日経平均は上昇トレンド終了か?6万4,000円の攻防と今後の下落リスクを徹底解説

本記事は、YouTube動画『【7月21日ゆるっと相場解説】日経平均株価は今後下落局面入りするのか?ズボラ株投資』の内容を基に構成しています。

日経平均株価は大幅に反発したものの、テクニカル面ではこれまで続いてきた上昇トレンドがいったん終了した可能性があります。

ただし、上昇トレンドが終わったからといって、すぐに本格的な下落相場へ移行したと判断できるわけではありません。現在は、上昇相場から横ばい相場、あるいは下落相場へ向かう可能性を見極める重要な局面にあります。

今後の焦点となるのは、反発がどこまで続くのか、そして反発後に訪れる可能性がある「2番底」がどの程度の深さになるのかという点です。

この記事では、日経平均のテクニカル分析を中心に、米国株の動向、海外投資家の売買状況、日経平均のPERとEPS、キオクシアや半導体株、出遅れバリュー株の見通しまで詳しく整理します。

目次

日経平均は2,091円高も売買代金は10兆円を下回る

7月21日の日経平均株価は、前営業日比2,091円高と大幅に反発しました。

一見すると、前週末の急落に対して投資家が積極的に買い向かったように見えます。しかし、当日の売買代金は約9.9兆円にとどまりました。

売買代金としては依然として大きな規模ですが、2,000円を超える上昇を記録した割には、市場全体が強烈な買い意欲に包まれたというほどではありません。10兆円をわずかに下回っていることからも、今回の反発は新規の買いというより、空売りしていた投資家による買い戻しが中心だった可能性があります。

このような買い戻しは「ショートカバー」と呼ばれます。

空売りを行った投資家は、最終的に株を買い戻して取引を終了します。株価が急落した後には利益確定の買い戻しが増えるため、それだけでも相場は大きく反発することがあります。

したがって、大幅高になったという事実だけを見て「強い上昇相場が再開した」と判断するのは早いと考えられます。

日経平均の上昇トレンドはいったん終了

今回の動画では、日経平均について「上昇トレンドは終わった」と判断しています。

前週までの重要なポイントは、株価が中期移動平均線と下限トレンドラインを上回れるかどうかでした。日経平均は反発を試みたものの、結果的にはこれらの水準を突破できず、下限トレンドラインを割り込んでいます。

これにより、それまで続いてきた明確な上昇トレンドはいったん終了したと考えられます。

ただし、株価が下落トレンドへ完全に移行したとは限りません。上昇トレンドの終了と下落トレンドの開始は、必ずしも同じタイミングではないためです。

相場は上昇トレンドを終えた後、しばらく横ばいで推移することもあります。現在の日経平均は、次の方向を決めるための移行期間に入った可能性があります。

6万4,000円付近ではいったん下げ止まった

動画内で以前から下値の目安として挙げられていたのが、日経平均の6万4,000円付近です。

前週末には一時的にこの水準を割り込んだものの、その後は持ち直して取引を終えました。そして7月21日には大幅に反発しています。

つまり、6万4,000円付近までの下落は、テクニカル面では想定されていた調整の範囲内だったということです。

株価は一方向に上がり続けるわけではありません。上昇相場の途中でも、過熱感を解消するために一定の調整が入ります。今回の下落も、現時点では主要な下値支持線まで下がって反発した動きと解釈できます。

問題は、ここまでの下落ではなく、これからの値動きです。

今後の重要点はリバウンドの高さと2番底

日経平均の今後を判断するうえで、注目すべきポイントは大きく2つあります。

1つ目は、今回のリバウンドがどこまで続くかです。

中期移動平均線を超えられるのか、以前に割り込んだトレンドラインを回復できるのかによって、相場の強さを判断できます。反発が弱く、移動平均線などに阻まれる場合は、戻り売りの圧力が強いと考えられます。

2つ目は、反発後に再び下落した場合、その「2番底」がどの程度の深さになるかです。

急落した相場は、一直線にV字回復するとは限りません。いったん反発した後、再び直近安値を確認するように下落することがあります。この2回目の安値が2番底です。

2番底が最初の安値よりも高い位置で形成されれば、下値が切り上がったことになり、その後の相場回復につながる可能性があります。

一方、6万4,000円付近の直近安値を明確に割り込んだ場合は、さらに低い水準で新たな下値を探す展開が想定されます。

2番底へ向かう下落はスピードが速くなりやすい

急落後の相場で特に注意したいのは、2番底へ向かう際の下落スピードです。

最初の急落から反発すると、投資家心理はいったん落ち着きます。しかし、その後に株価が再び下がり始めると、「反発は一時的だったのではないか」という不安が広がり、売りが急増することがあります。

過去の相場でも、急落からいったん戻した後、2番底へ向かう場面で大きな陰線が続くケースが見られました。

動画では、2024年8月の急落局面も例として紹介されています。このときも、最初の下落から反発した後、2番底へ向かう局面で窓を開けるような大幅下落が発生しました。

最終的に最初の安値を割らなかったとしても、2番底へ向かう途中では短期間に株価が急落する可能性があります。

そのため、反発局面で買った場合でも、「もう底を打った」と安心しすぎないことが重要です。

6万4,000円を守れるかが最大の焦点

今後の日経平均における重要な下値支持線は、引き続き6万4,000円付近です。

この水準を維持できる限り、今回の下落は上昇相場後の調整、あるいは横ばい相場への移行として処理できる可能性があります。

一方、6万4,000円を明確に割り込むと、相場はさらに下の支持線を探す展開になります。現在は本格的な決算シーズンも近づいているため、企業決算の内容が下落のきっかけになる可能性には注意が必要です。

もっとも、現時点で企業業績が全面的に悪化しているわけではありません。株価がこのまま際限なく崩れていくほどの強い悪材料も、今のところは明確になっていないとの見方が示されています。

したがって、基本シナリオとしては、6万4,000円付近を中心に下値を固める展開が考えられます。

6万6,000円台まで戻して横ばいになる可能性

相場が比較的強い場合、前週末の急落そのものが短期的な行き過ぎだったと判断されることもあります。

その場合、日経平均は6万6,000円台まで戻し、その水準で横ばい相場を形成する可能性があります。

現在の局面では、次のような値動きを確認する必要があります。

まず、今回の反発がどの水準まで続くのかを見ます。次に、戻り高値を形成した後、再度下落した際の安値を確認します。

2番底が浅く、最初の安値よりも高い位置で止まれば、相場の底堅さが確認できます。逆に、2番底が深くなり、6万4,000円を割り込めば、下落局面入りの可能性が高まります。

急落前の水準まで一気に戻すV字回復も理論上はあり得ますが、米国市場や半導体株の弱さを考えると、現時点ではV字回復できるほどの勢いがあるかは不透明です。

デッドキャットバウンスとは何か

急落後の一時的な反発を表す相場用語として、「デッドキャットバウンス」があります。

これは、どれほど弱い相場や銘柄でも、急激に下落した後には一時的に反発することがあるという意味です。

言葉の由来は、「高いところから落とせば、死んだ猫でも跳ね返る」という非常に刺激的なたとえです。表現としては穏やかではありませんが、金融市場では短期的な自律反発を示す言葉として広く使われています。

急落すると、空売りをしていた投資家は利益を確定するために買い戻します。この買い戻しによって、株価には上昇圧力がかかります。

しかし、株価が戻り始めると、今度は高値で買って含み損を抱えていた投資家が売り始めます。「損失が小さくなったうちに手放したい」と考える投資家が増えるからです。

この売りが強ければ、反発は中途半端なところで止まります。直近の高値を超えられず、高値を切り下げる形になると、再び弱気な見方が広がり、新たな売りが出てきます。

その結果、一時的に反発した後、再び大きく下落することがあります。

今回の日経平均の上昇が本格的な回復なのか、それともデッドキャットバウンスなのかは、今後の戻りの強さと2番底の位置を確認しなければ判断できません。

上昇トレンドは終了しても下落トレンド入りは未確定

現在の日経平均について、動画では「上昇局面はいったん終わったが、大きな意味での下落局面入りはまだ確定していない」と整理しています。

中期的には移動平均線やトレンドラインを割っており、下落傾向が強まっています。しかし、長期移動平均線と超長期移動平均線は、まだ上向きを維持しています。

大きな時間軸で見れば、上昇トレンドから下落トレンドへ完全に転換したとは言えません。

現時点で考えられる主な展開は、次の3つです。

  • 横ばい相場へ移行する
  • 本格的な下落トレンドへ移行する
  • 短期間の調整を終えて上昇相場へ復帰する

このうち、どのシナリオになるかを判断するためには、今回のリバウンドとその後の2番底を確認する必要があります。

米国株市場は日本株以上に弱い動き

日本株の先行きを考えるうえでは、米国株市場の動向も無視できません。

ダウ平均は上値が重くなっており、S&P500も戻り高値が弱い状態です。チャート上では三角持ち合いに近い形となっており、方向感が定まりにくくなっています。

特に弱さが目立つのがNASDAQです。

NASDAQは三角持ち合いを下抜けたような形となり、下落トレンドへ移行する可能性が高まっています。移動平均線もデッドクロスに近づいています。

デッドクロスとは、短期または中期の移動平均線が、長期の移動平均線を上から下へ抜ける現象です。一般的には、相場の下降傾向が強まりつつあるサインとして意識されます。

米国市場が崩れれば、日本株もその影響を受ける可能性があります。特に日本のAI・半導体関連株は、NASDAQや米国の半導体株と連動しやすいため注意が必要です。

SOX指数も弱く半導体株への全力投資はまだ早い

米国の主要な半導体関連銘柄で構成されるSOX指数も、弱い動きとなっています。

この状況では、日本のAI・半導体株が大きく値下がりしたからといって、すぐに全力で買い向かうのは早い可能性があります。

企業価値や業績から見て十分に割安になっている銘柄であれば、長期投資を前提に買うという判断はあり得ます。しかし、少なくともチャート上では、下落が終わったことを確認できていません。

NASDAQやSOX指数が下げ止まり、再び上昇に転じれば、日本の半導体株もV字回復する可能性があります。

反対に、米国のハイテク株と半導体株が下落を続ける場合、日本の関連銘柄だけが力強く上昇するのは難しくなります。

現状では、急落後の反発を確認しながら、次の値動きを慎重に見極める局面だと考えられます。

海外投資家の買いトレンドは完全には崩れていない

海外投資家の売買動向を見ると、7月10日までの週は買い越しとなりました。

6月末には海外投資家が大きく売り越していたため、「海外勢による日本株買いが終わったのではないか」との懸念もありました。

しかし、7月3日と7月10日の週には小幅ながら買い越しとなっています。このため、海外投資家の買いトレンドが完全に終わったとまでは言えません。

ただし、以前に比べて買いの勢いが弱まっている可能性はあります。

先物市場では、7月10日に1兆円規模の買いが確認されました。ただし、海外投資家はそれ以前に先物を継続的に売っていたため、今回の買いは新規の強気ポジションというより、売りポジションの買い戻しだった可能性もあります。

現物株と先物の両方を見る限り、海外勢が日本株から全面的に撤退した状況ではないものの、これまでと同じ勢いで買い続けているとも言い切れません。

投資信託の売り越しは分配金に伴う換金売りか

投資主体別売買動向では、投資信託による大幅な売り越しも見られました。

もっとも、この時期は投資信託の分配金支払いに伴う換金売りが発生しやすい時期です。

投資信託が分配金を支払うためには、保有している株式の一部を売却して現金を確保する必要があります。そのため、投資信託による売り越しが必ずしも相場の先行きに対する弱気判断を意味するわけではありません。

今回の売り越しについても、季節的な資金需要による影響が大きかった可能性があります。

日経平均のEPSは緩やかに上昇

株価だけでなく、企業の利益水準にも注目する必要があります。

日経平均のEPSは、わずかながら上昇しています。EPSとは「1株当たり利益」を意味し、企業がどれだけ利益を稼いでいるかを見る指標です。

日経平均の構成銘柄が発表する決算内容が反映されることで、指数全体のEPSも変化します。

株価が下落している一方でEPSが上昇している場合、企業利益に対する株価の割高感は縮小します。つまり、株価が下がった分だけバリュエーション面では買いやすくなっているということです。

企業業績が大きく崩れていないことは、日経平均の下値を支える要因になります。

PERから見た日経平均の想定レンジ

動画では、日経平均のEPSとPERを使って、現在の適正レンジを確認しています。

PERとは「株価収益率」のことで、株価が企業利益の何倍まで買われているかを示します。

日経平均がPER23倍から26倍程度の範囲で推移すると仮定した場合、現在のEPSを基準にした株価の目安は次のようになります。

PER23倍では約6万4,000円、PER26倍では約7万2,000円です。

つまり、日経平均の想定レンジは、おおむね6万4,000円から7万2,000円となります。

今回の日経平均は、このレンジの下限に当たる6万4,000円付近まで下落しました。バリュエーション面から見ると、いったん反発しやすい水準に到達したと考えられます。

EPSが維持され、PERが再び上昇するなら、レンジ上限に向かって株価が戻る可能性もあります。

ただし、今後の決算でEPSが低下すれば、同じPERでも適正とされる株価水準は下がります。したがって、決算シーズンでは株価だけでなく、企業利益の変化も確認する必要があります。

キオクシアは急落後に大幅反発

個別株では、キオクシアの値動きが注目されています。

キオクシア株は急騰した後に大きく下落し、前週末にはストップ安をつけました。その後、7月21日には大幅に反発しています。

ただし、急落後に反発したからといって、すぐに以前の高値へ戻るとは限りません。

急騰した銘柄では、高値圏で買って含み損を抱えている投資家が多くなります。株価が反発すると、損失を小さくしたい投資家から売りが出やすくなるため、上値が重くなります。

キオクシアについても、一時的に反発した後、一定期間は方向感の乏しい値動きになる可能性があります。

急騰銘柄が再び大きく上昇する理想的な形は、急落後にしばらく値固めを行い、市場の関心が薄れた頃に機関投資家が買い始める展開です。

機関投資家は株価が落ち着いてから買うことがある

機関投資家は、個人投資家のように短時間で少量の株を購入するわけではありません。運用する資金が大きいため、株価を急騰させないように時間をかけて買い集める必要があります。

そのため、急騰して市場の注目が集中している銘柄よりも、株価が落ち着き、売買が減ってきた段階で買い始めることがあります。

キオクシアの企業価値が実際に割安であり、今後の決算内容も良好だと判断されれば、機関投資家が株価の横ばい局面で買い集める可能性があります。

一方、今後の業績見通しが悪化すれば、急落後の反発が一時的なものに終わることもあります。

キオクシアの適正価値を判断するには、チャートだけでなく、メモリー市況や収益性、今後の決算内容を確認する必要があります。

半導体株もV字回復できるかが焦点

日本の半導体関連株は大きく下落したものの、長期的なチャートでは上昇トレンドを維持している銘柄もあります。

今後の焦点は、今回の下落から一気にV字回復できるかどうかです。

ただし、NASDAQやSOX指数が崩れている状況では、日本の半導体株だけが急速に回復するには相当な買い材料が必要です。

米国市場が回復すれば、日本の半導体株も急反発する可能性があります。しかし、米国市場の調整が続けば、日本株もいったん反発した後に再び売られる展開が考えられます。

現時点では、安くなったという理由だけで全面的に買い向かうより、急落後の反発と値固めを確認する方が慎重な対応といえます。

資金は出遅れバリュー株へ向かうのか

AI・半導体関連株が調整する一方で、出遅れていたバリュー株に資金が移る可能性も注目されています。

バリュー株とは、企業の利益や資産などと比較して、株価が割安と考えられる銘柄です。

成長株が大きく上昇した後には、相対的に出遅れていた自動車、金融、商社などへ資金が移動することがあります。これを「物色の循環」や「セクターローテーション」と呼びます。

動画では、その代表例としてトヨタ自動車のチャートが取り上げられています。

トヨタ株には底打ちの兆候

トヨタ株は長期間にわたって下落していましたが、足元では底打ちの形が次第に明確になっています。

安値が切り上がり、チャート上では「逆三尊」に近い形が形成されています。

逆三尊とは、3つの安値を形成し、中央の安値が最も低くなるチャートパターンです。左肩、頭、右肩のような形に見えることから、この名称が使われています。一般的には、下落相場から上昇相場への転換を示す形として注目されます。

トヨタ株では、中期移動平均線も下向きから上向きへ変化しています。長期移動平均線はまだ低下していますが、株価は直近で長期移動平均線を上回りました。

今後、中期移動平均線が長期移動平均線を上抜けば、ゴールデンクロスが形成されます。

ゴールデンクロスは上昇転換の目安として知られていますが、形成された時点で必ず株価が上昇するわけではありません。それでも、長く下落していた株価の流れが変わりつつあることを示す材料にはなります。

出遅れ株の中でも値動きには差がある

バリュー株や出遅れ株がすべて同じように上昇しているわけではありません。

すでに下落から大きく戻している銘柄もあれば、依然として横ばいのまま推移している銘柄もあります。

トヨタ株は、その中間付近に位置しているとの見方です。

出遅れ株の中にも、すでに上昇トレンドへ移行している先行銘柄があります。今後、AI・半導体株への資金集中が修正される場合、こうした先行バリュー株がさらに注目される可能性があります。

単純に株価が下がっている銘柄を選ぶのではなく、業績が安定し、チャート上でも底打ちの兆候が見られる銘柄を探すことが重要です。

今週は重要な日柄を迎える可能性

動画の最後では、相場カレンダーとアノマリーについても触れています。

アノマリーとは、明確な理論では説明しにくいものの、過去の相場で繰り返し観測されてきた経験則のことです。

相場には「七夕天井、天神底」という言葉があります。これは、7月上旬頃に相場が高値をつけ、大阪天満宮の天神祭が行われる7月24日から25日頃に安値をつけやすいというアノマリーです。

今週末がちょうど天神祭の時期に重なるため、アノマリーどおりであれば、今週中に日経平均が底をつける可能性もあります。

もちろん、アノマリーは将来の値動きを保証するものではありません。実際の相場は、企業決算、米国株、金利、為替、海外投資家の売買など、さまざまな要因で動きます。

それでも、市場参加者が意識する日柄の1つとして確認しておく価値はあります。

今後の日経平均で確認したいポイント

現在の日経平均は、明確な上昇トレンドを終え、次の方向を探る段階にあります。

今後は、まず今回のリバウンドがどこまで続くかを確認する必要があります。中期移動平均線や以前の下限トレンドラインを回復できれば、相場の強さが戻ってきたと判断しやすくなります。

一方、反発が弱く、戻り高値を切り下げれば、再び売りが強まる可能性があります。

その後に2番底へ向かう場合は、下落の速さにも注意が必要です。2番底が6万4,000円を上回れば、下値を切り上げて相場が安定する可能性があります。

反対に6万4,000円を明確に割れば、次の下値支持線を探す展開になり、本格的な下落相場への警戒が必要になります。

また、日本株だけでなく、NASDAQやSOX指数の回復も重要です。米国のハイテク株と半導体株が下げ止まらなければ、日本のAI・半導体関連株にも戻り売りが出やすくなります。

まとめ

日経平均は7月21日に2,091円高と大幅反発しましたが、売買代金は約9.9兆円にとどまり、ショートカバーを中心とした反発だった可能性があります。

テクニカル面では、中期移動平均線や下限トレンドラインを回復できず、それまでの上昇トレンドはいったん終了したと考えられます。

ただし、長期移動平均線と超長期移動平均線はまだ上向きです。そのため、大きな時間軸で本格的な下落トレンドに入ったと断定できる状況ではありません。

今後の重要なポイントは、反発がどこまで続くのか、そして反発後の2番底がどの位置になるのかです。

日経平均が6万4,000円付近を維持できれば、今回の下落は想定範囲内の調整として処理される可能性があります。一方、この水準を明確に割り込めば、さらに下の価格帯を探す展開が考えられます。

また、NASDAQとSOX指数が弱いことから、AI・半導体株へすぐに全力で買い向かうのは慎重に考える必要があります。急落後の反発だけで判断せず、その後の値固めや2番底を確認することが重要です。

一方では、トヨタをはじめとする出遅れバリュー株に底打ちの兆候も見られます。今後は半導体株だけでなく、資金がどの業種や銘柄へ移動しているのかにも注目したいところです。

現在は、上昇相場が終わり、本格的な下落相場へ移るのか、それとも横ばいを経て再び上昇するのかを見極める分岐点です。大幅反発だけを見て楽観するのでも、急落だけを見て悲観するのでもなく、戻り高値、2番底、6万4,000円の支持線、米国株の動きを総合的に確認する必要があります。

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