本記事は、YouTube動画『地獄の権利落ち、資産大幅減・優待廃止銘柄も』の内容を基に構成しています。
9月29日の日本株市場では、9月末の配当や株主優待の権利落ちを迎え、多くの高配当株・株主優待銘柄が大きく下落しました。
動画投稿者自身も、この1日で資産が数百万円減少したと説明しています。日経平均が下落したことに加え、バリュー株を中心に投資している人にとっては、特に厳しい1日になったとの見方を示しています。
ただし、権利落ちによる株価下落は必ずしも企業価値そのものが急激に悪化したことを意味するわけではありません。株価が大きく下がることで配当利回りが上昇し、中長期投資家にとっては新たな買い場になる可能性もあります。
動画では、今回大きく下落した銘柄の中から、野村不動産ホールディングス、東急不動産ホールディングス、清水建設、JR九州などを取り上げています。
そもそも「権利落ち」とは何か
株式投資では、配当金や株主優待を受け取るために、決められた権利確定日に株主として登録されている必要があります。
その権利を取得できる最終日を「権利付き最終日」、その翌営業日を「権利落ち日」と呼びます。
権利落ち日になると、新たに株を購入しても直近の配当や優待を受け取れなくなるため、その価値に相当する分だけ理論上は株価が下がりやすくなります。
たとえば100円の配当を受け取れる株であれば、権利落ち日に100円程度株価が下がったとしても、理論的には不自然ではありません。
しかし実際の株価は、配当だけでなく市場全体の地合いや業績見通し、金利、需給などさまざまな要因で動きます。
そのため、配当金額を大きく上回る下落が起こることもあります。
野村不動産は約4%下落、配当利回りは5%超へ
動画で最初に取り上げられたのが野村不動産ホールディングスです。
権利落ち日に株価が約4%下落したと紹介されています。
もともと配当利回りが5%近い水準にあった銘柄で、仮にその半分程度が今回の中間配当に相当すると考えれば、単純な配当落ちだけでは説明しにくい下落幅だったという見方です。
その結果、株価下落によって配当利回りはさらに上昇し、動画では5%を超える水準になったと説明しています。
一方で、不動産株には金利上昇という逆風があります。
不動産会社は事業上、多額の借り入れを行うケースが多いため、金利上昇は資金調達コストの増加につながります。
動画でも、不動産セクター全体が利上げの影響を受けやすいことに加え、野村不動産については足元の業績面にも注意が必要だとしています。
その一方、企業規模が大きいことなどから、投稿者自身は今後も継続的にチェックしていきたい銘柄として挙げています。
東急不動産も約4.2%下落
続いて取り上げられたのが東急不動産ホールディングスです。
動画では、権利落ち日に約4.2%下落したと紹介されています。
投稿者自身も権利付き最終日の直前に100株購入していたため、購入直後から含み損になったとしています。
ただし、動画では「含み損になることを恐れているだけでは投資できない」とした一方、大きな金額を一度に投資すると損失も大きくなるため、分散投資が重要だと説明しています。
これは個別株投資では重要な考え方です。
どれだけ魅力的に見える企業であっても、その後の株価がどう動くかを正確に予測することはできません。
資金を複数の銘柄や資産に分散することで、1銘柄の下落が資産全体へ与える影響を抑える考え方が基本になります。
権利落ちでは配当以上に株価が下がることもある
動画では、投稿者自身の投資経験として「権利落ちは配当や優待の価値以上に下落することがある」と説明しています。
今回も、配当相当額を超えて4%前後下落している銘柄が複数見られたとしています。
一方で投稿者は、株価下落による含み損はあくまで評価上の損益であり、受け取った配当金は実際に確定した収益になるという考え方も紹介しています。
もっとも、配当を受け取ったからといって投資全体で利益になるとは限りません。
配当以上に株価が下落し、その後も回復しなければ、トータルリターンではマイナスになる可能性があります。
そのため、単純に「配当をもらえたから得」と考えるのではなく、配当と株価変動を合わせて見ることが重要です。
建設株も大幅下落、大成建設や清水建設に注目
今回の権利落ちでは、不動産株だけでなく建設株も大きく下落したと動画では紹介されています。
大成建設は約3.6%下落
大成建設は約3.6%下落したとされています。
動画では、配当相当分を考えても、それ以上の株価下落になっているという見方を示しています。
建設株について、投稿者は自身のポートフォリオでは保有が少ないため、今後注目していきたいセクターの1つとしています。
清水建設は約4.7%下落
清水建設については、約4.7%下落したと紹介されています。
直近では株式の売り出しなどを材料に株価が下落していたところへ、さらに権利落ちが重なった形です。
一方で、動画では配当利回りが3%台後半となっており、大手ゼネコンの中では比較的高い水準だとしています。
業績についても、動画内では今期が過去最高水準を上回る予想で、足元の数字も比較的堅調との説明があります。
株価が下落する一方で業績が維持されるのであれば、投資家にとって見方が変わってくる可能性があります。
ただし、今後の業績や資材価格、人件費、金利環境などについては引き続き確認が必要です。
JR九州は約3%下落、配当と優待の両方に注目
JR九州も動画で注目銘柄として取り上げられています。
株価は約3.09%下落したとされ、直近の下落と権利落ちが重なったことで、以前よりも株価水準が低下しています。
動画では、配当利回りが約3.6%まで上昇したと説明されています。
さらにJR九州の場合、配当だけでなく株主優待もポイントです。
動画では、JR九州の鉄道を利用できる優待券や、関連施設などで利用できる優待券について紹介しています。
投稿者自身も博多駅周辺の飲食店や土産店などで利用した経験があり、実用性の高い優待だと評価しています。
配当と優待を合わせた「総合利回り」という考え方をすると、動画では5%台になる可能性があるとの試算も紹介されています。
ただし、優待券の価値は利用する人によって大きく異なります。
実際に使わない優待であれば、額面上の価値をそのまま投資リターンとして考えるべきではありません。
9月権利落ちでは多数の銘柄が下落
動画では、そのほかにも9月の権利落ちで大きく値下がりした多数の銘柄が紹介されています。
不動産、建設、鉄道、外食、金融など幅広い業種で株価下落が見られ、株主優待銘柄にも大きく売られたものがあったとしています。
9月は3月と並び、日本企業の配当・株主優待の権利確定が集中しやすい月です。
そのため、権利落ち日には個別株で大きな値動きが発生することがあります。
一方で、動画では株式分割などによって以前より購入しやすくなった銘柄にも注目しています。
権利落ちによって株価が低下した銘柄を改めて確認し、次回の権利確定に向けて時間をかけて投資先を検討するという考え方です。
オリエンタルランドは下落が比較的小さかった
今回の権利落ち銘柄の中で、動画投稿者が「思ったほど下がらなかった」として取り上げたのがオリエンタルランドです。
動画では、権利落ち日の下落率は約0.5%だったと説明されています。
もともと直近で株価が大きく下がっていたことに加え、配当によるインカムゲインがそれほど大きくないことなども関係している可能性があるとしています。
また、株主優待や記念優待への期待もある中で、今回の権利落ちでは比較的小さな値動きにとどまったとして注目しています。
伊藤園が株主優待を廃止
動画後半では、株主優待の廃止についても取り上げています。
対象となったのは伊藤園です。
動画では、伊藤園が株主優待を廃止すると発表したとして紹介されています。
伊藤園は飲料メーカーとして知られ、これまで自社商品の詰め合わせなどの優待が個人投資家から利用されてきました。
動画では、優待廃止の理由について「公平な利益還元のあり方」などが示されていると説明しています。
一方、投稿者は最近の業績状況なども背景にあるのではないかと推測しています。
ここは動画投稿者による見方であり、会社側が明示した理由とは分けて考える必要があります。
特に4月は株主優待の権利確定銘柄が比較的少ないため、4月優待銘柄の1つがなくなることを残念がっています。
株主優待は廃止される可能性もある
株主優待投資では、優待が将来も継続される保証はありません。
企業は経営状況や株主構成、コスト、公平な利益還元などを考慮しながら、優待制度を変更・廃止する場合があります。
そのため、株主優待だけを目的に株式を購入すると、優待廃止の発表によって投資判断の前提が大きく変わることがあります。
配当、業績、財務状況、株価水準なども含めて判断することが重要です。
DCMホールディングスの決算にも注目
動画終盤では、当日に決算を発表した企業についても紹介しています。
まず取り上げられたのがDCMホールディングスです。
動画では、上期累計の利益が前年同期比で増益となり、計画を上回る着地だったと紹介しています。
一方、直近の四半期についてはやや厳しい内容も見られたとしており、今後の通期業績への影響を確認する必要があるとしています。
DCMホールディングスは配当に加え、株主優待制度もあり、長期保有によって優待内容が拡充される仕組みがあることも紹介されています。
ハニーズは第1四半期で大幅減益
ハニーズホールディングスについては、第1四半期決算で利益が大幅に減少したと動画では説明されています。
売上や利益面で厳しい数字が出ており、今期業績自体も減益予想となっていることから、今後の業績回復がポイントになります。
一方で、自己資本比率の高さや株主優待制度などもあるため、投稿者は長期的に業績の回復を見守りたいとの考えを示しています。
オークワは配当と株主優待を合わせた利回りに注目
スーパーを展開するオークワについても取り上げられています。
動画では配当利回りが約3.4%、さらに株主優待を合わせると総合利回りが4%台になる可能性があると紹介しています。
ただし、足元の業績は厳しい状況にあるとしています。
株価が下落すれば表面的な利回りは上昇しますが、それだけで投資魅力が高まるわけではありません。
業績悪化によって将来的に配当や優待制度が変更される可能性もあるため、企業の事業状況を確認することが重要です。
株主優待は「使い切れるか」まで考える必要がある
動画の最後では、株主優待投資ならではの問題についても語られています。
投稿者は9月末を迎えるにあたり、マクドナルド、ホットランド、コロワイドなどの飲食系優待券を使い切れず、一部を職場の人などに渡したとしています。
株主優待は受け取っただけでは経済的メリットにはなりません。
有効期限までに実際に利用して初めて、その価値を享受できます。
大量の優待銘柄を保有している場合、「どの優待をいつまでに使うのか」を管理する必要があります。
動画でも、今回多くの優待券を余らせてしまったことを反省点として挙げ、今後はより計画的に利用していきたいとしています。
権利落ちは「損をした日」だけではない
権利落ち日には、保有株の評価額が一気に減少することがあります。
特に高配当株や株主優待株を多く保有している場合、ポートフォリオ全体で大きなマイナスが表示されることも珍しくありません。
しかし、権利落ちによる株価下落と企業そのものの価値の低下は分けて考える必要があります。
株価が下落した結果、配当利回りや株価指標が以前より魅力的になるケースもあります。
一方で、業績悪化や金利上昇など別の要因が重なって下落している可能性もあります。
単純に「権利落ちだから買い」と判断するのではなく、なぜ株価が下落しているのかを確認することが重要です。
まとめ
9月の権利落ち日には、高配当株や株主優待銘柄を中心に大きく株価を下げる銘柄が相次ぎました。
動画では、野村不動産ホールディングス、東急不動産ホールディングス、大成建設、清水建設、JR九州などが具体例として紹介されています。
配当や優待の権利がなくなることで株価が下落するのは自然な動きですが、今回は配当相当額を上回る下落となった銘柄も目立ったとしています。
こうした株価下落によって配当利回りが上昇し、新たな投資機会になる可能性がある一方、不動産株に対する金利上昇の影響や、各企業の業績動向なども確認する必要があります。
また、伊藤園の株主優待廃止が紹介されたように、株主優待制度は将来にわたって保証されているものではありません。
高配当や優待だけを見るのではなく、企業の業績、財務、株価水準、配当政策などを総合的に確認することが重要です。
権利落ちは保有者にとって資産額が大きく減って見える厳しい日になる一方、これまで高くて買えなかった銘柄を改めて検討するきっかけにもなります。
短期的な株価下落だけで判断せず、その企業を中長期で保有する理由があるかどうかを改めて考えることが重要だと言えるでしょう。


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