本記事は、YouTube動画『真夏の特別編 実際にあった怖い話』の内容を基に構成しています。
怪談といえば、幽霊や呪い、正体の分からない声などを思い浮かべる人が多いでしょう。
しかし今回の動画で描かれる「怖い話」の正体は、幽霊でも呪いでもありません。
その正体は「金利」です。
動画では、カーローン、奨学金、リボ払い、住宅ローンという身近な4つの支払いを怪談風の物語として描きながら、毎月の返済額だけを見ていると気づきにくい「利息の重さ」が紹介されています。
ローンそのものが悪いという話ではありません。住宅や自動車など、まとまった資金が必要な買い物ではローンが役立つこともあります。
問題なのは、「毎月いくら払うか」だけを見て、最終的にいくら支払うのかを把握しないまま契約してしまうことです。
今回は動画に登場する4つの怪談を振り返りながら、金利と利息が家計にどのような影響を与えるのかを見ていきます。
4人を襲う「不吉な影」
動画は、4人の語り手がそれぞれ奇妙な体験を語る怪談番組のような形式で始まります。
登場するのは、5年ごとに同じカーディーラーへ向かってしまう男性、地元の神様に願い事をした後から謎の声を聞くようになった女性、欲しいものがあると「買っていいんだよ」という優しい声が聞こえる女性、そして新居を購入してから毎月数字が減っていく夢を見る男性です。
どの話にも、一見すると霊的な存在が関係しているように見えます。
ところが番組後半になると、その正体が次々と明かされます。
4人に取りついていたものは、幽霊でも呪いでもありません。
カーローン、奨学金、リボ払い、住宅ローンによって発生する「金利」だったのです。
第1話「ディーラーの女」――5年ごとに繰り返されるカーローン
最初の話では、ある男性が新車を購入するために自動車ディーラーを訪れます。
そこで対応した女性から、別れ際にこう言われます。
「また5年後にお会いしましょう」
そのとき男性は意味を深く考えませんでした。
ところが、きっかり5年後、男性は再び同じディーラーを訪れます。
今度は5年前とは別の女性が対応しますが、車を購入した後にまた同じ言葉をかけられます。
「また5年後にお会いしましょう」
そして、さらに5年が経とうとする頃、男性はなぜか再びその店に行かなければならないような感覚を覚えます。
まるで何かに取りつかれているような話ですが、動画後半で明かされる正体は非常に現実的です。
正体は「5年周期のカーローン」
男性が5年ごとにディーラーを訪れていた理由は、ローンの返済期間が5年だったからです。
5年間かけて車のローンを払い終えると、また新しい車へ乗り換え、その車でも新しいローンを組む。
その結果、再び5年間の返済生活が始まります。
動画では、このケースで車両価格とは別に利息として約18万円を支払っている例が紹介されています。
1回だけを見ると、それほど大きな金額に感じないかもしれません。
しかし5年ごとに新しいローンを組み続ければ、そのたびに利息を支払うことになります。
車を定期的に乗り換える場合、「月々の返済額」だけではなく、車両価格に加えて最終的にいくらの利息を支払うのかまで確認することが重要です。
第2話「お供え物」――大学進学と謎の声
第2話の主人公は、山奥の閉鎖的な村で育った女性です。
彼女は都会の大学へ進学したいと考えていましたが、家庭の経済状況から両親は進学に積極的ではありませんでした。
そこで彼女は、村の守り神のような存在である「お太陽様」に願い事をします。
お供え物を捧げ、
「どうか大学に行かせてください」
とお願いしたのです。
その願いは叶い、女性は無事に大学へ進学します。
大学生活を楽しみ、4年間を終えます。
ところが卒業した頃から、毎月決まった日の夜になると謎の声が聞こえるようになります。
その声は引っ越しても、結婚しても消えません。
10年以上にわたって同じ声が聞こえ続けるため、女性は「自分のお供え物では足りなかったのではないか」と考えるようになります。
しかし、ここでも正体は幽霊ではありませんでした。
謎の声の正体は「奨学金の返済」
動画では、女性に聞こえていた声は奨学金の毎月の返済を象徴したものだったと明かされます。
大学へ進学するために利用した奨学金を、卒業後に毎月返済していたのです。
動画内の設定では、毎月の返済額は2万円。
つまり、女性が聞いていた謎の声は「2万円」という返済額を表したものでした。
奨学金は比較的低金利のものもありますが、利用する制度や条件によって返済総額は変わります。
動画では、このケースについて、完済までに利息が約100万円上乗せされる例として紹介されています。
もちろん、奨学金は教育機会を広げる重要な制度でもあります。
問題は、借りた金額だけを見るのではなく、卒業後に何年間返済することになるのか、利息を含めて総額いくら返すことになるのかを理解しておくことです。
社会人生活を始める時点で毎月一定額の返済が続くことは、家計にとって小さくない負担になる可能性があります。
第3話「優しい声」――欲しいものが買えてしまう恐怖
第3話では、ブランドバッグに憧れる女性が登場します。
会社の同僚たちがブランドバッグを持っていることから、自分も欲しくなりました。
しかし値段が高く、すぐには買えません。
そこで次のボーナスで購入しようと考えていました。
ところが、実際に支給されたボーナスは予想より少なく、欲しかったバッグには手が届きません。
落ち込んだ女性が酒を飲んで帰宅している途中、ショーウインドーに欲しかったバッグを見つけます。
そのとき、優しい声が聞こえます。
「大丈夫だよ」
翌朝、女性が目を覚ますと、欲しかったバッグを抱えたまま眠っていました。
高額なバッグを買ってしまったことに気づき、「カードの請求を払えないのではないか」と焦ります。
ところが、思っていたほど大きな請求は来ません。
それから女性は、欲しいものがあるたびに優しい声を聞くようになります。
「大丈夫だよ。買っていいんだよ」
本人はそれを「福の神」のような存在だと考えていました。
しかし動画で明かされた正体は、まったく別のものでした。
優しい声の正体は「リボ払い」
女性が高額な買い物をしても毎月の請求額が大きくならなかった理由は、リボ払いです。
リボ払いでは、利用残高が増えても毎月の支払額を一定程度に抑えられる仕組みがあります。
そのため、高額商品を購入しても、翌月に商品代金の全額が請求されるとは限りません。
一見すると家計への負担が小さく感じられます。
しかし、支払っていない金額が消えているわけではありません。
残った利用残高には手数料が発生します。
動画では年15%という例が紹介され、買い物を続けることで残高がなかなか減らず、利息や手数料の負担が膨らんでいく危険性が描かれています。
「毎月きちんとカード代を払えている」と思っていても、実際には元金が十分に減っていないケースもあります。
毎月の請求額だけを見ていると、借入残高の大きさに気づきにくいところがリボ払いの怖い点です。
第4話「夢のマイホーム」――毎月減っていく謎の数字
最後の話は住宅ローンです。
主人公の男性は35歳の夏、念願のマイホームを購入します。
南向きの庭がある一戸建てで、男性も妻も新生活を楽しんでいました。
ところが引っ越した月の終わり頃、男性は奇妙な夢を見るようになります。
真っ暗な空間に自分が立ち、何か数字をつぶやいているのです。
最初は聞き取れませんでした。
しかし同じ夢を毎月見るうちに、その数字が聞こえるようになります。
「あと414」
翌月には、
「あと413」
さらに翌月には、
「あと412」
数字は毎月1ずつ減っていきます。
男性は、自分が何かをカウントダウンしていることに気づきます。
計算すると、数字が0になるのは自分が70歳になる頃でした。
かなり先のことだったため、男性はいったん安心します。
ところが、妻も同じ頃から奇妙な夢を見ていました。
妻は夢の中で土の中に埋められ、その上に少しずつ家が建てられていきます。
そして、その家の前では夫が数字を数え続けているのです。
カウントダウンの正体は「住宅ローンの残り返済回数」
男性が夢の中で数えていた数字の正体は、住宅ローンの残り返済回数でした。
35歳で35年ローンを組めば、返済回数は毎月払いで420回になります。
毎月1回返済するたびに残り回数は減っていき、完済するのは70歳頃です。
つまり、夢の中で続いていたカウントダウンは、住宅ローン完済までの残り期間を表していました。
そして、この話でもう1つ重要なのが利息です。
動画では、固定金利3.14%、35年間という条件を使った例が紹介され、条件によっては支払う利息だけで約2,000万円に達するケースがあると説明されています。
元金とは別に、それだけの金額を負担する可能性があるということです。
夢の中で妻の上にもう1軒の家が建っていく描写は、「利息だけでもう1軒の家に近い金額になる」という比喩として使われています。
ただし、実際の住宅ローンの利息総額は借入額、金利、返済期間、返済方法などによって大きく変わります。
動画内の約2,000万円という数字は、あくまで設定された条件に基づく例として見る必要があります。
毎月の返済額が小さくても「安い」とは限らない
4つの話に共通しているのは、「月々の支払額だけを見ると負担が小さく感じられる」という点です。
ローンでは、返済期間を長くすることで毎月の返済額を下げることができます。
例えば同じ金額を借りても、5年間で返す場合より10年間で返す方が、通常は月々の返済額は小さくなります。
しかし返済期間が長くなれば、その分だけ利息を支払う期間も長くなる可能性があります。
そのため、
「月々1万円なら払える」
「月々3万円なら問題ない」
という判断だけでは不十分です。
重要なのは、最終的な支払総額を見ることです。
動画でも、ローンの組み方によって月々の負担はいくらでも軽く見せることができる一方、本人が気づかないうちに大きな利息負担を抱える可能性があることが強調されています。
金利は「お金を借りるためのコスト」
利息とは簡単に言えば、お金を借りるために支払うコストです。
例えば100万円を借りて、最終的に110万円を返したのであれば、単純化すると差額の10万円が借入によって生じたコストになります。
もちろん実際のローンでは、金利の計算方法、返済期間、元利均等返済や元金均等返済などの返済方式によって負担額は変わります。
そのため、ローンを利用するときには金利の数字だけを見るのではなく、
借入金額、返済期間、毎月の返済額、総返済額、利息総額
まで確認することが重要です。
特に長期間のローンでは、わずかな金利差でも総支払額に大きな違いが生まれることがあります。
ローンそのものが悪いわけではない
今回の動画は「金利の怖さ」を怪談形式で強調していますが、ローンそのものを完全に否定する内容ではありません。
住宅のように数千万円単位の資金が必要な買い物を、すべて現金で購入できる人は限られています。
教育資金や自動車などについても、借入によって必要なタイミングで資金を用意できるメリットがあります。
動画の終盤でも、「ローンを組んだからには金利を払うのは仕方がない。返済計画に沿ってしっかり返していくことが大切」という趣旨が語られています。
つまり問題なのは、借金そのものではありません。
「いくら借りているのか」
「何%の金利なのか」
「何年間返すのか」
「最終的に利息をいくら支払うのか」
こうした数字を把握しないままローンを利用することです。
本当に怖いのは「手数料を意識しなくなること」
動画の最後では、話が金利だけで終わりません。
利息を広い意味で「お金を利用するために支払うコスト」と考えると、私たちの生活には似たような支出が数多く存在します。
例えば保険、証券会社のサービス、スマートフォンの料金プランなどにも各種手数料やコストがあります。
1回あたりの金額は小さくても、それを何年、何十年と支払い続ければ大きな金額になります。
毎月自動的に引き落とされている支出ほど、存在を意識しなくなりやすいものです。
だからこそ、「月々いくらか」だけではなく、「年間いくら払っているのか」「10年間でいくらになるのか」という視点を持つことが大切です。
まとめ
今回の動画では、幽霊や呪いのように描かれていた「不吉な影」の正体が、最終的に金利であることが明かされます。
カーローンでは5年ごとの買い替えと利息、奨学金では卒業後も続く返済、リボ払いでは小さな月額支払いの裏側で増える残高と手数料、住宅ローンでは数十年間にわたる返済と巨額になり得る利息が描かれていました。
どれも共通しているのは、毎月の支払額だけを見ると、本当の負担が見えにくいということです。
ローンを利用すること自体が問題なのではありません。
大切なのは、借入額、金利、返済期間、毎月の返済額、そして最終的な総返済額を理解したうえで利用することです。
月々の負担を軽く見せることはできます。しかし、返済期間を延ばしたからといって借金そのものが消えるわけではありません。
目に見えない幽霊よりも、毎月の口座から確実に引き落とされていく利息の方が、場合によっては現実的な意味で怖い存在なのかもしれません。
ローンや分割払いを利用するときには、「月々いくら払うか」だけでなく、「最終的にいくら払うのか」を確認する習慣を持つことが重要です。


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