日経平均1759円急落の真相とは?キオクシア7.58%安と今後の日本株を徹底解説

本記事は、YouTube動画『8月18日 火曜日のマーケット解説』の内容を基に構成しています。

8月18日の東京株式市場では、日経平均株価が6日ぶりに反落し、下げ幅は1759円に達しました。一見すると日本株全体が大きく崩れたようにも見えますが、個別銘柄や業種別の動きを詳しく確認すると、必ずしも「全面安」と呼べる状況ではありませんでした。

特に今回の日経平均急落では、アドバンテストや東京エレクトロンなど、これまで大きく上昇してきたAI・半導体関連株の反落が指数を大きく押し下げています。

また、市場で注目を集めているキオクシアホールディングスも7.58%下落しました。前日まで急騰していた反動が出た形ですが、今後については5万5000円付近を維持できるかどうかが重要なポイントになりそうです。

今回は、8月18日の日本株市場で何が起きたのか、日経平均急落の背景とキオクシアの今後について詳しく見ていきます。

目次

日経平均は6日ぶり反落、1759円の大幅安

8月18日の日経平均株価は大きく下落し、6日ぶりの反落となりました。

下げ幅は1759円に達し、下落率は2.54%となっています。

ここ最近の日経平均は連日のように上昇していたため、突然の大幅安を見て「相場の上昇トレンドが終わったのではないか」と不安になった投資家も少なくないでしょう。

しかし、動画では今回の下落について、指数だけを見る場合と市場全体の中身を見る場合では印象がかなり異なると指摘しています。

実際、TOPIXの下落率は1.05%にとどまりました。TOPIXもそれまで8日連続で上昇していたことを考えると、ある程度の利益確定売りが出ても不思議ではありません。

つまり、日経平均が2.54%も下落したからといって、日本株全体が同じ程度売られていたわけではありません。

実は日本株は「全面安」ではなかった

今回の相場を見るうえで重要なのが、値上がり銘柄と値下がり銘柄の数です。

東証プライム市場では、値上がり銘柄がおよそ720銘柄、値下がり銘柄がおよそ780銘柄となっていました。

日経平均が1759円も下落したことを考えれば、値下がり銘柄が圧倒的多数になっていても不思議ではありません。しかし、実際には値上がりと値下がりがかなり拮抗していました。

業種別に見ても、33業種のうち14業種が上昇し、19業種が下落しています。

つまり、日本株市場全体が一斉に売られたわけではありません。

むしろ、一部の大型株が大きく下落したことで日経平均という指数だけが大幅安になった側面が強かったと考えられます。

前日は指数上昇でも値下がり銘柄が多かった

さらに興味深いのが前日との比較です。

前日は日経平均が506円上昇していましたが、値下がり銘柄は855銘柄ありました。

つまり、指数は上がっているものの、日本株市場全体では必ずしも強い銘柄ばかりではなかったということです。

一方、8月18日は日経平均が大幅に下落したにもかかわらず、値上がり銘柄と値下がり銘柄はほぼ拮抗していました。

前日は一部の大型株が指数を押し上げ、その裏側で多くの銘柄が下落していたのに対し、今回はその逆です。

一部の大型株が大きく下落して指数を押し下げたものの、市場全体を見ると比較的底堅く推移していたという、指数と個別株の動きが食い違う相場になりました。

日経平均急落の主因はAI・半導体関連株

では、なぜ日経平均は1759円も下落したのでしょうか。

最大の要因として挙げられているのが、AI・半導体関連株の急落です。

なかでもアドバンテストと東京エレクトロンの2銘柄だけで、日経平均の下落幅のおよそ48%を占めたとされています。

日経平均全体の下落幅約1700円のうち、約836円がこの2銘柄によるものだったという計算です。

さらにキオクシアを加えると、これらの銘柄が今回の下落に与えた影響は約53%に達したと説明されています。

つまり、日経平均の下落分の半分以上が、ごく一部のAI・半導体関連株の値下がりによって発生していたことになります。

この点を踏まえると、「日経平均が1759円下がった=日本企業全体に悪材料が発生した」と考えるのは適切ではありません。

前日まで大幅に上昇していた半導体株に利益確定売りが出た影響が、日経平均に強く表れたという見方ができます。

半導体関連が下落する一方で資源株は上昇

業種別の動きにも大きな特徴がありました。

売られたのは電気機器をはじめとするAI・半導体関連や、それに関連する素材系の業種です。

半導体関連銘柄はそれまで大きく上昇していただけに、その反動による売りが出た形となりました。

一方で上昇したのが、海運、鉱業、石油関連、鉄鋼などの資源系銘柄です。

背景にあるのが中東情勢の不安定化と原油価格の上昇です。

原油価格が再び上昇したことで、資源関連企業には買いが入りました。

ただし、原油価格上昇は日本株全体にとって必ずしも好材料ではありません。

企業活動では輸送や製造など幅広い場面で石油が使用されているため、原油価格が上昇すると企業のコスト負担が増加する可能性があります。

そのため、中東情勢の不安定化が長引き、原油高が続いた場合には、それまで続いてきた日本株の上昇トレンドに悪影響を与える可能性があるとして注意が必要です。

ドル円は159円台、160円が視野に

為替市場では、ドル円が159円台まで上昇し、160円が意識される水準に近づいていました。

動画では、この付近まで円安が進むと為替介入への警戒感が強まりやすいため、注意が必要だとしています。

特に中東情勢の不安定化などが為替市場にも影響しており、今後さらに円安方向へ進むのか、それとも介入警戒などによって円高方向へ戻されるのかが注目されます。

日本株にとって円安は輸出企業の業績面でプラスになるケースがある一方、輸入物価やエネルギーコストを押し上げる要因にもなります。

原油価格の上昇と円安が同時に進んだ場合には、日本企業のコスト負担が大きくなる可能性がある点には注意が必要です。

日経平均はまだ想定レンジ内

動画では、日経平均が大幅に下落したものの、現時点では想定している価格レンジの範囲内にあると分析しています。

8月18日の終値は6万7460円で、想定していた平均的なシナリオである6万876円よりもやや下の位置になりました。

前日には6万9000円台まで上昇していたため、一気に上方向のシナリオから下方向へ戻った形です。

もっとも、日経平均はそれまで連日高値を更新しており、半導体関連株を中心に過熱感が強まっていました。

そのため、今回の下落は上昇相場の途中で発生した調整と見ることもできます。

問題になるのは、ここから半導体株の下落が続くかどうかです。

半導体株が下げ止まれば、再び日経平均が上昇し、7万円手前を目指す展開も考えられます。

一方、半導体株の下落が続いた場合には、日経平均も6万4000円程度まで調整する可能性があるとしています。

現在の水準から考えると、さらに約3000円下落する可能性も想定しておく必要があります。

今回の急落だけで上昇トレンドが崩れたとは言えない

ただし、動画では今回の下落だけを理由に日本株の上昇トレンドが終了したと判断する必要はないとの見方を示しています。

株式市場は一直線に上昇するわけではありません。

上昇相場でも、

「上昇→調整→上昇→調整」

という動きを繰り返しながら高値を切り上げていくのが一般的です。

直近では日経平均が5日連続で上昇していたため、短期的にはかなり買われすぎた状態でした。

その反動が8月18日に表れたという見方です。

TOPIXについても8連騰した後の調整としては下落幅が比較的小さく、日本株全体に対する投資家の見方は依然として強い可能性があると分析されています。

したがって、重要なのは1日だけの株価変動ではなく、中期的なトレンドを見ることです。

キオクシアは7.58%急落

今回の日経平均とともに注目されたのが、キオクシアホールディングスです。

キオクシアは前日まで5日連続で上昇し、株価は一時6万円台を突破していました。

しかし8月18日は一転して大幅安となり、7.58%下落しました。

株価は5万7150円まで下落し、前日の上昇分のおよそ半分を失った形です。

短期間で急激に株価が上昇していただけに、利益確定売りが一気に出たと考えられます。

現在の株価は、動画で想定していた下方向のシナリオである5万7276円とほぼ同じ水準まで戻っています。

そのため、現時点では想定されたレンジの範囲内という評価です。

キオクシアは6万1000~6万2000円が上値の壁に

キオクシアについて今後重要になるのが、6万円台を再び回復できるかどうかです。

株価が急上昇する過程では、6万1000~6万2000円付近で購入した投資家が増えました。

今回の急落によって、こうした投資家の一部は含み損を抱えることになります。

そのため、株価が再び6万円台まで反発した場合、

「ようやく買値まで戻ってきたから売ろう」

と考える投資家が増える可能性があります。

これは一般的に「やれやれ売り」と呼ばれる動きです。

そのため、6万1000~6万2000円付近では戻り売りが出やすく、上値抵抗になる可能性があります。

キオクシアが再び本格的な上昇トレンドへ戻るには、この価格帯を突破できるかどうかが重要になります。

含み益の投資家は75%から66%へ低下

動画では、キオクシアを保有する投資家の損益状況についても説明しています。

前日時点では含み益となっている投資家の割合が75%でしたが、今回の下落によって66%まで減少しました。

さらに、全体の含み損益率も前日の約14%プラスから6.17%プラスまで低下しています。

つまり、株価がここからさらに6%程度下落すると、含み損に転じる投資家が一気に増える可能性があります。

その目安として挙げられているのが5万5000円付近です。

重要なサポートラインは5万5000円

キオクシアを見るうえで、特に重要な価格として動画が挙げているのが5万5000円です。

現在は5万円台後半に位置していますが、ここから5万5000円を割り込むと、直近で購入した投資家の半数以上が含み損を抱える可能性があります。

そうなると、

「これ以上損失が拡大する前に売っておこう」

と考える投資家が増え、損切りによる売りが発生する可能性があります。

株価が下落することで損切りが増え、その売りによってさらに株価が下がり、新たな損切りを呼ぶという悪循環が起こる可能性があります。

そのため、5万5000円は今後の値動きを考えるうえで非常に重要なラインになります。

5万5000円を割ると4万5000~5万円も視野に

もし5万5000円を明確に割り込んだ場合、次に意識される可能性があるのが4万5000~5万円付近です。

この価格帯は過去に売買が活発だったため、株価が下落した際には次の重要なゾーンになる可能性があります。

一方、5万円台後半から6万円前半で株価を維持し、売買が活発になれば、この価格帯が新しい支持帯になる可能性もあります。

その場合は、再び6万円を突破し、さらに上値を目指す展開につながる可能性があります。

つまり、今後数日の値動きがキオクシアの短期的な方向性を決める重要な分岐点になるということです。

キオクシアを今から買うのはリスクが高い?

動画では、現在のキオクシアについて、短期的な新規投資には慎重な見方を示しています。

理由は、値動きが非常に激しくなっているためです。

短期間で大きく上昇した直後に7%を超える下落が発生するなど、株価の上下動が非常に大きくなっています。

そのため、1週間から1カ月程度の短期・スイングトレードを前提にすると、リスクの高い銘柄になっているという評価です。

一方、1年、3年、5年といった長期投資の観点では見方が異なります。

動画では、同社の成長性自体は高いと評価しており、3カ月、半年、1年といった期間で考えれば、株価は基本的に上方向へ推移する可能性があるとしています。

ただし、企業の成長性が高いことと、短期的に株価が下落しないことは別問題です。

成長期待が大きい銘柄ほど投資家の売買が集中し、短期的な値動きが激しくなることもあります。

そのため、自分が短期トレードをしているのか長期投資をしているのかを明確にしたうえで判断する必要があります。

株式市場では「1日の下落」よりトレンドを見る

動画の最後では、株式市場を見るうえで重要な考え方について説明しています。

株式市場は毎日上昇するわけではありません。

強い上昇相場であっても、途中では必ず利益確定売りなどによる下落が発生します。

直近の日経平均は5日連続で上昇していたため、むしろ短期的には上昇しすぎていたとも考えられます。

今回の下落は、その反動による調整である可能性があります。

相場を見るときに重要なのは、1日単位の上げ下げに一喜一憂するのではなく、大きなトレンドが変化しているかどうかを確認することです。

動画では、現時点で日本株の上昇トレンドそのものは崩れていないとの見方を示しています。

今後注目したい3つのポイント

8月18日の値動きを踏まえると、今後の日本株ではいくつか重要なポイントがあります。

まずは、アドバンテストや東京エレクトロンなど半導体関連株が下げ止まるかどうかです。今回の日経平均急落の大部分を半導体関連株が占めているため、これらが反発すれば指数も大きく戻る可能性があります。

次に、中東情勢と原油価格です。情勢がさらに不安定化して原油価格が上昇すれば、日本企業のコスト上昇につながり、日本株全体の重荷になる可能性があります。

そしてキオクシアについては、5万5000円を維持できるかどうかが重要です。この水準を守れば再び6万円台への反発が期待できますが、明確に割り込めば損切りが増え、さらに下落するリスクがあります。

まとめ

8月18日の日経平均株価は6日ぶりに反落し、1759円という大幅な下落となりました。

数字だけを見ると日本株市場に大きな変化が起きたようにも感じられますが、市場の中身を見ると状況は少し異なります。

東証プライム市場では値上がり銘柄と値下がり銘柄がほぼ拮抗し、33業種中14業種が上昇しました。

さらに、アドバンテストと東京エレクトロンだけで日経平均の下落幅の約48%を占めており、キオクシアを加えると約53%に達しています。

つまり、今回の急落は日本株全体の崩壊というより、前日まで急騰していたAI・半導体関連株の反動による影響が非常に大きかったと考えられます。

日経平均については、半導体株が下げ止まれば再び7万円手前を目指す展開が考えられる一方、下落が続けば6万4000円程度までの調整も視野に入ります。ただし、現時点では大きな上昇トレンドそのものが崩れたとは判断していません。

一方、7.58%急落したキオクシアについては、5万5000円が重要な分岐点です。

この水準を維持できれば再び6万円台へ挑戦する可能性がありますが、5万5000円を割り込むと含み損を抱える投資家が増え、損切りが次の売りを呼ぶ展開になる可能性があります。

特に今後数日の値動きは、キオクシアの短期的な上昇トレンドが継続するのか、それともいったん調整局面へ移行するのかを判断するうえで重要になりそうです。

今回のように日経平均が大幅に下落した日ほど、指数だけで相場を判断するのではなく、「何が指数を下げたのか」「値上がり銘柄と値下がり銘柄はどうなっているのか」「どの業種に資金が移動しているのか」といった市場の中身を見ることが重要です。

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