業の規模、上場市場、出来高、投資家層、業績、材料、話題性、需給などが異なるためです。

大型株と小型株では、売買に参加する投資家や資金量が異なります。安定した大型株ではゆっくりと動く場面でも、投機的な小型株では短時間で大きく上下する可能性があります。

そのため、テクニカル分析を100%使う場合でも、「どの銘柄のチャートなのか」を考えなければならないとテスタ氏は指摘しています。

チャート以外の要素も値動きに影響する

株価は、単純なチャートパターンだけで動いているわけではありません。

市場参加者の思惑、企業に関するニュース、決算、上場区分、時価総額、信用取引の状況など、さまざまな要因が値動きに影響します。

例えば、同じような上値抵抗線の突破であっても、大型株と材料株では意味が異なる場合があります。

大型株では、機関投資家による継続的な買いが入っている可能性があります。一方、小型の材料株では、短期資金が一斉に流入した後、急速に売りが出ることもあります。

チャート上では同じブレイクアウトに見えても、背景にある資金の性質が違えば、その後の値動きも変わります。

テクニカル分析で勝つためには、チャートの形を覚えるだけでなく、その形がどのような銘柄で発生しているのかを判断する必要があります。

初期の頃はさまざまなテクニカル指標を試していた

テスタ氏は、投資を始めた当初、さまざまなテクニカル指標を試したと話しています。

一目均衡表やストキャスティクスなどを確認し、複雑な指標の中に相場で勝つための秘密が隠されているのではないかと考えていたそうです。

一目均衡表:相場のトレンド、勢い、支持線や抵抗線などを複数の線によって判断する日本発祥のテクニカル指標です。

ストキャスティクス:一定期間の値動きの中で、現在の価格がどの位置にあるかを示し、買われすぎや売られすぎを判断する指標です。

しかし、テスタ氏はそれらの指標を十分に理解できなかったため、最終的にはすべて使用するのをやめました。

その後、分析方法はローソク足と移動平均線だけという非常にシンプルな形に落ち着いたと説明しています。

これは、使用する指標が多いほど成績が向上するわけではないことを示しています。

複数の指標を表示すると、ある指標は買い、別の指標は売りを示すなど、判断が難しくなることがあります。重要なのは、数多くの指標を使うことではなく、自分が理解できる情報を一貫して使うことです。

テスタ氏がデイトレードで使っていた時間足

動画では、デイトレード時にどの時間足をよく使っていたのかという質問も出ています。

テスタ氏は、主に3分足を使用し、移動平均線とローソク足だけを見ていたと答えています。

3分足は、1分足ほど細かすぎず、5分足よりも早く値動きの変化を確認できる時間足です。短時間で売買判断を行うデイトレーダーにとって、値動きの勢いや転換を把握しやすい場合があります。

ただし、3分足を使えば勝てるというわけではありません。

同じ時間足を使用しても、どのようなローソク足を重視するのか、移動平均線との位置関係をどう見るのか、どの銘柄を選ぶのかによって結果は変わります。

テスタ氏の手法の本質は、3分足や移動平均線そのものではなく、膨大なチャート観察を通じて培った値動きへの理解にあると考えられます。

銘柄を徹底的に調べなくても勝てる理由

動画では、特定の銘柄を徹底的に調査する投資家と比べて、テスタ氏はなぜ同じように利益を上げられるのかという質問もありました。

テスタ氏は、株価は最終的に上がるか下がるかのどちらかであり、上がる可能性が高い銘柄を見つければよいと説明しています。

例えば、1年後に株価が現在より上にあるか、下にあるかを考えた場合、結果は基本的に2つです。

テスタ氏の場合、企業を徹底的に調査して将来の株価を正確に予測するのではなく、「上がる可能性と下がる可能性を比べたとき、上がる可能性の方が高い」と判断できれば買います。

つまり、確実に上がる銘柄を探しているのではありません。

利益が出る確率が損失になる確率を上回っていると判断した場面で投資するという、確率的な考え方です。

投資では、どれだけ詳しく調査しても将来を完全に予測することはできません。重要なのは、100%の確信を持つことではなく、有利だと考えられる場面を繰り返し選ぶことです。

徹底的な企業分析と確率判断の違い

企業を深く調査する投資家は、事業内容、経営者、競争力、市場規模、将来の利益などを分析し、企業価値に対して株価が割安かどうかを判断します。

この方法には、長期的に大きな成長が期待できる企業を発見できる可能性があります。

一方、テスタ氏が動画で説明している考え方は、企業の将来価値を細部まで計算するというより、現時点で株価が上昇する可能性が高いかどうかを判断するものです。

両者は、どちらが正しいというものではありません。

長期投資では企業の本質的な価値が重要になりやすく、短期売買では需給や市場参加者の心理が株価に強く影響します。

投資期間によって、必要とされる分析の比重が変わるということです。

現在はテクニカル派ではなくファンダメンタルズ派

「ファンダメンタルズよりテクニカル派なのか」という質問に対して、テスタ氏は、現在はファンダメンタルズを重視していると答えています。

その理由は、現在ではデイトレードをほとんど行っていないためです。

短期売買では、その日の値動き、出来高、ランキング、板情報などを確認し、数分後や数時間後の株価を考える必要があります。

一方、中長期投資では、今後の業績や企業の成長性、事業環境などが重要になります。

テスタ氏の分析方法が変化したのは、テクニカル分析が通用しなくなったからではありません。投資する時間軸が変わったため、重視する情報も変わったということです。

デイトレードをやめることが大きな進化だった

テスタ氏は、デイトレードをやめられたことを、自身にとって大きな進化だったと話しています。

デイトレードを行う際には、銘柄を探す段階から、デイトレード専用の視点で市場を見る必要があります。

値上がり率ランキングを確認し、当日に大きく動いている銘柄を探し、短時間で売買できるかを考えます。チャートを見るときも、企業の数年後ではなく、数分後や数時間後の値動きを予測します。

長年デイトレードを続けていると、この短期的な視点が習慣になります。

中長期で保有するつもりの銘柄でも、目先の値下がりが気になり、早く売りたくなる可能性があります。反対に、短期的に急騰している銘柄を見ると、本来の投資方針とは関係なく取引したくなることもあります。

テスタ氏は、無意識のうちにデイトレードの目線で市場を見てしまう状態から抜けることに苦労したと説明しています。

近年になってようやく短期売買の視点から離れられるようになり、それを自身の成長だと感じているそうです。

投資スタイルを切り替える難しさ

デイトレードと中長期投資では、同じ株式を扱っていても考え方が大きく異なります。

デイトレードでは、企業の長期的な成長性よりも、現在の出来高や需給、短期的な材料が重視されます。たとえ優良企業でも、その日に動かなければ売買対象にならないことがあります。

一方、中長期投資では、短期的な値動きよりも、数年後に利益が増えているか、企業価値が高まっているかが重要です。

そのため、デイトレードの感覚を残したまま中長期投資を行うと、日々の値動きに振り回されやすくなります。

投資スタイルを変更するためには、使用する分析方法だけでなく、相場を見る時間軸や判断基準そのものを変えなければなりません。

テクニカル分析だけで勝つために必要なこと

動画の内容から、テクニカル分析だけで利益を上げることは可能だと考えられます。

ただし、チャートパターンや指標の使い方を暗記するだけでは不十分です。

同じチャートでも、企業規模、出来高、上場市場、投資家層、材料などによって意味が変わります。相場全体の状況や、その銘柄にどのような資金が集まっているのかも考える必要があります。

また、テスタ氏が最終的にローソク足と移動平均線だけを使用したことからも、複雑な指標を増やすことが必ずしも有効ではないと分かります。

自分が理解できる分析方法に絞り、多くのチャートを観察し、実際の値動きとの関係を検証することが重要です。

さらに、1回ごとの取引を当てることよりも、有利な場面を選び続けるという確率的な考え方も必要になります。

テクニカル分析とファンダメンタルズ分析は投資期間で使い分ける

テクニカル分析とファンダメンタルズ分析のどちらが優れているかは、単純には決められません。

数分から数日の値動きを狙う短期売買では、需給や投資家心理を反映するチャート分析の重要性が高くなります。

一方、数カ月から数年保有する投資では、企業の利益成長や財務状況、事業の将来性が株価に大きな影響を与えます。

そのため、投資期間に合わせて分析方法を使い分けることが現実的です。

短期売買であっても、決算発表や重要なニュースを完全に無視することにはリスクがあります。中長期投資であっても、買うタイミングを判断するためにチャートが役立つ場合があります。

テクニカル分析とファンダメンタルズ分析を対立するものとして考えるのではなく、それぞれの役割を理解して使うことが大切です。

まとめ

テスタ氏は、ファンダメンタルズをほとんど考慮しないテクニカル分析中心の取引でも、資産10億円程度まで到達することは可能だと語っています。

実際にテスタ氏は、デイトレード時代には3分足を中心に、ローソク足と移動平均線というシンプルな情報を使って売買していました。

ただし、同じチャートの形でも、銘柄の規模、上場市場、出来高、投資家層、材料などによって、その後の値動きは変わります。テクニカル分析で勝つためには、チャートだけを機械的に見るのではなく、その銘柄が置かれている状況も考える必要があります。

また、銘柄を徹底的に調査して確実な答えを探すのではなく、「上がる可能性の方が高い」と判断できる場面で投資するという確率的な考え方も示されました。

現在のテスタ氏は、デイトレードをほとんど行わず、ファンダメンタルズを重視した投資へ移行しています。これは分析方法の優劣ではなく、投資時間軸の変化によるものです。

テクニカル分析は短期的な需給や投資家心理を判断するために役立ち、ファンダメンタルズ分析は企業の中長期的な価値を判断するために役立ちます。

自分がどの程度の期間で利益を狙うのかを明確にし、その時間軸に合った分析方法を選ぶことが、安定した投資判断につながります。

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