本記事は、YouTube動画『半導体暴落もバリューへ回帰!トヨタが強い』の内容を基に構成しています。
日本株市場では、半導体やAI関連銘柄への売りが続く一方、自動車、通信、外食、ゲームなどの銘柄に資金が移動する動きが目立っています。
今回の相場を象徴したのが、半導体関連株に2桁下落する銘柄が相次ぐなか、トヨタ自動車が約7.2%上昇したことです。
日経平均株価は半導体株の下落に押されましたが、東証株価指数のTOPIXは底堅く推移しました。これは、日本株全体が売られているのではなく、成長期待で買われてきた半導体株から、業績や配当、株主優待などを評価しやすいバリュー株へ資金が移動している可能性を示しています。
本記事では、半導体株が急落した背景、トヨタをはじめとする自動車株が上昇した理由、通信株や外食株にまで買いが広がった状況、今後の投資戦略について解説します。
半導体株の暴落とバリュー株への資金移動
今回の相場では、前日に続いて半導体関連銘柄が厳しい値動きとなりました。
AI関連企業への過剰投資に対する警戒感が根強く、市場では半導体やAI関連銘柄を売る動きが続いています。
米国市場全体はまちまちでしたが、半導体関連株を示す指数は約4.5%下落しました。韓国市場でも、サムスン電子やSKハイニックスなどの影響が大きい指数が約6%下落しており、半導体株の売りは日本だけに限られたものではありません。
動画では、格付け会社のフィッチが、半導体やAI分野への巨額投資について、将来的な投資回収や信用リスクを警告したことも売りの背景として紹介されています。
AI向け半導体やデータセンターには巨額の資金が投入されていますが、それが今後どの程度の利益につながるのか、市場が疑問を持ち始めたということです。
半導体産業そのものが衰退するという意味ではありません。AIの利用は拡大しており、半導体需要も長期的には成長が期待されています。
ただし、将来の高い成長を前提として株価が上昇してきた銘柄は、わずかな業績不安や投資回収への懸念だけでも、大きく売られやすくなります。
日経平均とTOPIXの動きに違い
今回の相場を理解するうえで重要なのが、日経平均株価とTOPIXの動きの違いです。
日経平均は下落しましたが、TOPIXは小幅ながら上昇しました。
日経平均は、東京エレクトロンなど株価の高い値がさ株の影響を受けやすい指数です。半導体関連株が急落すると、日経平均も大きく押し下げられます。
一方、TOPIXは東証に上場する幅広い企業の時価総額を基準としています。
TOPIXが底堅かったということは、半導体株以外の銘柄には買いが入っていたことを意味します。
つまり、市場全体から資金が逃げたのではなく、半導体株から自動車、通信、外食、ゲームなどへ資金が移動した可能性があります。
これらの銘柄は、業績を理解しやすい、配当利回りを計算しやすい、株主優待がある、国内需要が比較的安定しているといった特徴を持っています。
キオクシアHDが約14%下落
半導体関連株のなかでも、特に厳しい値動きとなったのがキオクシアホールディングスです。
動画では、キオクシアHDが約14%下落し、株価が一時3万7000円台まで売られたと説明されています。
高値では11万円前後まで上昇していた株価が、短期間で3分の1程度の水準まで下落したことになります。
キオクシアHDは、NAND型フラッシュメモリーを中心とする半導体メーカーです。
NAND型フラッシュメモリーは、スマートフォン、パソコン、データセンター、SSDなど幅広い電子機器に使われます。
AIやデータセンターの拡大は追い風となりますが、メモリー半導体は需要と供給によって製品価格が大きく変動する市況産業です。
需要が強い時期には価格と利益が急拡大しますが、供給が増えすぎたり需要が鈍化したりすると、利益も株価も大きく落ち込みます。
動画の配信者は、キオクシアHDを8万8000円前後で購入しており、大きな含み損を抱えた状況を紹介しています。
信用取引で購入している投資家にとっては、株価急落が追証や強制決済につながる可能性があります。
信用買いが積み上がった銘柄では、損失に耐えられなくなった投資家の売りが増え、さらに株価を押し下げることがあります。
キオクシアHDは決算発表も控えており、業績だけでなく、市場予想との比較や会社側の見通しが注目されます。
SCREENホールディングスや電子部品株も急落
SCREENホールディングスは、前日に決算を発表したものの、市場の期待に届かなかったことや半導体株全体の下落に巻き込まれ、約17.25%下落しました。
1日で約17%下落する値動きは、大型株としては非常に大きなものです。
一方で、業績が回復し、株価が元の水準へ戻れば、大きな反発余地が生まれる可能性もあります。
ただし、株価が下落したという理由だけで割安と判断するのは危険です。企業の利益も低下していれば、以前より株価が安くなっていても、実際には割安ではない場合があります。
村田製作所も約13%下落し、高値の1万3000円近辺から5000円台まで下落したと紹介されています。
村田製作所は、積層セラミックコンデンサーなどの電子部品で世界的に高い競争力を持つ企業です。
半導体メーカーとは事業内容が異なりますが、ハイテク株全体が売られる局面では、半導体関連株と同時に売られることがあります。
太陽誘電も約12.4%下落し、高値から3分の1程度の水準まで下落しました。
東京エレクトロンやイビデンも売られる
東京エレクトロンも約10%下落しました。
高値では8万円前後まで上昇していた株価が、一時5万円を割り込む場面があったとされています。
東京エレクトロンは、半導体製造装置の世界的企業です。
AI向け半導体の需要拡大は追い風ですが、半導体メーカーの設備投資が減速すると、製造装置メーカーの受注にも影響します。
株式市場では、業績が実際に悪化する前に、将来の設備投資減速を織り込んで株価が下落することがあります。
一方、同社は時価総額が大きく、世界的な競争力も高い企業です。株価が急騰を始める前の水準まで戻ってきたことで、中長期投資の候補として検討する余地があるという見方も紹介されています。
イビデンも約9.3%下落しました。
イビデンは、AI向け半導体などに使われるパッケージ基板を手掛ける企業です。成長期待が高かった銘柄ほど、市場環境が変わった際の下落幅も大きくなる傾向があります。
半導体株はどこまで下がれば割安なのか
半導体株が大幅に下落すると、「そろそろ安いのではないか」と考えたくなります。
しかし、半導体株の割安性を判断するのは簡単ではありません。
一般的な指標としてPERがあります。PERは、株価が1株当たり利益の何倍まで買われているかを示す指標です。
ただし、半導体企業の利益は景気や需給によって大きく変動します。
利益が一時的に高い局面ではPERが低く見えても、その後に利益が減少すれば、実際には割安ではなかったということがあります。
逆に、業績が底を打つ直前には利益が落ち込むため、PERが高く見える場合もあります。
そのため、PERだけで半導体株の高値や安値を判断するのは難しいのです。
また、半導体株はニュースや市場予想に敏感です。悪材料で急落する一方、小さな好材料でも大きく反発します。
この値動きの大きさは短期売買では利益の機会になりますが、損失の危険も大きくします。
動画では、半導体株を売買するのであれば、自分で損切りや利益確定の基準を決められる人が向いていると説明されています。
トヨタ自動車が約7.2%上昇
半導体株が売られる一方で、トヨタ自動車は約7.2%上昇しました。
トヨタのような大型株が1日で7%以上上昇するのは珍しい動きです。
背景には、半導体株から売却された資金が、自動車株などのバリュー株へ移動したことがあると考えられます。
また、円安もトヨタの業績期待を高める要因です。
トヨタは海外で多くの自動車を販売しているため、海外で得た利益を円に換算する際、円安になるほど売上高や利益が増える傾向があります。
原材料費や海外生産コストもあるため、円安がそのまま利益になるわけではありませんが、自動車株は円安局面で買われやすい業種です。
決算発表を前に、業績予想の上方修正を期待する買いが入った可能性もあります。
配当と株主優待を含めたトヨタの魅力
動画では、トヨタの配当利回りが一時約3.5%あり、長期保有による株主優待を含めると、合計で約4.5%相当の利回りが期待できるとして紹介されています。
100株を長期保有すると、株主優待として3000円相当を受け取れる可能性があり、これを利回りに換算すると約1%になるという計算です。
配当と優待を合わせた総合利回りが約4.5%になるのであれば、世界的な自動車メーカーとしては魅力があるという見方です。
ただし、株主優待の内容や条件は変更される可能性があるため、投資時には公式発表の確認が必要です。
トヨタ株を検討する際は、過去の安値に引っ張られすぎないことも重要です。
以前の安い株価を知っていると、「今は高いから買えない」と考えがちですが、現在の利益、配当、将来性を含めて判断する必要があります。
SUBARUやデンソー、ブリヂストンも上昇
トヨタ以外の自動車関連株にも買いが広がりました。
SUBARUは約6.3%上昇しました。上昇後でも配当利回りが約4%あると紹介されており、高配当株としての魅力が意識された可能性があります。
SUBARUは北米市場での販売比率が高いため、円安によって海外利益の円換算額が増える期待があります。
自動車部品大手のデンソーも上昇しました。
デンソーはトヨタグループの主要企業であり、自動車向けの電子部品、空調、電動化関連製品などを幅広く手掛けています。
動画では、株価が一度大きく下落した後、直近高値を目指すような動きになっていると説明されています。
ブリヂストンも約6.2%上昇しました。
中東情勢や原油価格上昇への警戒から一時売られていましたが、その後は株価を戻し、堅調な動きとなりました。
自動車株全体が買われる局面では、完成車メーカーだけでなく、部品メーカーやタイヤメーカーにも資金が広がります。
コマツが業績予想を上方修正
輸出関連株として、コマツの決算も紹介されています。
コマツは建設機械の世界的大手で、決算では今期の最終利益予想を約9%上方修正したとされています。
中東情勢の影響を見直した結果、利益予想を引き上げたことが好感されました。
建設機械メーカーは、世界の資源開発、インフラ投資、鉱山需要、為替などの影響を受けます。
海外売上高の比率が高く、円安が業績の追い風になりやすい企業です。
コマツの上昇は、資金が自動車だけでなく、日本を代表する輸出関連の大型株へ広がっていることを示しています。
購入銘柄としてAIフュージョンキャピタルグループを紹介
動画の後半では、配信者が新たに購入した銘柄として、証券コード254AのAIフュージョンキャピタルグループを紹介しています。
同社は独立系のベンチャーキャピタルで、投資先企業の育成などを手掛けています。
また、うなぎ専門店「鰻の成瀬」に関連する企業を傘下に持ち、株主優待を新設しました。
動画では、鰻の成瀬で利用できる食事券が株主優待として用意されており、一定の保有条件を満たすと、将来的に5000円相当の優待券を年2回、合計1万円相当受け取れる可能性があると紹介されています。
配当はありませんが、優待金額を株価で割った優待利回りが高い点が特徴です。
株主優待銘柄の注意点
株主優待銘柄は、実際に店舗やサービスを利用する投資家には魅力があります。
しかし、優待利回りが高いという理由だけで購入するのは危険です。
企業の利益が安定していなければ、株主優待が廃止または縮小される可能性があります。
また、優待導入後に株価が上昇し、その後に大きく下落することもあります。
動画の配信者も、先行きが読みづらい銘柄であり、購入が正しかったか悩ましい面があると話しています。
それでも、実際に鰻の成瀬を利用する機会があり、優待銘柄を増やしたいという目的から購入したと説明しています。
使わない優待券は、表示上の利回りが高くても実質的な価値は低くなるため、自分が利用できるかどうかも重要です。
ゲーム株も決算をきっかけに上昇
今回の相場では、ゲーム関連株も大きく上昇しました。
カプコンは、前日に発表した決算が市場予想を大きく上回ったことなどから、ストップ高となったと紹介されています。
カプコンは、「ストリートファイター」「モンスターハンター」「バイオハザード」など、世界的に知られるゲーム作品を持っています。
近年のゲーム会社は、ゲームソフトの販売だけでなく、ダウンロード販売、追加コンテンツ、過去作品の再販売などによって、長期間にわたり利益を得られます。
人気作品の知的財産を持つ企業は、利益率が高くなりやすい傾向があります。
コナミグループも約12.7%上昇しました。
コナミは、「パワフルプロ野球」「遊戯王」などのゲーム関連事業に加え、スポーツクラブも運営しています。
コーエーテクモホールディングスは約7.8%、スクウェア・エニックス・ホールディングスも約8.2%上昇したと紹介されています。
半導体株から離れた資金が、好決算や強力な知的財産を持つゲーム株へ向かった可能性があります。
KDDIやNTTなど通信株が上昇
今回の資金移動を象徴する業種の1つが通信株です。
KDDIは約3.8%上昇しました。
KDDIは、携帯電話通信を中心とした安定的な収益基盤を持ち、景気が悪化しても需要が落ち込みにくいディフェンシブ株です。
また、連続増配銘柄としても知られ、配当を重視する投資家から人気があります。
先行きが不透明な相場では、高い成長期待より、安定した利益や継続的な配当が評価されやすくなります。
NTTは160円台を上抜け
NTTも約2.5%上昇しました。
動画では、NTTの株価が160円台を上抜けたことが紹介されています。
NTTは株式分割によって1株当たりの価格が低くなり、個人投資家が購入しやすい銘柄となりました。
通信事業の安定性に加え、配当や自社株買いなどの株主還元も注目されています。
配信者はNTT株を1万株以上保有しており、日経平均が下落するなかでも、NTTの上昇によって保有資産全体の含み益が増えたと説明しています。
この事例は、半導体、自動車、通信、外食など異なる業種へ分散する重要性を示しています。
通信会社のソフトバンクも約2.2%上昇しました。
AIや半導体関連の影響を受けやすいソフトバンクグループが厳しい一方、国内通信事業を中心とするソフトバンクには、安定収益を評価した買いが入ったとみられます。
外食株にも資金が流入
自動車、ゲーム、通信に加え、外食関連株も上昇しました。
外食株は国内の個人消費に業績を左右される内需株で、海外の半導体市況やAI投資の影響を直接受けにくい特徴があります。
また、株主優待を実施する企業が多く、個人投資家から人気があることも資金流入の要因です。
SRSホールディングスは約6.8%上昇しました。
同社は和食さとなどを展開しており、前日に株主優待の拡充を発表したことも材料となりました。
吉野家ホールディングスも約6.2%上昇しました。
吉野家は株主優待銘柄として人気がありますが、原材料価格や人件費の上昇を、値上げや客数回復で補えるかが重要です。
コロワイドは約6%、すかいらーくホールディングスも約5.5%上昇しました。
外食株は株主優待目的の長期保有が多いため、一定の買い需要が入りやすい一方、食材費、人件費、光熱費の上昇が利益を圧迫する点には注意が必要です。
サンリオやオリエンタルランドも上昇
動画では、サンリオやオリエンタルランドにも注目しています。
サンリオは、ハローキティをはじめとする世界的なキャラクターを保有しています。
キャラクタービジネスは、商品販売、ライセンス収入、テーマパーク、海外展開など、多様な収益源を持つ点が特徴です。
オリエンタルランドも約4.3%上昇し、株価が3000円台を回復したと紹介されています。
配信者は2999円で購入した後、株価が2100円程度まで下落しましたが、その後は購入価格付近まで戻りました。
オリエンタルランドは東京ディズニーリゾートを運営し、高いブランド力を持つ一方、入園者数、客単価、設備投資、景気、災害などの影響を受けます。
この値動きは、株価が大きく下落している時期でも、企業の競争力やブランド価値が維持されていれば、予想より早く回復する場合があることを示しています。
JR西日本が3200円台まで回復
JR西日本も約2.9%上昇しました。
株価は一時2400円前後まで下落していましたが、その後は3200円台まで回復したと紹介されています。
配信者は3200円前後で購入しており、損益がほぼゼロの水準まで戻ったと話しています。
JR西日本の配当利回りは約3.03%とされ、株主優待券にも一定の価値があります。
動画では、大阪と博多の間などで利用した場合に価値が高く、市場では5000円程度の価値があるものとして見られる場合もあると説明されています。
配当と株主優待を合わせると、株価上昇後でも一定の利回りが期待できる可能性があります。
ただし、現在の株価が上昇していることと、ここから買って利益を得やすいことは別の問題です。
投資を検討する際は、配当利回り、優待価値、業績、今後の成長性を確認する必要があります。
半導体株は損切りすべきか、ナンピンすべきか
動画の終盤では、キオクシアHDのように大きく下落した半導体株をどう扱うべきかが語られています。
選択肢には、損切りする、保有を続ける、さらに買い増すナンピンがあります。
ナンピンとは、保有株が下落した際に追加購入し、平均購入価格を引き下げる方法です。
例えば、1株1万円で100株購入した後、株価が5000円まで下落した場面でさらに100株購入すると、平均購入価格は7500円になります。
その後、株価が7500円まで戻れば損益はほぼゼロになります。
しかし、株価がさらに下落すれば、保有数量が増えている分だけ損失も拡大します。
企業価値を十分に分析せず、単に株価が下がったという理由でナンピンを続けるのは危険です。
動画の配信者も、自身の本来の投資スタイルとは異なるため、投資家としてナンピンを行うのは避けたいと話しています。
重要なのは、購入前にどの価格まで下落したら撤退するのか、どの条件なら買い増すのかを決めておくことです。
AIと半導体の成長性は否定されていない
半導体株が暴落しているからといって、AIや半導体の成長が終わったわけではありません。
AIは一時的な流行ではなく、文章作成、画像生成、プログラミング、顧客対応、データ分析、医療、製造など幅広い分野で利用が拡大しています。
AIの処理には高性能な半導体が必要なため、長期的には半導体需要が増える可能性があります。
問題は、需要が増えることと、現在の株価が割安であることは同じではない点です。
将来の成長がすでに株価へ織り込まれていれば、業績が伸びても株価が上がらない場合があります。
反対に、市場が悲観的になりすぎていれば、少しの好材料で急反発することもあります。
成長産業へ投資する場合は、産業の将来性だけでなく、その企業の競争力、利益率、財務、株価水準まで確認する必要があります。
ボラティリティが高い銘柄の難しさ
動画では、半導体株のように値動きの大きい銘柄について、ボラティリティの問題も説明されています。
ボラティリティとは、価格変動の大きさです。
値動きが大きい銘柄は、大きな利益を狙える一方、大きな損失も発生しやすくなります。
例えば、100万円が10%上昇すると110万円になります。
その後、110万円から10%下落すると99万円です。
同じ10%の上昇と下落でも、最終的には1万円減少します。
これがボラティリティ・ドラッグと呼ばれる現象です。
また、100万円が50%下落すると50万円になります。
50万円が50%上昇しても75万円にしかならず、元の100万円へ戻るには100%の上昇が必要です。
そのため、大きな下落を避けることは、長期投資において非常に重要です。
高配当株や株主優待株を中心に考える選択肢
動画では、値動きの大きい半導体株よりも、高配当株や株主優待株を中心とした投資も紹介されています。
具体的には、トヨタ、KDDI、損害保険関連株などのバリュー株が候補として挙げられています。
高配当株には、株価が上昇しなくても配当を受け取れる利点があります。
株主優待株には、商品券、食事券、割引券、自社商品などを受け取れる魅力があります。
ただし、高配当や優待が必ずしも安全を意味するわけではありません。
業績が悪化すれば、減配や優待廃止が行われる可能性があります。
特に、配当利回りが極端に高い銘柄は、株価が下落した結果として利回りが高く見えている場合があります。
投資する際は、利益や営業キャッシュフローの安定性、配当性向、有利子負債、優待を維持できる収益力、自分が実際に優待を利用できるかを確認する必要があります。
今回の相場から分かる資金ローテーション
今回の日本株市場では、明確な資金ローテーションが起きた可能性があります。
資金ローテーションとは、投資家の資金がある業種から別の業種へ移動することです。
今回の流れを整理すると、半導体やAI関連株が売られ、その資金が自動車、通信、外食、ゲーム、鉄道などへ向かったと考えられます。
半導体株は成長期待が高い一方、株価の変動も大きくなります。
自動車株や通信株は、業績、配当、為替など評価の基準が比較的分かりやすい銘柄です。
外食株や鉄道株は国内需要を中心とするため、世界の半導体市況の影響を直接受けにくい特徴があります。
ゲーム株は成長株の一面もありますが、好決算や強力な知的財産が評価され、半導体株とは異なる理由で買われました。
株式市場では、同じ日にすべての銘柄が同じ方向へ動くわけではありません。
指数が下落していても上昇する銘柄はあり、指数が上昇していても下落する銘柄はあります。
異なる業種を組み合わせて保有することが、リスク管理につながります。
まとめ
今回の相場では、半導体やAI関連銘柄が大きく下落する一方で、トヨタ自動車を中心とするバリュー株が上昇しました。
キオクシアHDは約14%下落し、SCREENホールディングス、村田製作所、太陽誘電、東京エレクトロン、イビデンなどにも強い売りが広がりました。
半導体産業そのものの将来性が失われたわけではありませんが、AI投資の回収や設備投資の継続性に対する不安から、高い成長を織り込んでいた株価が調整しています。
一方、トヨタは約7.2%上昇し、SUBARU、デンソー、ブリヂストン、コマツなどの輸出関連株にも買いが入りました。
通信株ではKDDI、NTT、ソフトバンクが上昇し、安定した収益や継続的な配当が注目されました。
外食株ではSRSホールディングス、吉野家ホールディングス、コロワイド、すかいらーくホールディングスなどが上昇しました。
ゲーム株でも、カプコン、コナミグループ、コーエーテクモホールディングス、スクウェア・エニックス・ホールディングスが決算などを材料に買われました。
今回の値動きは、日本株全体から資金が流出したというより、半導体株からバリュー株や内需株へ資金が移動した可能性を示しています。
値動きの大きい半導体株へ投資する場合は、将来の成長性だけでなく、株価水準、損切り基準、信用取引の危険性まで考える必要があります。
安定した配当や株主優待を受け取りながら長期保有したい投資家にとっては、トヨタ、KDDI、NTT、鉄道株、外食株などを分散して保有する方法も選択肢となります。
過去の株価に引っ張られず、現在の業績、配当、優待、財務状況、将来性を確認し、自分の投資方針に合った銘柄を選ぶことが重要です。


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