複利はいつから爆発する?積立額別「複利爆発ライン」と資産形成を加速させる考え方

https://www.youtube.com/watch?v=vupCryim3QQ

本記事は、YouTube動画『複利はいつから爆発する?積立額別の「複利爆発ライン」を解説』の内容を基に構成しています。

「複利の効果を実感できるのは、資産1000万円を超えてから」

資産形成について調べていると、このような話を聞くことがあります。

そのため、毎月1万円や3万円を積み立てている人の中には、「1000万円なんてまだ遠いので、自分には複利は関係ない」と感じている人もいるかもしれません。

しかし、動画では「複利爆発ラインは全員が1000万円ではない」という考え方が紹介されています。

毎月1万円積み立てる人には、その人なりの複利爆発ラインがあり、毎月5万円の人、10万円の人、30万円の人にも、それぞれ異なるラインがあります。動画では、複利爆発を一部の資産家だけに起こる現象ではなく、「自分の積立額と同じくらいの金額を資産自身が生み出すようになるタイミング」と捉えています。

この記事では、その「複利爆発ライン」の考え方から、到達までに必要な期間、資産が増えるほど加速していく仕組み、さらに資産形成の初期段階で何を優先すべきなのかまで詳しく見ていきます。

目次

複利爆発ラインとは?1000万円が絶対条件ではない

まず重要なのが、動画で使われている「複利爆発」という言葉の定義です。

動画では、自分が1年間に積み立てる金額と、運用資産が1年間に生み出す想定リターンが同じになる資産額を「複利爆発ライン」としています。

例えば毎月5万円を積み立てている場合、年間の積立額は60万円です。

一方、1000万円を運用していて年間6%のリターンが得られたとすると、1年間の運用益は60万円になります。

つまり、

自分の積立:年間60万円
資産の運用益:年間60万円

となります。

それまで自分だけで資産形成を進めていたところに、「もう1人の自分」が現れたような状態です。

動画ではこれを「2馬力」と表現し、ここを資産形成における「主役交代ライン」、つまり複利爆発の入り口と捉えています。

資産100万円では運用益は年間6万円

同じ年率6%でも、資産額によって運用による増加額は大きく変わります。

資産100万円なら年間6万円です。

資産500万円なら年間30万円です。

そして資産1000万円なら年間60万円になります。

毎月5万円、年間60万円を積み立てる人の場合、資産500万円では、自分が年間60万円入れるのに対して資産が30万円を生み出します。

動画の表現を借りれば、この段階では約「1.5馬力」です。

そして1000万円になると、年間60万円の積立に対して資産も年間60万円程度を生み出す計算となり、「2馬力」に到達します。

「1000万円を超えると複利が効き始める」とよく言われる理由の1つは、毎月5万円程度を積み立てるケースを前提にすると、この1000万円という数字がちょうど節目になるからです。

自分専用の「複利爆発ライン」は簡単に計算できる

複利爆発ラインは、積立額によって変わります。

動画で紹介されている計算方法は非常にシンプルです。

年間積立額 ÷ 想定リターン = もう1人の自分が完成する資産額

例えば年率6%を前提にすると、毎月1万円を積み立てる人の年間積立額は12万円です。

12万円 ÷ 0.06 = 200万円

したがって、約200万円が複利爆発ラインになります。

同じように計算すると、次のようになります。

  • 月1万円:年間12万円 → 約200万円
  • 月3万円:年間36万円 → 約600万円
  • 月5万円:年間60万円 → 約1000万円
  • 月10万円:年間120万円 → 約2000万円
  • 月30万円:年間360万円 → 約6000万円

つまり「複利は1000万円から」という考え方は、すべての人に当てはまるわけではありません。

毎月1万円を積み立てている人なら、約200万円の資産が年間12万円相当を生み出せる状態になれば、自分が1年間に入金する金額と同じだけ資産が働いていることになります。

「あといくら足りないか」ではなく、分身が何人育ったかで考える

この考え方の面白いところは、目標金額までの不足額ではなく、「自分の代わりに働いている資産がどこまで育ったか」という視点で資産形成を見ることができる点です。

例えば毎月5万円、年間60万円を積み立て、年率6%で運用するケースを考えます。

この場合の複利爆発ラインは1000万円です。

資産300万円なら、年間運用益の目安は18万円なので、自分の年間積立額60万円の約30%です。

動画ではこれを「0.3人分」と表現しています。

同じ考え方なら、

資産500万円:約0.5人
資産800万円:約0.8人
資産1000万円:約1人
資産2000万円:約2人
資産3000万円:約3人
資産5000万円:約5人

というイメージになります。

資産800万円の人が「まだ1000万円まで200万円足りない」と考えると、目標までの距離ばかりが気になります。

一方で「もう0.8人分の分身が育っている」と考えれば、これまで積み上げてきた成果を実感しやすくなります。

長期の資産形成では、目標までの不足額だけを見るのではなく、「今までどれくらい育ててきたのか」という視点を持つことも、継続するうえで重要だという考え方です。

インデックス投資における「複利」の意味

ここで注意したいのが、株式投資における複利は、銀行預金の利息とは少し性質が違うという点です。

銀行預金であれば、一定の利息が付与され、その利息を元本に加えて次の利息が計算される、という比較的分かりやすい複利構造があります。

一方、株式市場では毎年一定の利回りが保証されているわけではありません。

株価は上昇する年もあれば、下落する年もあります。

ただし、配当をファンド内部で再投資するインデックス投資信託では、投資先企業から得た配当などが再び投資に回されます。

その再投資された資金も次の運用に参加するため、長期的には「利益が次の利益を生み出す」という複利的な成長を期待できます。

したがって、本記事における年率6%という数字は、毎年必ず6%増えるという意味ではありません。

長期間の資産形成を考えるためのシミュレーション上の想定値として理解する必要があります。

複利爆発ラインへの到達目安は約12年

では、0円から積立投資を始めた場合、「もう1人の自分」が完成するまで何年かかるのでしょうか。

動画のシミュレーションでは、年率6%で運用した場合、およそ12年が目安とされています。

興味深いのは、毎月の積立額が違っても、到達までの期間はほぼ同じになることです。

例えば、

月1万円なら約200万円
月5万円なら約1000万円
月30万円なら約6000万円

がそれぞれの複利爆発ラインですが、0円からスタートした場合には、いずれも約12年で到達するという計算になります。

なぜ積立額が30倍でも時間は同じなのか

月30万円を積み立てる人は、月1万円の人の30倍のお金を投資しています。

それなら30倍早く複利爆発ラインに到達しそうにも思えます。

しかし、月30万円の人が「自分と同じだけ働いてくれる資産」を作るためには、月1万円の人より30倍大きな資産が必要です。

積立額が30倍になる一方で、目標となる資産額も30倍になります。

そのため、同じ利回りを前提とすれば、到達までに必要となる時間はおおむね同じになるというわけです。

これは、「資産形成は積立額が少ない人には複利が働かない」というわけではないことを示しています。

金額の大小にかかわらず、それぞれに対応した複利爆発ラインが存在するのです。

想定利回りによって到達までの期間は大きく変わる

もちろん、運用利回りが変われば、複利爆発ラインへの到達期間も変化します。

動画では、0円から毎月一定額を積み立て続けた場合の目安として、次のようなシミュレーションが示されています。

  • 年率3%:約23年
  • 年率5%:約14年
  • 年率6%:約12年
  • 年率7%:約10年
  • 年率10%:約7年

利回りが高くなれば、当然ながら資産形成のスピードは速くなります。

ここだけを見ると、「それなら10%や15%を狙えばいい」と考えたくなるかもしれません。

しかし、高いリターンを求めるほど、一般的には価格変動や損失のリスクも大きくなります。

動画の発信者自身も、かつて10倍株や20倍株になるような個別株を探し続け、結果として数百万円の損失を経験したと語っています。

仕事から帰っても株について調べ、寝る前にも調べ、仕事中にも保有株の値動きが気になって何度も株価を確認する状態になったといいます。

本来は人生を豊かにするために投資を始めたにもかかわらず、投資そのものに大量の時間を奪われるようになったのです。

その経験から、現在は高いリターンを無理に狙うよりも、「無理なく続けられる投資を長期間継続する」ことを重視していると説明しています。

すでに投資している人なら12年より短い

「12年」と聞くと、かなり長く感じるかもしれません。

しかし、この12年という数字は、あくまでも資産0円からスタートした場合です。

すでに投資を続けている人なら、複利爆発ラインまでの残り時間は当然短くなります。

毎月5万円を積み立て、年率6%、1000万円を複利爆発ラインとするモデルでは、現在の資産額ごとの目安は次のように紹介されています。

  • 0円:約12年
  • 300万円:約7年3カ月
  • 500万円:約4年10カ月
  • 700万円:約2年9カ月
  • 800万円:約1年10カ月
  • 1000万円:すでに2馬力

例えば50歳で500万円を運用している人なら、「これから12年かかるので62歳」というわけではありません。

動画のシミュレーションでは、約5年後の55歳前後で1000万円に到達する計算になります。

重要なのは、「あと12年もある」と考えるのではなく、「もう1人の自分は今、どこまで育っているのか」という視点を持つことです。

複利爆発は1回で終わらない

複利の面白さは、最初の複利爆発ラインを超えて終わりではありません。

1000万円に到達して「1人目の分身」が完成すると、次は2000万円を目指して「2人目の分身」を育てる段階に入ります。

そして資産が大きくなるほど、次の1000万円を作るまでの時間は短くなっていきます。

毎月5万円、年率6%というモデルでは、

1000万円まで:約12年
1000万円から2000万円:約6年10カ月
2000万円から3000万円:約4年9カ月
3000万円から4000万円:約3年9カ月
4000万円から5000万円:約3年1カ月

というシミュレーションになっています。

最初の1000万円には約12年かかりますが、その後は次の1000万円までの期間が徐々に短くなります。

これこそが、「資産が資産を生む」状態です。

自分1人で資産を作っている序盤とは違い、成長した資産そのものが次の資産を育てる力になっていきます。

同じ300万円を積み立てても、後半ほど資産増加額が大きくなる

この現象は、5年間ごとの資産増加額を見るとさらに分かりやすくなります。

毎年60万円、5年間で300万円を積み立てるケースを考えます。

動画のシミュレーションでは、最初の0~5年間に市場の運用によって増える金額は約49万円です。

ところが5~10年では、市場による増加額が約171万円になります。

自分が積み立てる金額は同じ300万円なのに、市場が増やしてくれる金額は大きくなっていきます。

さらに25~30年の5年間になると、自分が300万円を積み立てる一方で、資産側の増加額は約1258万円に達するというシミュレーションになっています。

自分自身が25倍努力したわけではありません。

それまでに積み上げてきた資産が大きくなったことで、同じ利率でも生み出す金額が大幅に増えているのです。

資産形成の序盤では、口座残高の増加のほとんどが自分の入金によるものに見えます。

しかし、資産が大きくなるにつれて、自分が毎月積み立てている金額以上に、市場の値動きによって資産が増減する場面が増えていきます。

ここが、長期投資における大きな転換点です。

資産形成の序盤は「利回り」より「入金力」が重要

では、まだ資産がそれほど大きくない段階では、何をすればいいのでしょうか。

動画では、「利回りを無理に高めようとするより、自分でコントロールできる入金力を高める」という考え方が紹介されています。

例えば資産300万円を持っている人が、運用利回りを6%から7%へ1%引き上げられたとします。

増える金額は、

300万円 × 1% = 年間3万円

です。

しかも投資の利回りを自分の努力だけで恒常的に1%高めることは簡単ではありません。

一方、毎月の積立額を5万円から6万円へ増やせれば、年間では12万円の入金増になります。

月1万円 × 12カ月 = 12万円

です。

資産形成の初期段階では、1%高い投資先を探し続けるよりも、本業、副業、家計改善などによって年間の入金額を増やす方が、資産形成への影響が大きくなる場合があります。

投資は低コスト・分散・長期でシンプルにする

この考え方から、動画では投資自体を必要以上に複雑にせず、「低コスト・分散・長期」を意識したシンプルな運用を行い、それ以外の時間を本業、副業、家計改善などに振り向ける方法が紹介されています。

特に資産形成の序盤では、自分自身が稼ぎ、投資に回すお金を増やす影響が非常に大きいためです。

ただし、資産が十分に育った後まで入金力だけを追い続ける必要はありません。

例えば資産が大きく育ち、「分身が5人いる」ような状態になった人が、月1万円の積立額を増やすためだけに毎週休日まで働き、家族との時間や健康を犠牲にする必要があるのか、という問題も出てきます。

そもそも資産を育てる目的は、人生をより良くするためです。

資産形成の前半では入金力を高め、資産が育ってきた後半では資産が働く割合を増やしていく。そして最終的には「増やしたお金をどう守り、どう使い、人生に還元するのか」を考える段階へ移っていくことになります。

「馬力」を増やす方法は投資だけではない

動画ではさらに、資産形成の推進力を「馬力」という考え方で整理しています。

まず自分自身が働けば1馬力です。

夫婦共働きなら、世帯として2馬力になります。

さらに夫婦それぞれが投資を行い、資産が育っていけば、家計全体の「馬力」はさらに増えていきます。

また、本業の収入を増やすことも有効です。

ただし会社員の場合、評価制度、上司、部署、会社の方針など、自分ではコントロールできない要素も多くあります。

そこで動画の発信者は、「会社とは別に、自分でルールを決められる小さなゲームを持つ」という考え方を紹介しています。

自身の場合、それが情報発信だったといいます。

月1万円の副業収入は「200万円の資産」に相当する

副業というと、「特別な能力がないから無理」と感じる人もいるかもしれません。

しかし動画では、特別に得意なことを探す必要はなく、「他人は面倒だと思うけれど、自分はそれほど苦にならないこと」を探してみる方法が紹介されています。

例えば、

調べることが苦にならない
情報を整理することが苦にならない
人に説明することが苦にならない

といったことです。

料理、家計管理、旅行、仕事で身につけた知識などでも構いません。

現在はSNSなどを利用すれば、大きな初期投資をしなくても情報発信を始められます。

そして、そこから仮に月1万円の収入が生まれたとします。

年間では12万円です。

年率6%で年間12万円の運用益を生み出すためには、

12万円 ÷ 6% = 200万円

の資産が必要です。

つまり、月1万円の副業収入は、年率6%という前提では「200万円の資産が働いている」のと同程度の年間キャッシュフローになります。

これは、資産形成初期における副業の影響が非常に大きいことを示しています。

固定費を月2万円減らすと「400万円の資産」に相当する

同じ考え方は家計改善にも使えます。

固定費を見直して、毎月2万円を残せるようになったとします。

年間では24万円です。

年率6%で年間24万円を生み出すために必要な資産額は、

24万円 ÷ 0.06 = 400万円

です。

つまり毎月2万円の支出削減は、年間キャッシュフローだけで考えれば、400万円を年率6%で運用した場合と同程度の効果を持ちます。

まだ数百万円の金融資産を持っていない段階でも、本業、副業、固定費削減などを活用すれば、それに近い資産形成効果を自分自身で作り出せる可能性があります。

そのため、資産形成の序盤ほど「どの商品なら1%高い利回りを得られるか」だけを追いかけるのではなく、家計全体の入金力を改善する視点が重要になります。

複利爆発ラインを自分で計算してみる

動画の最後では、今日から実行できることとして、まず自分の毎月の積立額を確認することが勧められています。

そして次の式を使います。

毎月の積立額 × 12 ÷ 想定リターン

年率6%を想定するなら、

月1万円 → 約200万円
月3万円 → 約600万円
月5万円 → 約1000万円

が「もう1人の自分」が完成する資産額になります。

例えば月3万円を積み立てていて現在300万円を運用しているなら、600万円という複利爆発ラインの半分まで来ています。

「まだ300万円しかない」と考えるのではなく、「もう0.5人分の分身が育っている」と考えることもできます。

長期投資は数年、場合によっては数十年続くものです。

だからこそ、最終的な目標金額だけを見るのではなく、途中の成長を実感できる指標を持つことが継続の助けになります。

年率6%はあくまでシミュレーションである点に注意

ここまで紹介してきた数字については、重要な注意点があります。

動画で使われている年率6%は、将来の運用成果を保証するものではありません。

株式市場では毎年同じ割合で資産が増えるわけではなく、10%以上上昇する年もあれば、大幅に下落する年もあります。

したがって、

「200万円になれば必ず毎年12万円増える」

「1000万円になれば必ず毎年60万円増える」

という意味ではありません。

長期間の平均的なリターンを仮定したシミュレーションとして見る必要があります。

実際の資産形成では、相場環境、投資対象、手数料、税金、投資期間などによって結果は大きく変わります。

一方で、「年間の積立額と資産の想定年間リターンを比較する」という考え方そのものは、自分の資産形成が現在どの段階にあるのかを把握する1つの目安になります。

まとめ:複利爆発は1000万円からとは限らない

今回の動画で最も重要なポイントは、「複利爆発は1000万円を持っている人だけのものではない」ということです。

毎月1万円を積み立てる人なら、その人なりの複利爆発ラインがあります。

毎月3万円、5万円、10万円、30万円を投資する人にも、それぞれ異なるラインがあります。

年率6%を想定した場合、

年間積立額 ÷ 0.06

によって、自分と同じ年間積立額を資産が生み出すために必要な金額を計算できます。

そして重要なのは、そのラインに到達した後です。

最初の「分身」を作るまでには時間がかかりますが、資産が大きくなるにつれて、その資産自身が次の資産を育て始めます。

1000万円から2000万円、2000万円から3000万円と進むにつれて、同じ1000万円を増やすために必要な期間が短くなっていくのが、複利的な資産形成の大きな特徴です。

一方、資産形成の序盤では、無理に高いリターンを狙うより、本業、副業、固定費削減などによって入金力を高める方が効果的な場合があります。

月1万円の追加収入は、年率6%で考えれば約200万円の資産が生み出す年間利益に相当します。月2万円の家計改善なら約400万円相当です。

資産が小さい時期は自分自身が主役です。

そして資産が育つにつれて、徐々に「資産自身」が主役になっていきます。

「1000万円まであといくら足りないか」だけを見るのではなく、

自分の資産は今、何人分の自分として働いてくれているのか。

そのように考えると、長期投資に対する見方も少し変わってくるかもしれません。

まずは自分が毎月積み立てている金額を確認し、自分専用の「複利爆発ライン」を計算してみることが、資産形成の現在地を知る最初の一歩になります。

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